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2023.11.20

効率的な勉強法は?エンベデッドシステムスペシャリスト試験

エンベデッドシステムスペシャリスト試験は、組み込みシステムの分野でキャリアを築きたいと考えているエンジニアの方にオススメの資格です。取得すれば大きなメリットがあります。

この記事では、「エンベデッドシステムスペシャリスト試験」について詳しく解説しています。「試験の概要」はもちろん、「効果的な勉強法」や「過去問題の活用方法」までを詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

エンベデッドシステムスペシャリスト試験とは組み込みシステムの専門家

エンベデッドシステムスペシャリスト試験は、IoTを含む組み込みシステムの専門知識と技術を認定する資格試験です。「ES」の略称で親しまれています。

試験に合格すれば、組み込みシステムの分野における高度な知識と技術を持つ専門家であることが証明されます。IoTに関係するエンジニアを目指している方にオススメです。

試験は午前と午後の2部制であり、以下の形で実施されます。

時間帯試験時間出題形式出題数と解答数
午前Ⅰ9:30~10:20(50分)多肢選択式(四肢択一)出題数:30問 解答数:30問
午前Ⅱ10:50~11:30(40分)多肢選択式(四肢択一)出題数:25問 解答数:25問
午後Ⅰ12:30~14:00(90分)記述式出題数:3問 解答数:2問
午後Ⅱ14:30~16:30(120分)記述式出題数:2問 解答数:1問

エンベデッドシステムの基礎

エンベデッドシステムとは、特定の機能を実行するために設計されたコンピュータシステムです。組み込みシステムとも呼ばれています。

私たちが日常生活で使用する家電製品や自動車といった、さまざまな製品に組み込まれています。パソコンのような汎用的なコンピューターと違い、その機器専用のシステムです。入力信号に対して即座に応答するリアルタイム性や、高い信頼性が求められます。

エンベデッドシステムは、限られたリソースの中で効率的に動作するように最適化されている点が特徴です。設計と開発には専門的な知識が求められます。

試験の内容

エンベデッドシステムスペシャリスト試験は、高度情報処理技術者試験の中でもレベル4に位置する試験です。

組み込みシステムの設計、開発、テストに関する幅広い知識を問われます。試験を通じて、組み込みシステムの専門家としての深い理解と実践的なスキルが評価されます

出題範囲も広く、以下の6つの知識がスキルが必要です。

  • 組み込みシステムの機能要件把握
  • 組み込みシステムの設計・開発
  • 組み込みシステムのソフトウェア設計・製造
  • 組み込みシステムのハードウェア設計・製造
  • システム評価
  • 保守

この他、ドローンや自動運転といった出題もあります。最新技術をいち早く学び、身につけておくと良いでしょう。

試験の合格要件

エンベデッドシステムスペシャリスト試験の合格には、午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰの試験で100点満点中60点以上の得点が必要です。更に午後Ⅱでは、評価ランクAのみが合格となります。

各試験の得点が基準点に達していないと、その後に受けた試験の採点はされずに不合格となります。非常に厳しい合格基準です。

合格率は高度情報処理技術者試験の中では比較的高く、IPAの統計資料によると18%前後を推移しています。直近5回の合格率は以下の通りです。

受験者数合格者数合格率
平成30年度春期3,461人616人17.8%
平成31年度春期3,653人585人16.0%
令和2年度10月1,962人321人16.4%
令和3年度秋期2,185人400人18.3%
令和4年度秋期2,415人476人19.7%

