エンジニアの世界では、常に新しい技術や知識が生まれています。学ぶことは大切ですが、学んだことをどう活かすかの方が、重要です。
しかし、多くのエンジニアがインプットに重点を置く一方で、アウトプットの重要性は見過ごされがち。アウトプットは学んだことを実践に移し、自分の理解を深める手段です。
この記事では、「エンジニアがアウトプットをする重要性」について解説しています。「アウトプットのメリット」や「オススメのアウトプット先」、「アウトプットする方法」も紹介しているので、エンジニア初学者の方はぜひ参考にしてください。
できるエンジニアがアウトプットを欠かさない理由
エンジニアにとってアウトプットは、単に成果を展示する以上の意味を持ちます。自身の理解を深め、知識を実践的なスキルに変えるプロセスだからです。
例えば、プログラミングの学習で新しい言語を習得した際、その知識を使って実際のプロジェクトに取り組めば、実践的な能力も身につけられます。できるエンジニアは、そうした行動を自然と実践しています。
アウトプットは学んだことを実際の環境で適用し、自分のスキルセットを拡張する方法です。できるエンジニアは、アウトプットのプロセスを通じて、継続的に成長をしています。
エンジニアを目指すからには、インプットだけでなくアウトプットもしていくよう心がけましょう。
エンジニアがアウトプットをする重要性
多くのエンジニアがアウトプットするのには理由があります。中でも以下の5つは、アウトプットの効果として大きなものです。
- インプットを知識・スキルとして定着させられる
- モチベーションアップに繋がる
- 人脈が増える
- 知識がある証明になる
- 転職や仕事獲得で有利
インプットを知識・スキルとして定着させられる
エンジニアにとってアウトプットは、学んだことを実際のスキルに変える重要なステップです。新しい技術や理論を学ぶだけでは、表面的な知識にしかなりません。
ですが、アウトプットすることで、知識を実践に使用し、深い理解と実用的なスキルを身につけられます。人にわかりやすく伝える能力も磨けるでしょう。
アウトプットは、インプットよりも遙かに難しいと言われます。インプットとして詰め込んだ知識を整理して、外に出さなければいけないためです。その過程で自分なりに咀嚼した結果、知識として定着します。
インプットした知識・スキルを定着させる方法として、アウトプットは非常に重要です。
モチベーションアップに繋がる
アウトプットは、エンジニアにとってモチベーションを高める効果があります。自分の作品や成果を他人に見せることで、達成感や自己効力感を得られるためです。
例えば、自分のコードがプロジェクトで実際に機能したとき、成功体験として以降の学習や仕事への意欲を高める要因になってくれます。
アウトプットを通じて得られる肯定的なフィードバックは、エンジニアとしての成長を促進する方法として効果的です。
人脈が増える
アウトプットはエンジニアの人脈拡大にも繋がります。自分の作品や知識を共有することで、同じ分野の専門家や興味を持つ人々との繋がりが生まれるためです。
例えば、技術ブログを書いたりオンラインフォーラムに参加したりすると、業界内での認知度が高まって新たな仕事へ繋がる可能性があります。
仕事にとって人脈は宝です。アウトプットによって、価値ある人脈を築くことも可能でしょう。
知識がある証明になる
アウトプットは、エンジニアの知識とスキルの証明になります。自分の理解や能力を具体的な形で示すことで、専門性をアピールできるためです。
例えば、技術的な問題を解決した経験をブログ記事にすると、その分野における深い理解度を示せます。参考資料として使ってもらえれば、価値は更に高まるでしょう。
自身のスキルや能力をなかなか外に出せない方でも、世界中に発信できます。アウトプットは、自分の専門知識を外部に示す有効な手段です。
転職や仕事獲得で有利
アウトプットは、転職や新しい仕事を獲得する際にも有利です。自分の作品や成果を示せるため、潜在的な雇用主に対して自分の能力を証明できます。
代表的なものは、ポートフォリオです。自分が開発に関わったプロジェクトのポートフォリオを提出すれば、具体的な実績として評価される可能性があります。就職や転職の際にも有利になるでしょう。フリーランスとして独立する際にも、実績として活用できます。
エンジニアにとって、アウトプットは非常に意味の大きい行為なのです。
エンジニアがアウトプットするのにオススメの記事
エンジニアにとってアウトプットは非常にメリットのある方法ですが、一方で「何を書けばいいのかわからない」という方も多いでしょう。
