1. ホーム
  2. 記事一覧
  3. 免許不要で便利!特例・特定小型原動機付自転車とは おすすめ車両も紹介

2023.11.25

免許不要で便利!特例・特定小型原動機付自転車とは おすすめ車両も紹介

近年、免許不要で楽に移動できると注目されているのが「特例・特定小型原動機付自転車」です。気軽に使える移動用ツールとして、気になっている方も多いでしょう。

一方で、交通事故が増えている点も忘れてはなりません。2023年7月には法律が変わったこともあって、正しい知識で乗るよう求められています

今回は、そんな特例・特定小型原動機付自転車について解説します。興味のある方はもちろん、買おうかどうか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

特例・特定小型原動機付自転車の基礎知識

特例・特定小型原動機付自転車は、2023年7月1日の道交法改正によって明確に分けられました。まずは両者がどのようなものなのか、詳しく見ていきましょう。

特例小型原動機付自転車

特例小型原動機付自転車とは、特定後潟原動機付自転車の中でも以下の要件を満たしたものを指します。

  • 歩道を通行する際、最高速度表示灯(緑色の灯火)を点滅させること
  • 最高速度表示灯を点灯させている間は、車体の構造上、6km/hを超える速度を出せないこと
  • 側車をつけていないこと
  • ブレーキが走行中に容易に想像できる位置にあること
  • 鋭い突出部のないこと

これら全てを見対しているものが該当します。たとえば、アクセルの操作で6km/hを超えない速度で走らせても、条件を満たしたことにはなりません。発進前に最高速度を6km/hに設定しなければいけないのです。

走行中に最高速度の設定を変えられるものではいけない、と非常に厳格に定められています。

参考:警察庁「特定小型原動機付自転車(いわゆる電動キックボード等)に関する交通ルール等について

特定小型原動機付自転車

特定小型原動機付自転車は、原動機付自転車のうち、車体の大きさおよび構造が自転車道における他の車両の通行を妨げる恐れのないものを指します。また、運転に関して高い技能を要しないものである車であることも必要です。

その他、以下の基準が設けられています。

  • 車体の大きさが、長さ190cm以下、幅60cm以下
  • 原動機として定格出力が0.60キロワット以下の電動機を用いること
  • 20キロメートル毎時を超える速度を出すことができないこと
  • 走行中に最高速度の設定を変更することができないこと
  • AT機構がとられていること
  • 道路運送車両の保安基準第66条の17に規定する最高速度表示灯が備えられていること

これらを満たしていないと、形状が電動キックボードであっても特定小型原動機付自転車にはなりません。一般原動機付自転車または、自転車に応じた交通ルールが適用されます

もし法施行前に制作されたものを使う場合、令和6年12月22日までの間に最高速度表示灯の取り付けが猶予されているため、早めに取り付けておきましょう。

参考:警察庁「特定小型原動機付自転車(いわゆる電動キックボード等)に関する交通ルール等について

特例・特定小型原動機付自転車で必要な運転資格

特例・特定小型原動機付自転車は、運転するのに免許は必要ありません。16歳以上なら誰でも運転できます。

しかし、先述したように特定小型原動機付自転車に該当しない場合は一般区分となるため、免許が必要です。

運転する前は、持っている特例・特定小型原動機付自転車が条件を見ているかを必ず確認しましょう。

特例・特定小型原動機付自転車は安全運転を意識しよう

警察庁の発表によると、特例・特定小型原動機付自転車は、2023年5〜7月の短い間で2,021件も交通違反・事故を発生させています。

どれだけ優れた移動手段であろうと、事故を起こすのは運転している本人です。気軽に使えるからこそ、丁寧な運転が求められます。

使う際は、以下のポイントを意識しましょう。

  • 基本的な運転マナーを意識する
  • 交通ルールを遵守する
  • 歩行者の道路を走ってはいけない

基本的な運転マナーを意識する

まず、基本的な運転マナーを意識して運転してください。危険な運転をしない、ヘルメットを着用する、といったマナーです。

特にヘルメットは着用努力義務となっていますが、万が一に備えて必ず着用しましょう。大きなトラックや車と同じ車線を走行するため、非常に危険です。

スピードを出さず、安全運転を心がけましょう。

交通ルールを遵守する

次に、交通ルールを遵守してください。多少の違いはあれど、交通ルールは自転車とほとんど同じです。ルール無用で走っては事故のもととなるため、気を付けましょう。

また、原則として16歳未満の運転は禁止されています。運転免許が必要ないからといって、年齢を満たさない状況で乗らないように心がけてください。

詳しい交通ルールについては、警察庁が解説しています。免許を持ったことのない方は、使う前に必ず目を通しておきましょう。

参考ページ:警察庁「特定小型原動機付自転車(いわゆる電動キックボード等)に関する交通ルール等について

歩行者の道路を走ってはいけない

特例・特定小型原動機付自転車は原則として歩行者の道路を走ってはいけません。

ただし、道路標識などにより歩道を通行できるとされている場合のみ、通行できます。「普通自動車等及び歩行者等専用」の道路標識が設置されている場所かどうかを、必ず確認しましょう。

