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2024.05.19

Webサイトの構築を担当するマークアップエンジニアはどんなお仕事?

デジタル化が進む中、エンジニアの重要性はますます高まっています。そんな中でも、マークアップエンジニアという職業があります。

マークアップエンジニアは、Webサイトの制作に関わるエンジニアです。Webサイトを構築する上で、欠かせない存在でもあります。

この記事では、そんなマークアップエンジニアについて解説します。仕事内容はもちろん、必要なスキルや資格、未経験からなる方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

マークアップエンジニアとはコーディングの専門家

マークアップエンジニアとは、一言で言うとWebデザインをWebサイトとして動かせるようにするコーディングの専門家です。

特に近年は、GoogleがWebサイトの表示速度の高速化を重視していることから、画像を使わずにマークアップでデザインを表現するケースが増えています。

さらに、スマートフォンやタブレットなどデバイスごとに適したデザインにできるかどうかも重要です。

こうした観点から、Webデザイナーの意図を読み取りつつ、ユーザー視点から操作しやすく読みやすいWebサイトを作り上げていきます。Webサイトを構築する上で、欠かせない存在だと言えるでしょう。

そんなマークアップエンジニアについて、以下でさらに詳しく見ていきます。

  • マークアップエンジニアの仕事内容
  • Webコーダーとの違い
  • フロントエンドエンジニアとの違い

マークアップエンジニアの仕事内容

Webサイトは、HTMLやCSSといったマークアップ言語で作成されています。マークアップエンジニアは、そうしたマークアップ言語を駆使して、Webデザイナーが設計したデザインをWeb上に表示させるのが仕事です。

そのため、以下のような業務を担当します。

  • コーディング
  • バグの発見・修正
  • CMSの設計・構築
  • SEO対策

ただデザインをコーディングしていくのではなく、構造を理解して最適化していかなければいけません。Webサイト全体を俯瞰できる能力が必要になるでしょう。

Webコーダーとの違い

マークアップエンジニアと似ている仕事にWebコーダーがあります。両者は似ていますが、Webコーダーは自由度がありません。デザイナーが出した指示に従ってコーディングを行うため、指示書通りの忠実なコーディングを求められます。

一方、マークアップエンジニアはデザイナーの指示通りにWebサイトを作るのではなく、Webサイトの目的を正しく理解した上で、ユーザーがより快適に閲覧できるよう、自分の責任において改良を施します。

そのため、一般的にはWebコーダーよりもマークアップエンジニアの法が上位職として捉えられます。

フロントエンドエンジニアとの違い

フロントエンジニアもマークアップエンジニアと似ている職業です。両者ともWebサイトの見た目に関わる職種ですが、使用言語が異なります。マークアップエンジニアが主にHTMLを使うのに対し、フロントエンドエンジニアは、以下の言語を駆使します。

  • HTML
  • CSS
  • JavaScript
  • PHP

JavaScriptなどのスクリプト言語を用いて、動的な要素や機能を実装するのが仕事です。

対して、マークアップエンジニアは主に静的なページ構造の構築を行います。より複雑な部分をフロントエンジニアが担当する、といった形です。

これらのことから、フロントエンドエンジニアはマークアップエンジニアの上位職と捉えられています。

マークアップエンジニアに必要なスキル7選

マークアップエンジニアを目指すにあたって知りたいのが、必要なスキルです。初学者の方は、まず以下の7つのスキルを身につけましょう。

  • HLTML/CSSの知識と実装スキル
  • JavaScriptの知識と実装スキル
  • CMSの運用スキル
  • SEOの知識
  • ユーザビリティの知識
  • アクセシビリティの知識
  • コミュニケーションスキル

HLTML/CSSの知識と実装スキル

マークアップエンジニアにとって、HTMLとCSSのスキルは基本中の基本です。Webデザイナーが制作したデザインを表現するために、必要になります。必ず身につけましょう。

