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2026.01.25

ハッキングとは?図解でわかる攻撃手法と対策|ホワイトハッカーへの道

「ハッキング」と聞くと、漠然とした不安を感じる方も多いのではないでしょうか。実際に被害に遭うと、端末が使えなくなる・データを失う・復旧に時間やお金がかかるなど、生活や仕事に大きな影響が出ることがあります。

この記事では、ハッキングに関する以下の内容を解説します。

  • ハッキング・クラッキング・ハッカーの違いと種類
  • 代表的な攻撃手法
  • スマホのハッキング確認方法・対処法
  • 今日からできる予防対策
  • ホワイトハッカーを目指す人への学習ロードマップ

「誰が・何の目的で・どんな手口を使うのか」を図解とあわせて整理し、不安を具体的な対策に変えられる構成になっています。

ハッキングとは

ハッキングとは、コンピューターやネットワークの仕組みを解析し、セキュリティ検証や改善に活用する行為です。

報道では攻撃と同じ意味で使われがちですが、許可を得た上で脆弱性を調査し、防御に役立てる活動もハッキングに含まれます。技術そのものに善悪はなく、許可の有無目的によって評価が分かれます。

ハッキングとクラッキングの違い

ハッキングは「仕組みを理解して検証・改善に活かす行為」、クラッキングは「無断侵入や情報窃取などの侵害行為」を指します。

どちらも技術的な知識を使う点は共通していますが、許可を得て行うか、悪意を持って行うかで意味が大きく異なります。報道で「ハッキング被害」と表現される内容の多くは、クラッキングに該当します。

この違いを押さえると、「何が問題行為なのか」「どこからが犯罪なのか」を冷静に判断しやすくなります。

ハッカーとは?3つの種類

ハッカーとは、コンピューターやネットワークに精通し、その知識で課題発見や問題解決を行う技術者の総称です。

セキュリティの文脈では、何のために行うか許可を得ているかで以下の3種類に分類されます。

ホワイトハッカーとは

ホワイトハッカーとは、組織の許可を得て、システムの脆弱性を調査し、改善策を提案する技術者です。侵入テストやセキュリティ診断を通じて、被害を未然に防ぐ役割を担います。

攻撃者とは

攻撃者とは、許可なくシステムに侵入し、情報窃取・改ざん・破壊などを行う存在です。一般に「ハッキング被害」と報じられる事例の多くは、攻撃者による行為を指します。

※「ブラックハッカー」とも呼ばれますが、本記事では「攻撃者」と表記。

グレーハッカーとは

グレーハッカーとは、ホワイトハッカーと攻撃者の中間的な存在です。許可を得ずに脆弱性を調査し、善意で報告するケースもありますが、無断調査の時点で法的・倫理的リスクを伴います。

図:ハッキングとハッカーの種類

許可の有無と目的で「防御(ホワイトハッカー/ハッキング)」と「攻撃(攻撃者/クラッキング)」に分かれる

ハッカーの目的

ハッカーが攻撃を行う目的は、主に「金銭的利益」「情報収集」「自己顕示」「復讐・政治的理由」の4つに分類されます。

  1. 金銭的利益

    情報売買、身代金要求、詐欺利用など、利益を得るための行為です。

  2. 情報収集

    企業や組織の機密情報を盗み、競争や交渉を有利に進めるために使われます。

  3. 自己顕示

    技術力を誇示したい、注目を集めたいといった動機です。軽い気持ちでも違法行為につながる場合があります。

  4. 復讐・政治的理由

    特定の人物や組織への反感、主張を広めるための妨害など、感情や思想が動機になるケースです。

ハッキングの主な被害

ハッキングによる被害は、「情報流出」「Webサイト改ざん」「業務停止」「踏み台悪用」の4つの代表例に分けられます。

  1. 情報の流出

    ID・パスワード、個人情報、顧客データなどが外部に漏れる被害です。なりすましや詐欺などの二次被害につながる場合もあります。

  2. Webサイトの改ざん

    企業サイトの内容を書き換えられたり、不審なページへ誘導されたりする被害です。訪問者が被害を受けるリスクも生まれます。

  3. システムや業務の停止

    サービスが利用できなくなる、社内システムが止まるなど、業務継続に直結する被害です。

  4. 踏み台としての悪用

    乗っ取られた端末が別の攻撃に使われ、気づかないまま加害側に見える形になるケースです。

ハッキングの主な攻撃手法

ハッキングの攻撃手法は、攻撃の入口で整理すると4つに分類できます。

「認証」「アプリの欠陥」「人の心理」「未修正の脆弱性」のどこを突くかで、攻撃の性質と対策が変わります。

図:ハッキングの主な攻撃手法

攻撃の入口を4つに分けて、攻撃手法の全体像を整理

ブルートフォース攻撃

ブルートフォース攻撃とは、パスワードを大量に試して認証を突破する手法です。総当たりで試す方法と、よく使われるパスワード候補を試す辞書攻撃があります。

関連記事:ブルートフォース攻撃の解説 >>

関連記事:辞書攻撃の解説 >>

SQLインジェクション

SQLインジェクションとは、Webサイトの入力欄に不正な命令を混ぜ、データベースを操作する攻撃です。情報漏えいやデータ改ざんにつながります。

関連記事:SQLインジェクションの解説 >>

クロスサイトスクリプティング(XSS)