歩道は歩行者優先です。通行の際は、以下を守らなければいけません。

  • 中央から車道寄りの部分を走る
  • 普通自転車通行して部分を走る
  • 歩行者の通行を妨げる場合は一時停止する

これらを守らなかった場合、2万円以下の罰金または科料が科せられます。気を付けましょう。

特例・特定小型原動機付自転車の魅力

特例・特定小型原動機付自転車は危険だといわれていますが、魅力の大きい乗り物です。特に以下の3点は、特例・特定小型原動機付自転車でしか味わえない魅力となっています。

  • 気軽に街中を走り抜けられる
  • 軽量で取り回しやすい
  • 免許不要で使える

気軽に街中を走り抜けられる

特例・特定小型原動機付自転車は、その小ささから気軽に街中を走り抜けられます。原動機付自転車よりも自転車に近い感覚で使えるでしょう。

特に都心部では、その小回り性能もあって重宝します。最高時速が6kmと制限されていますが、1分間で100m進む程度の速さです。軽いジョギングと同じくらいの速度と聞けば、おおよそ想像できるでしょう。

交通ルールを遵守すれば、気軽に街中を走り抜けられる移動手段として、非常に魅力的です。

軽量で取り回しやすい

特例・特定小型原動機付自転車は、13~30kg程度と比較的取り回しやすい重さです。原動機付自転車の場合、70~90kgが平気なので、その軽さが良くわかります。

参考までに、他の電動アシスト自転車の重さをまとめてみましょう。

タイプ別目安の重量
スポーツバイク17~23kg
ミニベロ14~25kg
通勤通学向け20~30kg
買い物向け19~28kg
子供乗せ30~35kg
シニア向け20~25kg

※参考:TBee MEDIA

重量面でほとんど変わりません。特例・特定小型原動機付自転車はコンパクトに折りたためるタイプもあるため、収納という面でも取り回しやすいといえるでしょう。

免許不要で使える

特例・特定小型原動機付自転車は免許が不要です。16歳以上なら誰でも乗れます。原動機付自転車と違って免許が不要な点は、魅力的だといえるでしょう。

ただし、運転する際はナンバープレートや自賠責保険への加入が必須です。実際の交通ルールも守らなくてはいけないため、乗る前に知識や備品の準備はしておきましょう。

特例・特定小型原動機付自転車は日々のメンテナンスが大切

特例・特定小型原動機付自転車を安全に使うには、日々のメンテナンスが大切です。メンテナンスをしないと、最悪の場合、事故に繋がります。自分だけではなく、事故の相手にも迷惑をかけてしまうため、注意しなければいけません。

特に以下の3点は自分でできる取り組みなので、意識しましょう。

  • 日常の点検と清掃
  • 定期的な部品交換
  • 専門店でのプロのチェック

日常の点検と清掃

特例・特定小型原動機付自転車を安心して使うためには、日常の点検と清掃が不可欠です。小さな問題を早期に発見し、大きなトラブルを未然に防ぎましょう

点検や清掃といっても難しくありません。タイヤの空気圧をチェックしたり、汚れを定期的に拭き取ったりするだけです。走行性能が大きく改善され、安全性も高まります。

使う前か後にするだけなので、時間もかかりません。日常的な点検と清掃を心がけましょう。

定期的な部品交換

快適に使うためには、定期的な部品交換も重要です。特にブレーキパッドやタイヤなどの消耗品は、使用状況に応じて交換する必要があります。これらの部品は、安全に直接関わるため、定期的なチェックと交換が事故を未然に防ぐポイントです。

車も定期的に点検をし、痛んでいる部品を交換します。部品は使っていくうちに消耗するものです。痛んだ部品を交換し、安全に使っていきましょう。

専門店でのプロのチェック

専門店でのプロのチェックを定期的に受けることも、特例・特定小型原動機付自転車のメンテナンスには欠かせません。プロの目による詳細なチェックは、自分では気づかない問題を発見し、適切な修理や調整を行う第一歩です。

