AI技術の進化は目覚ましく、今やその知識は必須の時代になりつつあります。特にディープラーニングは、AI技術の中核をなす分野です。一方で、その複雑さから敬遠されがちなジャンルでもあります。
そこで役立つのが「G検定」です。G検定は、ディープラーニングの基礎を学ぶために最適な資格となっています。E検定と比較しても、より実践的な知識を身につけられるでしょう。
この記事では、「G検定」について詳しく解説しています。「E検定との違い」や「取得するメリット」、「勉強法や試験対策」についても紹介しているので、G検定に挑戦したいと考えている初学者の方は、ぜひ参考にしてください。
G検定とはディープラーニングの基礎知識を証明する資格
画像引用:G検定公式サイト
G検定とは、ディープラーニングの基礎知識が問われる試験です。合格することで、ディープラーニングの基礎知識を有している証明になります。網羅的に学ぶため、スペシャリストよりもジェネラリスト向けの資格です。
業種を問わず多くの人が受験している点が、G検定の特徴となっています。どのような試験なのか、以下にわけて詳しく見ていきましょう。
- ディープラーニングの入門試験
- E検定との違い
- 試験の概要
- 試験の合格要件
ディープラーニングの入門的試験
G検定は、ディープラーニングの基本を学ぶスタート地点の意味を持つ試験です。試験は、AI技術の中でも特に注目される、ディープラーニングに焦点を当てています。基礎から応用までを幅広くカバーしている点が特徴です。
G検定を取得すれば、ディープラーニングの知識について、一通り身につけられるでしょう。
E検定との違い
G検定と似ているものにE検定があります。両者の大きな違いは、カバーする範囲と深さです。
E検定がAI全般の基礎知識に焦点を当てるのに対し、G検定はディープラーニングに特化しています。
ディープラーニングの理論的な側面や実践的な応用が深く掘り下げられており、より専門的な知識が求められるのです。
試験の概要
G検定は、日本ディープラーニング協会が主催する検定です。奇数月に開催されており、自宅でも受験できます。以下の表を見てみましょう。
検定名 | G検定 |
---|---|
試験日程 | 年に6回(1月・3月・5月・7月・9月・11月) |
受験資格 | なし |
受験会場 | オンライン会場(自宅OK) |
試験時間 | 120分 |
出題問題 | 多肢選択式 |
出題範囲 | 人工知能(AI)とは(人工知能の定義) 人工知能をめぐる動向 人工知能分野の問題 機械学習の具体的手法 ディープラーニングの概要 ディープラーニングの手法 ディープラーニングの社会実装に向けて 数理・統計 |
試験の合格要件
G検定の合格率は、比較的高い傾向にあります。2023年に実施された試験を見てみましょう。
開催回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2023 #1 | 7,150人 | 4,705人 | 65.80% |
2023 #2 | 3,052人 | 2,075人 | 67.99% |
2023 #3 | 4,518人 | 3,106人 | 68.75% |
2023 #4 | 3,309人 | 2,309人 | 72.23% |
しっかりと勉強をしていれば、未経験でも合格するのは決して難しくありません。エンジニア初学者の方でも挑戦しやすい試験です。
G検定を取得するメリット
G検定は、多くの企業からも注目を集めています。NTTやKDDI、Panasonicなど、名だたる企業が団体受験をしているほどです。それには、取得すると得られる以下のメリットが関係しています。
- AIの基礎知識を学べる
- ディープラーニングの知識を網羅的に学べる
- 就活や転職で有利
- JDLA主催の交流会に参加できる
AIの基礎知識を学べる
G検定を取得する最大のメリットは、AIの基礎知識が身につくことです。DXやIoTに注目される現代において、AIは非常に重要です。現代社会で急速に重要性を増しており、基本を理解することは多くの分野で役立ちます。
G検定では、AIの基本的な概念や用語を学べます。初学者でもAIについての理解を深められる点は、大きなメリットと言えるでしょう。
ディープラーニングの知識を網羅的に学べる
G検定は、ディープラーニングに特化した知識を網羅的に学ぶことができる資格です。ディープラーニングはAI技術の中でも特に進歩が著しく、多くの新しい応用が生まれています。ですが、AIについて何も知らない人が、すぐに理解するのは難しいものです。
G検定では、今後必要になっていくであろうディープラーニングについて網羅的に学べます。検定を通じて、最新のディープラーニング技術についての理解を深めれば、事業にも活かせるでしょう。
そうした面からも、G検定を取得するメリットは非常に大きいと言えます。
就活や転職で有利
G検定の取得は、就職活動や転職において大きなアドバンテージとなります。AI技術を理解していることは、多くの企業にとって魅力的なスキルです。IT化が進む中、多くの企業がAIに関する知識を持っている人材を求めています。
AIに関する知識は、エンジニアだけでなく様々な職種で必要です。ディープラーニングの重要性が高まる中、取得することで就活や転職で有利に働くでしょう。
JDLA主催の交流会に参加できる