クロスサイトスクリプティングとは、Webページに悪意あるスクリプトを埋め込み、閲覧者のブラウザで不正な動作を起こす攻撃です。ログイン情報の窃取や、偽ページへの誘導につながる場合があります。

関連記事:クロスサイトスクリプティングの解説 >>

ソーシャルエンジニアリング(ソーシャルハッキング)

ソーシャルエンジニアリングとは、人の心理や行動につけ込み、情報を引き出す手口です。フィッシングやなりすまし連絡などが代表例で、技術対策だけでは防ぎにくい面があります。

関連記事:ソーシャルエンジニアリングの解説 >>

ゼロデイ攻撃

ゼロデイ攻撃とは、修正プログラム(パッチ)がまだ提供されていない脆弱性を狙う攻撃です。開発元も把握していない、または修正が間に合っていない脆弱性を狙うため、被害が広がりやすい傾向があります。

関連記事:ゼロデイ攻撃の解説 >>

スマホのハッキング確認方法

スマホに異変があっても、すぐにハッキングとは限りません。経年劣化やOS更新、アプリの不具合でも似た症状は起こります。以下のセルフチェック10項目を確認し、複数当てはまる場合は対処へ進んでください。

  • バッテリー消耗の異常な早さ
  • 充電中以外でのスマホの発熱
  • 心当たりのないデータ使用量の急増
  • 覚えのないメッセージ送信・通話履歴
  • カメラ・マイクの意図しない作動
  • 重要アカウントのログイン履歴に見覚えのない端末・地域
  • 覚えのない2段階認証通知の受信
  • インストールした覚えのないアプリの存在
  • アプリ権限(位置情報・連絡先・カメラ・マイク)の不審な設定
  • セキュリティスキャンでの異常検出

複数に該当する場合や不審な履歴が見つかった場合は、次の対処へ進みましょう。

ハッキング被害が疑われるときの対処

被害が疑われたら、まず通信を止め、それからアカウント保護へ進むと安全です。焦らず、以下の順番で一つずつ対応します。

  1. ネットワークの遮断

    機内モードをオンにするか、Wi-Fiを切断して端末をオフラインにします。外部との通信を止め、被害拡大を防ぎます。

  2. 重要アカウントの保護

    Google、Apple、メール、SNS、金融系のパスワードを変更します。可能なら別の安全な端末から行い、2段階認証も有効化します。

  3. カード会社・銀行への連絡

    不正利用の可能性がある場合は早めに連絡します。利用停止や補償の手続きは、早いほど被害を抑えやすくなります。

  4. 周囲への注意喚起

    SNSやメッセージが乗っ取られた可能性がある場合、知人へ不審な連絡に反応しないよう共有し、被害の連鎖を防ぎます。

  5. デバイスの初期化の検討

    状況が改善しない場合は初期化を検討します。実施前にバックアップと復元方法を確認し、初期化後は必要最小限のアプリから入れ直します。

一つずつ確認し、必要に応じて警察など専門機関への相談も検討してください。

ハッキングの予防対策

予防の基本は、攻撃される入口を減らし、異変に早く気づける状態を作ることです。特別な知識がなくても、日常の設定と行動を整えるだけでリスクは下げられます。

  • OS・ソフトウェアのアップデート

    更新には脆弱性をふさぐ修正が含まれます。後回しにせず、できるだけ早めに適用します。

  • パスワード管理と認証の強化

    使い回しを避け、推測されにくいパスワードにします。2段階認証を有効化すると、不正ログインのリスクをさらに下げられます。

  • 不審な入口を作らない行動

    見慣れないログイン画面に情報を入力しないなど、日常の判断が攻撃の入口を減らします。

  • セキュリティ機能の活用

    端末の標準機能に加え、必要に応じてセキュリティアプリで検知の層を増やします。導入後は更新と定期スキャンもセットで行います。

これらを習慣化しておきましょう。

AIで変わるハッキング

AIがハッキングに与える影響は、新しい攻撃手法の登場よりも、攻撃と防御の「スピードと規模」の変化にあります。

攻撃側では、標的の調査や情報整理をAIが担い、人は要所の判断に集中する形が取られています。Anthropicの報告でも、複数の工程をAIが担う事例が確認されています。一方、防御側もAIを活用し、監視の範囲を広げながら初動を早めやすくなっています。

ただしAIには誤認もあるため、攻防の効率化が進んでも最終判断を人が担う実態は変わりません。

ホワイトハッカーになるには

ホワイトハッカーになるには、攻撃技術の暗記よりもITの基礎を広く身につけることが重要です。

脆弱性と対策を正しく理解し、実務で判断できる力が求められます。ネットワークやWebの仕組みがわかるほど学習効率が上がり、検証結果を説明する力にもつながります。

主な仕事内容

ホワイトハッカーの仕事は、許可された範囲でシステムを検証し、脆弱性を見つけて改善につなげることです。

企業や組織の許可のもと、検証範囲とルールを決めてWebアプリやネットワークをテストします。見つかった問題は影響度と優先度を整理して報告し、修正方法や再発防止策も共有します。修正後の再検証を行う場合もあります。