電気系統のチェックは、代表格でしょう。専門知識が必要なため、素人ではまずわかりません。

安心安全に使うためにも、定期的に専門店で点検してもらいましょう。

特例・特定小型原動機付自転車のオススメ6選

特例・特定小型原動機付自転車を今から購入する場合、初心者でも使いやすいモデルを選ぶと良いでしょう。ここからは、特にオススメの6種を紹介します。

acalie【MIRAI T Lite】

画像引用:acalie「MIRAI T Lite」公式サイト

acalieのMIRAI T Liteは、標準バッテリーで35~45kmの距離を走行可能なモデルです。オプションの大容量バッテリーなら70~90kmも走れるため、航続可能距離を気にする方は、こちらを選ぶと良いでしょう。

脱着可能なサドルも付いているため、座って乗れる点もポイントです。長い距離を通勤する方などに、ピッタリのモデルといえます。

acalie【RICH BIT ES1 Pro】

画像引用:acalie「RICH BIT ES1 Pro」公式サイト

acalieのRICH BIT ES1 Proは、定価7万円を切っているモデルとなっています。重量も13.8kgと非常に軽く、 持ち運んで使いたい方にオススメです。

低価格帯ながら20~25kmの航続距離があり、折りたたんでの持ち運びもできます。コスパの良いモデルを探している方は、こちらを選ぶと良いでしょう。

SWALLOW【ZERO9 Lite】

画像引用:SALLOW「ZERO9 Lite」公式サイト

SALLOWのZERO9 Liteは、低速トルクチューンが特徴のモデルです。坂道に強く、勾配15%以下の道路では十分な登坂能力を発揮してくれます。

また、ハンドルの高さ調整機能が搭載されている点も見逃せません。自分の体型に合わせてハンドルの高さを変えられるため、無理のない体制で乗れます。

BLAZE【KICKBOARD EV Lite】

画像引用:BLAZE「KICKBOARD EV Lite」公式サイト

BLAZEのKICKBOARD EV Liteは、ミラーを装備している特定小型原動機付自転車です。保安基準に適合した安全設計が採用されており、以下の機能が標準でついています。

  • ヘッドライト
  • ウィンカー
  • 最高速度表示灯
  • ナンバープレート

ワンランク上のBasicモデルであれば、ハンドルの高さ調整ができたり、サドルがついてきたりします。

まずはお試しで使ってみたい方は、Liteがオススメです。

正解株式会社【LAIL グレードL】

画像引用:正解株式会社「LAIL グレードL」公式サイト

正解株式会社のLAIL グレードLは、2023年のジャパンモビリティショーで展示された最新モデルです。「使う」をコンセプトに、以下の機能が搭載されています。

  • 軸の太いタイヤで抜群の安定性を実現
  • ブラーやミラー、ウィンカーの搭載
  • 耐荷重5kgの荷物用フックを標準搭載
  • アプリで一元管理
  • アプリ内にて道路交通法の通知

普段使いするにあたって、嬉しい機能ばかりです。特に荷物用フックは、気軽に買い物ができるため重宝するでしょう。

日常的に使いたいと考えている方にオススメのモデルです。

glafit【NFR-01】

画像引用:スマートモビリティJP「グラフィットが自転車タイプの特定小型原付「NFR-01」を2024年に発売。シェアサイクルで利用することも可能に」

glafitのNFR-01は、2023年のジャパンモビリティショーで展示された最新モデルです。「GFR-02」によって、原動機付自転車と自転車の車両区分をユーザーが自ら切り替えられるとして注目を集めた経緯があります。

NFR-01は、GFR-02と同じく、自転車タイプのモデルです。足を置くペダルのようなステップはありますが、移動では使いません。ただの足置きとなっています。

最高時速の切り替えを任意で行えることはもちろん、自転車のように座って乗れます。長距離移動も楽にできるでしょう。

2024年発売を目処にプロジェクトが進んでいます。まずはシェアサイクルとして導入されるとのことなので、気になる方はシェアサイクルに乗ってみることをオススメします。

特例・特定小型原動機付自転車は交通ルールを守って楽しく乗ろう!

特例・特定小型原動機付自転車は、2023年7月1日に交通ルールが変わったばかりの乗り物です。気軽に運転できる点は魅力的ですが、事故には気を付けましょう。交通ルールを守って、安全運転を心がけてください

特例・特定小型原動機付自転車は、様々なメーカーから製造・販売されています。それぞれ特徴があるため、まずは店頭で実際に体験してみてください。使いやすいモデルを買うことをオススメします。

エンベーダー編集部

エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。

RareTECH 無料体験授業開催中! オンラインにて実施中! Top10%のエンジニアになる秘訣を伝授します! RareTECH講師への質疑応答可

関連記事