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2023.12.31

エンジニア初学者がとりあえず覚えておくべきLinuxコマンド

Linuxコマンドの基本的な概念

Linuxはその強力なコマンドラインインターフェース(CLI)で知られています。GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)が直感的な操作を提供する一方で、CLIは高度な制御と柔軟性をユーザーに提供します。CLIはテキストベースのインターフェースで、ユーザーはキーボードを使ってコマンドを入力し、システムに指示を出します。これにより、ファイルの操作、システムの監視、ネットワークの設定など、複雑なタスクを迅速かつ効率的に行うことができます。

GUIは視覚的なフィードバックと簡単な操作性を提供するため、初心者には親しみやすいかもしれません。しかし、GUIアプリケーションではアクセスできない多くの詳細な設定や機能にアクセスするためには、CLIの使用が不可欠です。さらに、CLIはスクリプトを使用して複雑な作業を自動化する能力を持っており、これはGUIでは達成が難しいことです。

初学者が覚えるべきコマンドの重要性

Linuxコマンドを学ぶことは、効率的なシステム管理とトラブルシューティングの基礎を築くことに直結します。基本的なコマンドを理解し、適切に使用することで、システムのパフォーマンスを最適化し、問題を迅速に特定して対処することが可能になります。

例えば、システムのリソース使用状況を監視するためには tophtop のようなコマンドが有用です。また、ファイルやディレクトリの管理には lscpmvrm などのコマンドが不可欠です。これらのコマンドを習得することで、Linuxシステムの基本的な操作が容易になり、より複雑なタスクに挑戦する準備が整います。

この記事では、これらの重要なコマンドの概要を紹介し、初学者がLinux環境で自信を持って作業できるようになるための基礎を提供します。

コマンドの種類

Linuxシステムを効果的に操作するためには、いくつかの基本的なコマンドの種類を理解することが重要です。ここでは次の四つの分野のファイル操作、ディレクトリ操作、プロセス管理、ネットワーク診断のための主要なコマンドを紹介します。

ファイル操作コマンド

コマンド説明用途
lsディレクトリ内のファイルとサブディレクトリを表示データの表示と管理
cpファイルやディレクトリを別の場所にコピーデータのバックアップと転送
mvファイルやディレクトリを移動または名前を変更ファイル整理とリネーム
rmファイルやディレクトリを削除データの清掃と整理

https://envader.plus/course/1/scenario/1001

https://envader.plus/course/1/scenario/1003

https://envader.plus/course/1/scenario/1002

ディレクトリ操作コマンド

コマンド説明用途
cd現在の作業ディレクトリを変更ディレクトリ間のナビゲーション
mkdir新しいディレクトリを作成ファイルの整理とプロジェクト管理
rmdir空のディレクトリを削除整理されたファイルシステムの維持

プロセス操作コマンド

コマンド説明用途
ps現在実行中のプロセスの一覧を表示システムのパフォーマンス監視
topリアルタイムでシステムプロセスとリソース使用状況を表示システムの健康状態の把握
kill指定されたプロセスを終了応答しないプロセスの管理

https://envader.plus/course/11/scenario/1106

https://envader.plus/course/11/scenario/1104

ネットワーク操作コマンド

コマンド説明用途
pingネットワーク接続をテストし、特定のホストまでの到達時間を測定ネットワークのトラブルシューティング
ifconfigネットワークインターフェイスの設定を表示し、変更ネットワーク設定の確認と変更
netstatネットワーク接続、ルーティングテーブル、インターフェイス統計などを表示ネットワークの状態分析

https://envader.plus/course/5/scenario/1022

https://envader.plus/course/12/scenario/1127

https://envader.plus/course/12/scenario/1147

コマンドの使い方

Linuxコマンドの効果的な使用には、基本的な構文の理解が必要です。一般的に、Linuxコマンドは次の形式で構成されます。

コマンド名 [オプション] [引数]

基本的な構文

コマンド名

実行する操作を指定します。例えば、lsはディレクトリ内のファイルを一覧表示、cpはファイルをコピーします。

オプション

コマンドの動作を変更するための修飾子です。通常、ハイフン(-)に続いて一文字の省略形(例: -l)または二つのハイフン(--)に続いて完全な単語(例: --long)で指定します。

引数

コマンドが操作を行う対象を指定します。これはファイル名、ディレクトリ名、テキストなど様々な形をとります。

オプションと引数の違いと使用方法

オプション

コマンドの動作をカスタマイズします。例えば、lsコマンドに-lオプションを付けると、ファイルの詳細情報を一覧表示します。

引数

コマンドが作用する具体的な対象を指定します。例えば、cpコマンドでファイルをコピーする場合、コピー元とコピー先のファイル名が引数として必要です。

  • ls -l /home/user

    /home/userディレクトリ内のファイルを詳細表示します。ここで、-lはオプション、/home/userは引数です。

  • cp source.txt destination.txt

    source.txtdestination.txtにコピーします。ここで、source.txtdestination.txtは引数です。

コマンドによっては、複数のオプションや引数を受け付けるものもあります。オプションと引数を適切に組み合わせることで、コマンドの機能を拡張したり、より複雑なタスクを実行したりすることができます。

実例

ここでは、一般的なシナリオに合わせたコマンドの使用例を紹介します。

ファイル検索

grep "特定のテキスト" /path/to/directory/*

grep コマンドは指定されたパターンに一致する行をファイルから検索します。この例では、/path/to/directory/ 内のすべてのファイルで "特定のテキスト" を検索します。

システム情報の確認

free -h

free コマンドはシステムのメモリ使用状況を表示します。-h オプションは人間が読みやすい形式で結果を表示します。

ネットワーク設定の確認

ifconfig

ifconfig コマンドはネットワークインターフェースの設定を表示します。これによりIPアドレス、ネットマスク、ブロードキャストアドレスなどの情報を確認できます。

ディレクトリの内容確認

ls -la /path/to/directory

ls コマンドはディレクトリの内容を表示します。-l オプションは詳細情報を、-a オプションは隠しファイルも含めて表示します。

ファイルのコピー

cp /path/to/source/file.txt /path/to/destination/

cp コマンドはファイルをコピーします。この例では、file.txt/path/to/destination/ ディレクトリにコピーします。

これらの実例は、Linuxコマンドの実用的な応用を示しています。これらのコマンドは、エンジニア初学者がLinuxシステムをより効果的に操作するための基礎となります。

まとめ

Linuxコマンドを習得する過程は、実践的な練習と経験の積み重ねによって効果的に進めることができます。以下に、コマンドを覚えるためのいくつかのコツを紹介します。

実践的な練習

実際のシステムやデータに影響を与えずに練習できる環境を用意しましょう。仮想マシンやコンテナ技術を利用すると良いでしょう。また、定期的にコマンドラインを使用し、新しいコマンドやオプションを試すことで、知識を強化します。

一般的なシナリオでのコマンドの使用

実際の作業でコマンドラインを積極的に使い、様々なタスクに適用することで、実践的な理解を深めます。システムのトラブルシューティングや問題解決の際にコマンドラインツールを使うことで、より効果的な学習が可能です。

カスタマイズ可能なシェルの活用

BashやZshなどのシェルをカスタマイズして、作業効率を高めます。エイリアスやショートカットの設定が有効です。繰り返し行う作業をスクリプト化することで、コマンドラインの理解を深め、効率的な作業が可能になります。

エンベーダーでは、すぐにこれらのコマンドを学習できるように環境が準備されています。ぜひ一度試してみてください。

エンベーダー編集部

エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。

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