近頃、プロンプトエンジニアがエンジニア界隈を賑わせています。
プロンプトエンジニアは、これまでのITエンジニアと全く異なる新しいエンジニアです。
これからのAI時代において需要が見込め、将来性にも期待できます。
今回はそんなプロンプトエンジニアについて解説します。Chat GPTに代表されるAIに興味のある方は必見ですよ。
プロンプトエンジニアとはプロンプトを開発・最適化する人のこと
プロンプトエンジニアとは、言語モデル(LMs)を効率的に使用するためのプロンプトを開発・最適化する人を指します。スキルを身につければ、大規模言語モデル(LLMs)の能力と理解をより深めることができるでしょう。
プロンプトとはざっくり言うと、画面上に表示される「ここに入力してください」を示すマークです。翻って、AIでは指示を出すために使われるものを指します。
対話型のAIの登場によって、プロンプトを開発・最適化するプロンプトエンジニアは、大きな注目を集めています。
ChatGPTでも活躍できる
画像引用:Chat GPT
近頃話題のChat GPTでも、プロンプトエンジニアは活躍できます。むしろ主戦場といっても良いでしょう。
Chat GPTは対話型のAIです。プロンプトはAIに指示を出すために使われるものですから、非常に親和性が高いと言えます。
プロンプトを適切に入力することによって、特定のタスクや目的に向けた適切な応答を生成できます。新しい対話型AIが次々と登場している昨今、その存在感がますます高まっているのです。
ChatGPTについて詳しくはこちらの記事をご参照ください。
https://envader.plus/article/132
AIによってプロンプトエンジニアが注目を集めている
プロンプトエンジニアは、AIの登場によって注目を集めるようになりました。何もChat GPTが登場したからではありません。その存在は、以前より認知されていました。
なぜなら、対話型AIは企業のサポートやコミュニケーションなど多様な分野で既に利用されているからです。企業のWebサイトで質問に答えてくれるチャットボットは、その最たる例になります。
AIはプロンプトを適切に入力しなければ、適切な回答をしてくれません。人口が少なくなっている日本において、人の代わりに働いてくれる対話型AIに携わるプロンプトエンジニアは、重要な人材です。
プロンプトエンジニアの需要と役割
プロンプトエンジニアが持つ需要と役割は多岐に渡ります。これからプロンプトエンジニアを目指す方は、まず以下の4つは必ず意識しておきましょう。
- AIモデル開発を効率化する
- 技術を民主化する
- AIモデルの正確性の向上
- 産業ビジネスへ転用させる
AIモデル開発を効率化する
プロンプトエンジニアは、AIモデル開発を効率化するために生まれました。そのため、AIモデル開発の効率化は使命と言っても過言ではありません。
AIモデルの開発に必要なコードやデータは、プロンプトエンジニアが提供するテンプレートを使用することで削減できます。
不要な工程を削減できれば、開発速度の向上に繋がります。
AIが重要になってくるこれからの時代において、AIモデル開発を効率化できるプロンプトエンジニアの役割は、非常に大きいのです。
技術を民主化する
プロンプトエンジニアは技術を民主化する役割を担っています。AIモデルは、まだ専門家の力が必要な分野だからです。
しかしプロンプトエンジニアが良質なテンプレートを提供することによって、誰でも簡単にAIモデルの作成が可能となります。
技術は民主化すると爆発的に広がります。AI技術を持つ企業や個人が、より多様な分野で活躍できるようになるでしょう。
AIモデルの正確性の向上
AIモデルの正確性の向上も、プロンプトエンジニアが担っている役割となっています。
初期のChat GPTの精度が問題だったように、AIがどこまで正確な情報を回答できるかは、使う上で重要なポイントです。東京の飲食店を探しているのに北海道の飲食店を回答されたら、意味がありませんよね。
ユーザーの質問に対して正確な情報を返せるかどうかは、AIモデルにとって重要なポイントです。
プロンプトエンジニアは、正確な情報を発信できるというAIモデルの信頼性を、一手に担っていると言って良いでしょう。
産業ビジネスへ転用させる
プロンプトエンジニアは、産業やビジネスの分野でもAIモデルの開発に携わっています。求められる業種は非常に幅広く、以下の分野では既に転用されている実例があるほどです。
- カスタマーサポート
- ヘルスケア
- 教育
- 金融
AIは、人間の特権ともされていたクリエイティブな世界にも進出し始めています。エンターテインメント業界への転用も、そう遠くないうちに起こるでしょう。
多種多様な産業ビジネスへAIの転用が予測されるため、プロンプトエンジニアが担う役割は大きいと言えます。
プロンプトエンジニアになるには
今後ますます需要が高まる中、プロンプトエンジニアになろうと考える方も多いことでしょう。
プロンプトエンジニアは近年注目され始めたばかりのエンジニアです。まずは実機で対話型AIを触りつつ、以下を実践してください。
- スキルを習得する
- 実践経験を積む
- プロンプトエンジニアのコミュニティに参加する
- ポートフォリオを充実させる
ポートフォリオの作成方法等はこちらの記事をご参照ください。
https://envader.plus/article/123
スキルを習得する
プロンプトエンジニアになるには、まずスキルを習得しなければ始まりません。必要なスキルは以下が代表格です。