注意したいのが、HTMLとCSSはバージョンが常にアップデートし続けている点です。最新情報を追い続ける必要があります。

JavaScriptの知識と実装スキル

JavaScriptは、Webページに動的な要素を追加できる言語です。近年のWebサイトでは必須となっており、FacebookやNetflixなど様々な場所で活用されています。

マークアップエンジニアの場合、使う場面が少ない言語ではあります。ですがHTMLやCSSでは難しい表現ができるため、身につけておくメリットが大きい言語です。

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CMSの運用スキル

コンテンツ管理システム(CMS)は、Webサイトの内容を効率的に管理するために使用されます。Webサイトの制作や更新作業も簡略化できるため、活用するとWebサイト制作の経験が浅い方でも、簡単に制作や更新ができるようになります。WordPressが特に有名なCMSです。

CMSの知識や運用スキルがないと対応できないケースもあるため、習得しておくと良いでしょう。

SEOの知識

制作したWebサイトが検索エンジンで上位に表示されるよう、SEOの知識も必要です。Webサイトが上位表示されないと、情報を必要としてくれている人に見つからないのはもちろん、検索流入にも期待できません。SEOへの対策が必須となっている昨今、身につけておきたい知識です。

マークアップエンジニアは、Webサイトを制作する過程でデザイナーの意図をくみ取りながら、SEO対策を施します。検索エンジンは常にアップデートされているため、最新の情報をいち早く掴むようにしましょう。

ユーザビリティの知識

Webサイトを主に利用するのは、ユーザーです。そのため、ユーザーが直感的に使用しやすい構造でなければなりません。使いにくいWebサイトから離脱した経験は、誰しも1度はあるでしょう。

ユーザビリティとは、ユーザー視点から見た使いやすさのこと。マークアップエンジニアは、ユーザビリティを意識して、Webサイトを訪問したユーザーがスムーズに目的を果たせるかを常に考えなければいけません。

アクセシビリティの知識

全てのユーザーがWebサイトを快適に利用できるよう、アクセシビリティの知識も重要です。

アクセシビリティとは、ユーザー視点から見たアクセスしやすさのこと。マークアップエンジニアは、ターゲットとなるユーザーが求める情報に辿り着きやすいようにコーディングします。ユーザビリティとセットで身につけると良いでしょう。

コミュニケーションスキル

Webサイトの制作は、WebディレクターやWebデザイナーなど、様々な人がチームになって行います。そのため、プロジェクトではチームメンバーやクライアントとの効果的なコミュニケーションが不可欠です。

相手の意図を正確に理解するためにも、コミュニケーションスキルは重要になります。円滑なコミュニケーションを行い、チーム内で良好な関係を築くためにも、日頃から磨いておきましょう。

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未経験からのマークアップエンジニアはスキルと資格が大切

初学者の方が気になるのは、未経験からでもマークアップエンジニアになれるかどうかでしょう。結論から言えば、なれます。

目指す場合は、以下の2つを身につけておきましょう。

  • 必要なスキル
  • 取得すると有利な資格

スキルについては先ほど解説した通りです。Webサイトに関するスキルは、一通り習得しておくことをオススメします

一方、資格に関しては以下を身につけておくと有利です。

  • HTML5プロフェッショナル認定試験
  • ウェブデザイン技能検定

HTMLやCSS、JavaScriptの知識を証明できる資格を選びましょう。Webデザインに関する資格もあれば、よりマークアップエンジニアとして活躍できる幅が広がります。

マークアップエンジニアになるために資格は必要ありませんが、資格を習得する過程での学習は効果があります。知識やスキルを磨くために、資格に挑戦するのも良いでしょう。

マークアップエンジニアの平均年収

マークアップエンジニアの平均年収は、約385万円となっています。他のエンジニア職やクリエイティブ職と比較しても、低い水準です。

一方で、HTMLやCSS、JavaScriptの需要が高まっていることから、技術レベルによっては高年収もあります。経験者のフリーランスなら、平均よりも高い年収も十分に可能です。