G検定を取得すると、日本ディープラーニング協会(JDLA)主催の交流会に参加する機会が得られます。「CDLE」と呼ばれる交流会では、メンバー専用サイトやSlack、イベントなどを通じて、日常的に様々な情報交換や交流が行われています。
交流会に参加すると、業界の最前線で活躍する専門家とのネットワーク構築が可能です。最新のAI技術やトレンドについて学ぶ貴重な場にもなってくれるでしょう。
G検定の勉強法・試験対策
G検定は、比較的合格しやすい試験です。ただ、勉強なしに合格できるほど簡単なものではありません。初学者の方や未経験者が挑戦する場合は、以下の方法を取ってみましょう。
- 参考書を読み込む
- 問題集を解く
- 学習サイトを利用する
- アプリを使う
参考書を読み込む
G検定に合格するポイントは、適切な参考書を選び、徹底的に読み込むことです。範囲が被確定広いため、幅広くカバーする書籍を選びましょう。まずは、理論をしっかりと理解することが重要です。
G検定では、公式サイトで以下をオススメしているので活用すると良いでしょう。
- 深層学習教科書ディープラーニングG(ジェネラリスト)公式テキスト第2版
- ディープラーニング活用の教科書
- ディープラーニング活用の教科書 実践編
どれもJDLAが監修している教材です。これらを読み込み、理解度を深めてください。過去の合格者をゲストに招いた「G検定公式学習法講座」を視聴するのもオススメです。
問題集を解く
参考書を読み込んだら、次は、実際に問題集を解きます。G検定の過去問題や模擬試験がオススメです。試験の形式や出題傾向を把握し、実践的な理解を深めていきましょう。
実際に問題を解くことで、理論知識がどのように試験で問われるかを体感できます。リラックスして試験に挑戦できる効果も。
納得ができるまで問題集を解いたら、試験に挑戦しましょう。
学習サイトを利用する
インターネット上には、G検定の学習に役立つ多くのサイトが存在します。それらを上手く活用する方法もオススメです。例えば以下のような。
- Udemy
- Coursera
こうしたオンライン学習プラットフォームは、自宅で手軽に学習を進めるのに適しています。コストはかかりますが、挫折しにくい点もメリットです。
本を読み込んで勉強する方法に自信が無い方は、学習サイトの利用も検討してみましょう。
アプリを使う
G検定は、スマートフォン用の学習アプリも多く登場しています。アプリを利用して、通勤時間や休憩時間を使って効率的に学習しましょう。
クイズ形式で学べるアプリは、楽しみながら知識を定着させるのに役立ちます。学びやすいアプリを使い、時間を有効活用する方法がオススメです。
G検定はAI時代に向けて取得しておきたい資格
画像引用:G検定公式サイト
G検定は、ディープラーニングの基礎知識を網羅的に学べる資格です。AI時代が到来した昨今、多くの企業が自社の職員に取得を推奨しています。エンジニアだけでなく、幅広い職種で活用できるでしょう。
合格率も70%前後と比較的高い水準です。合格すると、JDLA主催の交流会に参加できます。最新技術の情報交換や人脈構成ができるため、メリットが非常に大きい交流会です。
エンジニア初学者の方は、ぜひ1度挑戦してみてくださいね。
【番外編】USBも知らなかった私が独学でプログラミングを勉強してGAFAに入社するまでの話
プログラミング塾に半年通えば、一人前になれると思っているあなた。それ、勘違いですよ。「なぜ間違いなの?」「正しい勉強法とは何なの?」ITを学び始める全ての人に知って欲しい。そう思って書きました。是非読んでみてください。
「フリーランスエンジニア」
近年やっと世間に浸透した言葉だ。ひと昔まえ、終身雇用は当たり前で、大企業に就職することは一種のステータスだった。しかし、そんな時代も終わり「優秀な人材は転職する」ことが当たり前の時代となる。フリーランスエンジニアに高価値が付く現在、ネットを見ると「未経験でも年収400万以上」などと書いてある。これに釣られて、多くの人がフリーランスになろうとITの世界に入ってきている。私もその中の1人だ。数年前、USBも知らない状態からITの世界に没入し、そこから約2年間、毎日勉学を行なった。他人の何十倍も努力した。そして、企業研修やIT塾で数多くの受講生の指導経験も得た。そこで私は、伸びるエンジニアとそうでないエンジニアをたくさん見てきた。そして、稼げるエンジニア、稼げないエンジニアを見てきた。
「成功する人とそうでない人の違いは何か?」
私が出した答えは、「量産型エンジニアか否か」である。今のエンジニア市場には、量産型エンジニアが溢れている!!ここでの量産型エンジニアの定義は以下の通りである。
比較的簡単に学習可能なWebフレームワーク(WordPress, Rails)やPython等の知識はあるが、ITの基本概念を理解していないため、単調な作業しかこなすことができないエンジニアのこと。
多くの人がフリーランスエンジニアを目指す時代に中途半端な知識や技術力でこの世界に飛び込むと返って過酷な労働条件で働くことになる。そこで、エンジニアを目指すあなたがどう学習していくべきかを私の経験を交えて書こうと思った。続きはこちらから、、、、
エンベーダー編集部
エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。
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