- Pythonのプログラミングスキル
- 機械学習
- 自然言語処理
- コンピューターサイエンスの基礎知識
独学でも学べますが、大学や専門学校、オンライン講座などで学ぶ方が良いでしょう。より効率的に習得できます。
オンラインならば忙しい時間の合間にも学べるためオススメです。隙間時間を使って、プロンプトエンジニアのスキルを習得しましょう。
実践経験を積む
スキルを習得したら、次はプロンプトエンジニアとしての実践経験を積みます。エンジニアは実践経験の有無が大きく左右する世界だからです。
実務経験を積む方法は、以下が定番となっています。
- オープンソースのプロジェクトの参加する
- 自分でAIモデルを開発する
- AI関連の部署に異動する
これらの方法が効果的です。実践経験の後は、ポートフォリオに必ず記載します。でなければ、実践経験を証明できないので注意してくださいね。
プロンプトエンジニアになるには、まず実践経験を積むことを第一に考えましょう。
プロンプトエンジニアのコミュニティに参加する
プロンプトエンジニアのコミュニティに参加する方法もオススメです。キャリアアップを目指す場合、コミュニティに参加することで有利に働きます。
コミュニティでは同じ興味を持つ人々が集まっています。
- 情報交換
- アドバイス
プロンプトエンジニアになるにあたって、これらの情報は喉から手が出るほど欲しいものです。SNSでも集められますが、コミュニティと比べると情報の濃度は薄くなります。人脈形成の面でも物足りません。
コミュニティに参加し、成長の切っ掛けとして活用しましょう。
ポートフォリオを充実させる
プロンプトエンジニアとしてスキルや実践経験を積んでいるのなら、ポートフォリオを作ります。個人の実力を端的に知れるツールだからです。
ポートフォリオは営業鞄という意味を持ちます。ポートフォリオがあることで、どのような実力がありどのような経験をしてきたかがひと目で分かります。仕事を依頼する側にとって、これほどありがたいツールはありません。
特にフリーランスのプロンプトエンジニアとして活躍したいのなら、より重要です。
作成には時間がかかるので、隙間時間を使ってポートフォリオを少しずつ充実させていきましょう。
プロンプトエンジニアの求人は将来性がある
プロンプトエンジニアの求人には将来性があります。AIの本場であるアメリカでは、平均年収が約12万ドル(約1,300万円)にもなっているからです。
日本だとまだそれほど求人が多くありませんが、約600~800万円あたりを推移しています。今後AIは様々な分野に転用されるでしょうから、より金額は上がっていくでしょう。
プロンプトエンジニアの求人は、これから成長していく市場です。
プロンプトエンジニアはAI時代に求められるエンジニア
プロンプトエンジニアは、プロンプトを開発・最適化するエンジニアです。Chat GPTの登場によって注目を集めている対話型AIにとって、無くてはならない存在になると予測できます。
その需要は高く、AIモデル開発の効率化や回答の正確性まで企業が求めるものが揃っています。産業ビジネスへの転用においても期待できる存在です。
プロンプトエンジニアになるには、スキルを習得し実践を積むことが1番の近道となります。将来性のある仕事でもあるため、オンラインスクールなどを活用しつつ目指してみると良いでしょう。
【番外編】USBも知らなかった私が独学でプログラミングを勉強してGAFAに入社するまでの話
プログラミング塾に半年通えば、一人前になれると思っているあなた。それ、勘違いですよ。「なぜ間違いなの?」「正しい勉強法とは何なの?」ITを学び始める全ての人に知って欲しい。そう思って書きました。是非読んでみてください。
「フリーランスエンジニア」
近年やっと世間に浸透した言葉だ。ひと昔まえ、終身雇用は当たり前で、大企業に就職することは一種のステータスだった。しかし、そんな時代も終わり「優秀な人材は転職する」ことが当たり前の時代となる。フリーランスエンジニアに高価値が付く現在、ネットを見ると「未経験でも年収400万以上」などと書いてある。これに釣られて、多くの人がフリーランスになろうとITの世界に入ってきている。私もその中の1人だ。数年前、USBも知らない状態からITの世界に没入し、そこから約2年間、毎日勉学を行なった。他人の何十倍も努力した。そして、企業研修やIT塾で数多くの受講生の指導経験も得た。そこで私は、伸びるエンジニアとそうでないエンジニアをたくさん見てきた。そして、稼げるエンジニア、稼げないエンジニアを見てきた。
「成功する人とそうでない人の違いは何か?」
私が出した答えは、「量産型エンジニアか否か」である。今のエンジニア市場には、量産型エンジニアが溢れている!!ここでの量産型エンジニアの定義は以下の通りである。
比較的簡単に学習可能なWebフレームワーク(WordPress, Rails)やPython等の知識はあるが、ITの基本概念を理解していないため、単調な作業しかこなすことができないエンジニアのこと。
多くの人がフリーランスエンジニアを目指す時代に中途半端な知識や技術力でこの世界に飛び込むと返って過酷な労働条件で働くことになる。そこで、エンジニアを目指すあなたがどう学習していくべきかを私の経験を交えて書こうと思った。続きはこちらから、、、、
エンベーダー編集部
エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。
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