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LinuC Level1 v10.0 対策コース(パート1)

LinuC Level1 v10.0 対策コース(パート1)17/39

Linuxコマンド [cd/ls/cat等]

Linuxの基本的なコマンドについて紹介します。

今回の記事のテーマは、cdlscatです。Linuxを操作する上では、必須コマンドですので、ぜひ覚えましょう。

ディレクトリとは何か?

コマンドを知る前に、「ディレクトリ」という概念について学習します。

ディレクトリは、フォルダのようなものです。現段階では、「ディレクトリ=フォルダ」だと理解しておきましょう。Linuxでは、フォルダと言わずに、ディレクトリと表現しますので覚えておきましょう。

ディレクトリは、図のように階層構造になっています。

ディレクトリにまつわる用語

以下の4つの用語を押さえておきましょう。

用語説明
ディレクトリLinuxにおけるフォルダのこと
カレントディレクトリ今自分がいるディレクトリ
ルートディレクトリ一番上の階層のディレクトリ
ホームディレクトリユーザーがログインした時に最初に開くディレクトリ

cdコマンドとは

cd はディレクトリ間を移動する際に使用するコマンドです。現在作業をしているディレクトリ(カレントディレクトリ)から、別のディレクトリに移動するときに使います。

豆知識ですが、cdは「change directory」の略です。

cdの基本的な使い方

cd [オプション] ディレクトリ名
※ []は省略可能な引数

使用例

# sampleディレクトリに移動します。
cd sample/ 

# ルートディレクトリに移動します。
cd /

# カレントディレクトリから一つ上の階層へ移動します。
cd ..

# ホームディレクトリに移動します。
cd ~

lsコマンドとは

lsはディレクトリの中にあるファイルやディレクトリ等を確認するために使用するコマンドです。lsは「list」の略ですが、「list segments」の略という説もあります。

lsの基本的な使い方

ls [オプション] ディレクトリ名
※ []は省略可能な引数

主なオプション

オプション説明
-a隠しファイルを含む全てのファイル(ディレクトリ)を表示する
-A隠しファイルを含む全てのファイル(ディレクトリ)のファイル名のみを表示する
-lファイルの種類や所有者・所有グループなどのファイル(ディレクトリ)の詳細を表示する
-iinode番号も表示する

使用例

# /usrディレクトリ配下にあるファイルやディレクトリの詳細を表示します。
ls -l /usr
total 0
drwxr-xr-x  1012 root  wheel  32384  5 10 06:30 bin
drwxr-xr-x    31 root  wheel    992  5 10 06:30 lib
drwxr-xr-x     6 root  wheel    192  5 26 14:26 local
drwxr-xr-x   233 root  wheel   7456  5 10 06:30 sbin

# /usr/localディレクトリ配下の全てのファイル(ディレクトリ)を表示します。
ls -la /usr/local
total 0
drwxr-xr-x   6 root  wheel  192  5 26 14:26 .
drwxr-xr-x@ 11 root  wheel  352  5 10 06:30 ..
drwxr-xr-x  22 root  wheel  704  6  8 23:55 bin
drwxr-xr-x   5 root  wheel  160  6  8 23:55 lib

catコマンドとは

catはファイルの中身を見るコマンドで、「concatenate」(つなげる・連結する)の略です。

主なオプション

オプション説明
-s連続したスペースやタブを1行にして表示する
-n行番号をつけて表示する
-A非表示文字も含めてすべて表示する
-E最終行に$を表示する

基本的な使い方

cat [オプション] ファイル名
※ []は省略可能な引数

使用例

# sample.txtの中身を表示します。
cat sample.txt

複数のファイルを指定して連結して表示させる

# sample1.txtとsample2.txtの中身を連結して表示します。
cat sample1.txt sample2.txt

# sample1.txtとsample2.txtの中身を連結させたものをsample3.txtという新規ファイルに出力します。
cat sample1.txt sample2.txt > sample3.txt

また、ファイルの中身を逆順で表示するtacというコマンドもあります。

# sample.txtというテキストファイルを作成します。
vi sample.txt
==========
Google
Apple
Facebook
Amazon
==========

# tacコマンドでsample.txtを出力します。
tac sample.txt
Amazon
Facebook
Apple
Google

nlコマンドとは

nl(number line)は行頭に行番号を振って出力するコマンドです。

書式

nl [オプション] [ファイル名]

使用例

nl sample.txt
	1 Google
	2 Apple
	3 Facebook
	4 Amazon

主なオプション

オプション説明
-b指定されたタイプで行番号を振る
-h-bと同様の指定したタイプでヘッダ(header)に行番号を振る
-f-bと同様の指定したタイプでフッタ(footer)に行番号を振る

タイプ

オプションにはタイプを指定できます。

タイプ説明
aすべての行
t空行でないすべての行
p正規表現にマッチしたテキストを含む行

fmtコマンドとは

fmt(format)はファイルを整形して出力するコマンドです。

書式

fmt [オプション] [ファイル名]

使用例

# オプションのない場合は全て横並びになります。
fmt sample.txt
Google Apple Facebook Amazon

主なオプション

オプション説明
-cインデントを保持したまま整形する
-s長い行を複数行に分割する
-tタグ(a.や 1.など)付きの段落として整形する
-w表示幅を指定する

wcコマンドとは

wc(word count)は文字数をカウントしたり、ファイルサイズを出力したりするためのコマンドです。

書式

wc [オプション] [ファイル名]

使用例

wc test_file
15      15     105 test_file

オプションなしの場合は[行数]・[単語数]・[文字数]・[ファイル名]という順序で表示されます。

主なオプション

オプション説明
-cバイト数を表示する
-m文字数を表示する
-l改行数を表示する
-w単語数を表示する
-L最長の行を表示する

cutコマンドとは

cutはファイル内のテキストを部分的に切り取って出力するためのコマンドです。

書式

cut [オプション] [ファイル名]

使用例

# stationery.txtというファイルを作成します。
vi stationery.txt
=========
pencil
stapler
paper clip
eraser
=========

# 区切り文字にスペースを指定し、1つ目の項目のみを表示します。
# 3行目は”paper”だけが出力されます。
cut -d " " -f 1 stationery.txt
pencil
stapler
paper
eraser

主なオプション

オプション説明
-b切り取るバイト数を指定する
-c指定列の文字のみを切り出す
-d区切り文字(delimiter)を指定する (デフォルトではカンマです)
-f区切られた項目のうち、表示する項目を指定する

prコマンドとは

pr(print)は印刷に適した形式にファイルを整形するコマンドです。

書式

pr [オプション] [ファイル名]

使用例

pr -2 sample.txt
Google				    Facebook
Apple				    Amazon

主なオプション

オプション説明
-d行間に空行を差し込む
-数値指定した数値の列数に整形する

まとめ

今回は基本的なコマンドであるcdlscat等について学習しました。これらは頻繁に使うコマンドですので使っているうちに自然と身につきます。

問題を解くためには、十分な画面サイズのPC環境をご利用下さい。