ファイルをアーカイブ、圧縮・展開する

こちらの記事ではファイルをアーカイブしたり、圧縮・展開する方法について解説します。

ファイルのアーカイブ

アーカイブファイルとは複数のファイルやディレクトリを一つのファイルにまとめたものをいいます。記憶領域を圧迫させないために、頻繁には利用しないが削除せずに保存しておきたいファイルや、ファイルをまとめて管理したい場合にアーカイブを利用します。アーカイブファイルは、保存用に変換されたファイルや、保存用の記憶媒体に存在するファイルです。

アーカイブファイルの作成

アーカイブファイルを作成するにはtarコマンドを使用します。コマンド実行時にはアーカイブファイル名とアーカイブに含めるファイル・ディレクトリの指定が必要となります。作成されたアーカイブファイルの拡張子は.tarです。

#　アーカイブファイルの作成
tar -cf archive.tar file1 file2 file3

#　アーカイブファイルの展開
tar -xf archive.tar

#　アーカイブファイルから指定したファイルの削除
tar --delete -f archive.tar file1

#　アーカイブファイルの中身を表示
tar -tf archive.tar

必須オプション	説明
x	アーカイブを展開
c	アーカイブファイルを作成
A	既存のアーカイブに別のアーカイブを結合
r	アーカイブファイルの最後にファイルを追加
delete	アーカイブファイルからファイルを削除
t	アーカイブファイルの中身を表示
u	アーカイブファイル内のファイルを更新

オプション	説明
f	アーカイブファイルを指定
j	bzip2形式にアーカイブファイルを圧縮・展開
z	gzip形式にアーカイブファイルを圧縮・展開
Z	compress形式にアーカイブファイルを圧縮・展開
v	作成・展開するアーカイブファイル内のファイルリストを表示

ファイルを圧縮・展開する

ファイルを圧縮することで、ファイルのサイズを小さくすることが出来ます。保管ディスクの容量を節約したいときや、サイズの大きいファイルを送信したいとき等に使用されます。

zipコマンド

zipコマンドを使用してアーカイブファイルを圧縮します。

# ファイルを圧縮する
zip archive file1

# 複数のファイルを圧縮する
zip archive file1 file2 file3

# ディレクトリを圧縮する
zip archive -r directory

オプション	説明
r	ディレクトリを再帰的に圧縮
e	圧縮ファイルにパスワードを設定する
z	圧縮ファイルにコメントを追加
u	圧縮ファイル内のファイルを更新
@	対話的に圧縮するファイルを指定

tarコマンドとgzipについて

tarと gzip を使用して圧縮することもできます。tarで作成したアーカイブファイルを圧縮します。アーカイブファイル（.tar）を圧縮しているので拡張子は.tar.gzとなります。

tar -czvf archive.tar.gz file1 file2 file3 ...  # 複数のファイルをアーカイブして圧縮する
tar -czvf archive.tar.gz /dir  # ディレクトリをアーカイブして圧縮する
tar -cZvf archive.tar.Z /dir # compress形式にアーカイブファイルを圧縮
tar -cjvf archive.tar.bz2 /dir # bzip2形式にアーカイブファイルを圧縮
tar -xzvf archive.tar.gz  # gzip形式で圧縮されたアーカイブを展開する

必須オプション
x	アーカイブを展開
c	アーカイブファイルを作成
A	既存のアーカイブに別のアーカイブを結合
r	アーカイブファイルの最後にファイルを追加
delete	アーカイブファイルからファイルを削除
t	アーカイブファイルの中身を表示
u	アーカイブファイル内のファイルを更新

オプション
f	アーカイブファイルを指定
j	bzip2形式にアーカイブファイルを圧縮・展開
z	gzip形式にアーカイブファイルを圧縮・展開
Z	compress形式にアーカイブファイルを圧縮・展開
v	作成・展開するアーカイブファイル内のファイルリストを表示

まとめ

ファイルやディレクトリをアーカイブ・圧縮する方法について解説しました。アーカイブはファイルをまとめるもので、圧縮はファイルのサイズを縮小するコマンドです。これらのコマンドを使いこなして、リソースを効率的に使用しましょう。