また、フロントエンドエンジニアやWebディレクター、Webデザイナーを目指す道もあります。どのようなキャリアパスを描いているかで、年収は大きく変わるでしょう。

マークアップエンジニアの将来性

初学者の方がマークアップエンジニアを目指すにあたって気になるのが、将来性です。2024年現在において、マークアップエンジニアは根強い需要があります。Webサイトの設計が高度化している背景もあって、この先数年間は活躍できるでしょう。

一方で、AIを活用したマークアップの実装が実用化されてきています。AIによって脅かされている職業は多数ありますが、マークアップエンジニアも同様です。

マークアップエンジニアとして満足するのではなく、将来を見据えてキャリアを考える必要があるでしょう。

いらないとなる可能性はある

技術の革新は非常に早いため、マークアップエンジニアがいらないと言われる可能性は十分にあります。第一線で活躍するには、Webサイトに関する知識を常にアップデートし続けるのはもちろん、クライアントの意図を正確に読み取り、反映できるだけのスキルが必要になるでしょう。

もしくは、フロントエンジニアやWebディレクター、Webデザイナーなどにステップアップする選択肢もあります。

いずれにせよ、マークアップエンジニアとして満足するのではなく、自ら生み出す価値をどう作っていくかが、要不要をわける分水嶺と言えます。

マークアップエンジニアはキャリアアップも視野に入れよう

マークアップエンジニアは、現代のWebサイト制作において不可欠な存在です。Webデザイナーの設計をもとに、ユーザビリティを考えながらコーディングをします。HTMLやCSSの他、JavaScriptなどのスキルも必要になるでしょう。

一方で、AIによるマークアップの実装が実用化されつつあります。現在高い需要はあるものの、将来的にどうなるかは予想できません。初学者の方は、マークアップエンジニアのみの仕事をするのではなく、フロントエンドエンジニアやWebディレクターなど、キャリアアップも視野に入れて目指してみてくださいね。

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プログラミング塾に半年通えば、一人前になれると思っているあなた。それ、勘違いですよ。「なぜ間違いなの?」「正しい勉強法とは何なの?」ITを学び始める全ての人に知って欲しい。そう思って書きました。是非読んでみてください。

「フリーランスエンジニア」

近年やっと世間に浸透した言葉だ。ひと昔まえ、終身雇用は当たり前で、大企業に就職することは一種のステータスだった。しかし、そんな時代も終わり「優秀な人材は転職する」ことが当たり前の時代となる。フリーランスエンジニアに高価値が付く現在、ネットを見ると「未経験でも年収400万以上」などと書いてある。これに釣られて、多くの人がフリーランスになろうとITの世界に入ってきている。私もその中の1人だ。数年前、USBも知らない状態からITの世界に没入し、そこから約2年間、毎日勉学を行なった。他人の何十倍も努力した。そして、企業研修やIT塾で数多くの受講生の指導経験も得た。そこで私は、伸びるエンジニアとそうでないエンジニアをたくさん見てきた。そして、稼げるエンジニア、稼げないエンジニアを見てきた。

「成功する人とそうでない人の違いは何か?」

私が出した答えは、「量産型エンジニアか否か」である。今のエンジニア市場には、量産型エンジニアが溢れている!!ここでの量産型エンジニアの定義は以下の通りである。

比較的簡単に学習可能なWebフレームワーク(WordPress, Rails)やPython等の知識はあるが、ITの基本概念を理解していないため、単調な作業しかこなすことができないエンジニアのこと。

多くの人がフリーランスエンジニアを目指す時代に中途半端な知識や技術力でこの世界に飛び込むと返って過酷な労働条件で働くことになる。そこで、エンジニアを目指すあなたがどう学習していくべきかを私の経験を交えて書こうと思った。続きはこちらから、、、、

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エンベーダー編集部

エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。

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