いきなり書こうとしても、難しいもの。迷った際は、以下のどれかを書いてみることをオススメします。
- 技術系の記事
- エッセイ
- イベントや勉強会の参加レポート
技術系の記事
エンジニアにとって技術系の記事を書くことは、専門知識の共有と自己のスキル向上に役立ちます。
技術的なトピックについて書けば、その分野における自分の理解を深めると同時に、エンジニアとの知識交換の場としても機能するでしょう。
例えば、最新のプログラミング技術やフレームワークに関する記事を書くと、読者に有益な情報を提供できます。読者がわからなかった問題の解決策を、提供できるのです。アウトプットする中で、自然と専門性を高められます。
技術系の記事は、エンジニアのアウトプット先として人気です。
なお、代表的な技術系の記事は、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
https://envader.plus/article/186
エッセイ
エンジニアとしての経験や考えを、エッセイ形式で共有する方法もあります。個人的な視点を表現し、読者との共感を生む良い方法です。エッセイを通じて、技術的な内容だけでなく、キャリアの道のりや業界での体験を共有できます。
例えば、エンジニアとして直面した課題や成功体験について書けば、同じような経験を持つ人々との繋がりを作ることが可能でしょう。
技術系の記事と違って、書くハードルが高くないのもポイントです。日記のように書けるため、人によっては書きやすい場合も。気軽に書ける記事として、活用すると良いでしょう。
イベントや勉強会の参加レポート
イベントや勉強会への参加レポートも、アウトプット記事として定番です。エンジニアとしての学びと成長を示せます。イベントで得た知識や経験を共有すれば、参加できなかった他のエンジニアにも価値を提供できるでしょう。
例えば、最新の技術トレンドに関するカンファレンスやワークショップの内容をまとめたレポートは、業界の動向を理解するのに役立ちます。参加できなかった読者にとっても、新たな学びの機会として活用できる情報です。
リアルイベントの場合、遠方に住んでいて参加できないケースも多々あります。そうした際に参加サポートは、高い需要がある記事です。参加した際は、積極的に発信していきましょう。
エンジニアがアウトプットするオススメの方法
エンジニアがアウトプットする方法は、様々なものがあります。中でも定番の方法は、以下の3つです。発信しやすい方法を選びましょう。
- エンジニアのコミュニティに投稿する
- ブログやSNSで発信する
- ポートフォリオを作る
エンジニアのコミュニティに投稿する
アウトプットしてエンジニアとして成長するには、専門コミュニティへの積極的な投稿が効果的です。自分の知識や経験を共有できることはもちろん、他のエンジニアからフィードバックを受けられる可能性があります。
独学でインプットするよりも遙かに効果的です。自分と同じ立場の人がいれば、仲間としてモチベーション維持にも繋がります。
コミュニティの効果は非常に大きいため、積極的に活用していきましょう。
ブログやSNSで発信する
ブログやSNSでの発信は、個人ブランドの構築に役立ちます。専門的なトピックを、より広い読者に伝える手段として有効です。
例えば、技術ブログに最新のプログラミングトレンドやプロジェクトの進捗を投稿すれば、同業者や興味を持つ人々との人脈を構築できます。場合によっては、ブログやSNS経由で仕事を依頼されることもあるでしょう。
コミュニティと違ってすぐに反応は返ってきませんが、長期的に発信し続けていると効果的な方法です。
ポートフォリオを作る
エンジニアにとって、自分の作品やプロジェクトをまとめたポートフォリオを作成することは、自己のスキルと経験を示す有効的な手段です。
ポートフォリオは、雇用主やクライアントに対して、自分の技術的能力を具体的に示すツールとして活用できます。先述したブログやSNSと組み合わせると、更に効果を発揮します。
ポートフォリオは、将来的に独立を考えているエンジニアにとっては、必須のツールです。営業ツールとして活用できるため、コツコツと作っていくと良いでしょう。
エンジニアのポートフォリオに関しては以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ確認してください。
エンジニアのアウトプット先としてオススメなのは「Qiita」「Zenn」