必要なスキルと知識

ホワイトハッカーに必要なスキルは、ITの基礎知識、セキュリティ分野、ソフトスキルの3つに分けられます。

  1. ITの基礎知識

    ネットワークとOSの理解が最優先です。Linuxの基本操作、Webの仕組み(HTTP/HTTPS、Cookie/セッション)、認証と権限、ログの読み方も押さえます。

  2. セキュリティ分野

    認証やアクセス制御の基本を押さえた上で、代表的な脆弱性(SQLインジェクション、XSSなど)を「なぜ危険か」「どう防ぐか」の観点で理解します。

  3. ソフトスキル

    診断結果を伝える文章力、優先度を整理する力、開発・運用チームと調整するコミュニケーション力が必要です。

ホワイトハッカーへの学習ロードマップ

次の図解は、初心者が迷いやすい「学ぶ順番」を整理したロードマップです。

※本文の要点をもとに、ホワイトハッカーに必要な学習領域を順序立ててまとめたものです。

図:ホワイトハッカーへの学習ロードマップ

ホワイトハッカーに必要なスキルの学習ロードマップ。ITの基礎知識、セキュリティ分野、ソフトスキルの3領域で構成

資格取得を活用した学習方法

資格取得は学習範囲の目安になり、学ぶ順番を整理しやすくなります。ITの基礎からセキュリティへ段階的に進むのが現実的です。

段階資格名概要
IT基礎基本情報技術者試験(FE)IT全般の基礎知識を問う国家資格
セキュリティ入門情報セキュリティマネジメント試験(SG)セキュリティ管理の基礎を学ぶ
セキュリティ専門情報処理安全確保支援士試験(SC)セキュリティの専門知識を証明

IT全般の理解を深めたい場合は、応用情報技術者試験(AP)も有効です。

ホワイトハッカーや資格の特徴は、関連記事で詳しく解説しています。

ハッキングのよくある質問

ハッキングに関するよくある質問を以下の通りにまとめました。

Q. ハッキングとクラッキングの違いとは?

ハッキングとは仕組みを理解して検証・改善に活かす行為、クラッキングとは無断侵入や情報窃取などの侵害行為です。報道で「ハッキング被害」と表現される内容の多くは、クラッキングに該当します。

Q. スマホがハッキングされたか確認する方法は?

ログイン履歴の確認、覚えのない2段階認証通知のチェック、アプリ権限の見直し、セキュリティスキャンの実行で切り分けられます。1つの異変だけで判断せず、複数のサインが続くかを見るのが基本です。

Q. ハッキングされたらまず何をすべき?

まず機内モードなどで通信を遮断し、被害の拡大を防ぎます。その後、重要アカウントのパスワード変更、カード会社・銀行への連絡、周囲への注意喚起の順で対処します。

Q. ハッキングを防ぐにはどうすればいい?

OS・ソフトウェアの更新、パスワード管理と2段階認証の有効化、不審なリンクを開かない、セキュリティ機能の活用が基本です。日常の設定と行動を整えるだけでリスクは下げられます。

Q. ホワイトハッカーになるには何を学べばいい?

攻撃技術より先に、ネットワーク・OS・Linuxなど ITの基礎を固めることが近道です。基礎があるほど学習効率が上がり、脆弱性の原因と対策をセットで理解できるようになります。

まとめ

この記事では、ハッキングの基本から対処・予防までを解説しました。

押さえておきたいポイント

この記事の要点は以下の通りです。

  • ハッキングは「仕組みを理解して活用する行為」、クラッキングは「無断侵入などの侵害行為」
  • ハッカーは目的と許可の有無で「ホワイト・攻撃者・グレー」の3種類
  • 攻撃の目的は「金銭・情報・自己顕示・復讐」の4パターン
  • スマホの異変は1つだけで判断せず、複数サインでの切り分けが基本
  • 被害が疑われたら「通信遮断→アカウント保護→周囲への連絡」の順で対処
  • 予防の基本は「更新・パスワード管理・不審リンク回避・セキュリティ機能の活用」
  • AI時代の変化は新手法より「攻撃・防御のスピードと規模」
  • ホワイトハッカーに必要なのは「IT基礎・セキュリティ知識・ソフトスキル」の3領域
  • 学習の順番は「ネットワーク・OS → セキュリティ → 実践」が効率的

仕組みがわかると、不安に振り回されず冷静に判断できるようになります。さらに学びたい方は、ネットワークやLinuxなどITの基礎から少しずつ深めてみてください。

参考資料

以下のリンクは、この記事で解説した手順や概念に関連する参考資料です。より詳しく学びたい方は、ぜひご覧ください。

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エンベーダー編集部

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