エンジニアのアウトプット先として、活用しておきたいサイトがあります。QiitaとZenndです。どちらも簡単に利用できて、利用者が多いサイトとなっています。以下で投稿方法を解説するので、ぜひ参考にしてください。
- Qiitaへの記事の投稿方法
- Zennへの記事の投稿方法
Qiitaへの記事の投稿方法
画像引用:Qiita公式サイト
Qiitaへ記事を投稿する方法は簡単です。以下の手順で直感的に投稿できます。
- Qiitaにログイン後、右上の「投稿する」をクリック
- 画面が切り替わったら記事を作成する
- 書き終えたら、右下の「Qiitaに投稿する」をクリック
これだけです。ブログを書いた経験のある方なら、すぐに理解できるでしょう。
Qiitaでは、記事を作成する際、左に本文が表示され、右にプレビューが表示されます。歓声の状態を見ながら書けるため、非常に使いやすいサイトです。
初学者の方でも迷わず使っていけるでしょう。
Zennへの記事の投稿方法
画像引用:Zenn公式サイト
ZennはQiitaと比べて少し複雑です。投稿するにはGithubが必要になります。以下の手順で進めましょう。
- Zennのアカウントを作成する
- Githubのリポジトリを作成する
- 作成したアカウントとリポジトリを連携させる
- Zenn CLIをインストールする
- コマンド実行
- 「git push」をクリックする
少し工程があるため、慣れるまで時間がかかります。ただ、ブラウザならプレビューしながらの作成が可能です。1度書き始めさえすれば、スムーズに記事を書けるでしょう。
エンジニアは技術記事をアウトプットして成長していこう
エンジニアにとって、アウトプットは重要です。身につけた知識や技術を人にわかるように出すことで、知識を定着させられます。エンジニアとして成長できるでしょう。モチベーションアップや人脈構築とメリットも大きいため、積極的にアウトプットしていくことをオススメします。
アウトプットする方法は様々です。エンジニアのコミュニティに発信する方法もあれば、ブログやSNSで発信する方法もあります。どれかに絞るのではなく、並行して運用していくと良いでしょう。
アウトプットは積み重ねが大切です。エンジニア初学者の方は、身につけた知識やスキルを積極的に発信していってくださいね。
【番外編】USBも知らなかった私が独学でプログラミングを勉強してGAFAに入社するまでの話
プログラミング塾に半年通えば、一人前になれると思っているあなた。それ、勘違いですよ。「なぜ間違いなの?」「正しい勉強法とは何なの?」ITを学び始める全ての人に知って欲しい。そう思って書きました。是非読んでみてください。
「フリーランスエンジニア」
近年やっと世間に浸透した言葉だ。ひと昔まえ、終身雇用は当たり前で、大企業に就職することは一種のステータスだった。しかし、そんな時代も終わり「優秀な人材は転職する」ことが当たり前の時代となる。フリーランスエンジニアに高価値が付く現在、ネットを見ると「未経験でも年収400万以上」などと書いてある。これに釣られて、多くの人がフリーランスになろうとITの世界に入ってきている。私もその中の1人だ。数年前、USBも知らない状態からITの世界に没入し、そこから約2年間、毎日勉学を行なった。他人の何十倍も努力した。そして、企業研修やIT塾で数多くの受講生の指導経験も得た。そこで私は、伸びるエンジニアとそうでないエンジニアをたくさん見てきた。そして、稼げるエンジニア、稼げないエンジニアを見てきた。
「成功する人とそうでない人の違いは何か?」
私が出した答えは、「量産型エンジニアか否か」である。今のエンジニア市場には、量産型エンジニアが溢れている!!ここでの量産型エンジニアの定義は以下の通りである。
比較的簡単に学習可能なWebフレームワーク(WordPress, Rails)やPython等の知識はあるが、ITの基本概念を理解していないため、単調な作業しかこなすことができないエンジニアのこと。
多くの人がフリーランスエンジニアを目指す時代に中途半端な知識や技術力でこの世界に飛び込むと返って過酷な労働条件で働くことになる。そこで、エンジニアを目指すあなたがどう学習していくべきかを私の経験を交えて書こうと思った。続きはこちらから、、、、
エンベーダー編集部
エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。
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