エンベデッドシステムスペシャリスト試験に合格するには?オススメの勉強法

エンベデッドシステムスペシャリスト試験に合格するには、計画的な勉強法が不可欠です。他のIPA資格と同じく、以下の流れで取り組んでみましょう。

  1. 基本知識の習得
  2. 実践的スキルの強化
  3. 過去問で実力試し

Step1:基本知識の習得

まずは、エンベデッドシステムの基礎知識を覚えます。試験対策の第一歩です。以下の知識を幅広く身につけましょう。

  • 組み込みシステムの原理
  • ハードウェアとソフトウェアの基本的な概念
  • システム設計の基礎

エンベデッドシステムスペシャリスト試験の参考書は、さまざまな出版社から販売されています。書店で1度手に取ってみて、理解しやすいものを使うと良いでしょう。

何度も繰り返し読み、基礎知識を定着させてください。

Step2:実践的スキルの強化

次に、実際のシステム開発に関連するスキルを強化します。以下のスキルです。

  • プログラミング
  • デバッグ
  • システムの最適化

実務で直面する可能性のある課題に取り組みましょう。試験後半の午後試験では、理論を実践に落とし込む問題が出題される可能性があります。実践的なスキルのあるなしは大きく関わってくるので、習得しておきましょう。

Step3:過去問題で実力試し

最後に、過去の試験問題を何度も解きます。実際の試験に近い形で知識とスキルを試します。

過去問を解き、試験の傾向と対策を理解しましょう。また、苦手な分野を特定できるため、集中的に対策を練られる点もメリットです

今の実力なら合格できると確信したら、試験に申し込みましょう。

エンベデッドシステムスペシャリスト試験の過去問題と対策方法

エンベデッドシステムスペシャリスト試験の合格には、過去問題を活用した勉強が最適です。基礎的な知識が身についたら、過去問を繰り返し解きましょう。

過去問題は公式サイトにある

エンベデッドシステムスペシャリスト試験の過去問題は、試験を主催するIPAの公式サイトで入手できます。過去問に挑戦するのに会員登録や費用も必要ないため、気軽に挑戦できます。

過去問を通して試験の内容と形式を理解できれば、リラックスして本番に臨めます。もし過去問の解説や補足情報が欲しいとなった場合は、出版社から発売されている過去問集がオススメです。

過去問題を繰り返し解くことが試験対策

エンベデッドシステムスペシャリスト試験の試験対策として、過去問題を繰り返し解く方法が最も効果的です。

過去問を解く中で、試験で求められる知識と技能を具体的に把握しましょう。その中で自分の弱点を見つけたら、重点的に潰していくと自信に繋がります。

より実践的に過去問に挑戦する場合は、時間を計って問題を解くことをオススメします。試験当日の時間管理能力をリアルに味わえるため、試験の練習として効果的です。

エンベデッドシステムスペシャリスト試験の資格の価値とキャリア展望

エンベデッドシステムスペシャリスト試験に合格すると、キャリアアップが見込めます。組み込みシステムの深い知識と技術を証明する資格なため、エンジニアとしてのキャリアに大きな価値をもたらしてくれるでしょう。

ここからは、以下の2つに分けてそれぞれ解説します。

  • 資格の価値
  • 合格後のキャリアパス

資格の価値

エンベデッドシステムスペシャリストの資格は、高度な技術力と専門知識を持つエンジニアである証明です。

組み込みシステムは、自動車、家電、医療機器など、多岐にわたる分野で重要な役割を果たしています。IT技術が当たり前になった昨今、エンベデッドシステムの専門家は高い需要を見込めます。

資格を取得すれば客観的に専門性を認められ、自信の価値を高められるでしょう。

合格後のキャリアパス

エンベデッドシステムスペシャリスト試験に合格すると、さまざまなキャリアパスが開かれます。例えば以下のようなキャリアです。

  • プロジェクトマネージャー
  • システムエンジニア
  • IoTエンジニア
  • AIエンジニア
  • ソフトウェアエンジニア
  • 技術コンサルタント
  • システムアーキテクト

専門知識を活かせる多くの職種があります。技術力だけでなく、問題解決能力やプロジェクト運営能力も証明するため、管理職への昇進や新しい事業領域への挑戦もできます。

エンベデッドシステムスペシャリスト試験は組み込みエンジニアにオススメの資格

エンベデッドシステムスペシャリスト試験は、組み込みエンジニアとしての知識・スキルを証明できる国家資格です。商品開発やIoTといった分野に関わりたいと考えているエンジニアの方は、大きく活用できます。

取得すれば組み込みエンジニアとしてはもちろん、プロジェクトマネージャーやIoTエンジニアといったキャリアパスが見込めます。

取得する際は、過去問に繰り返し挑戦し、自信をつけてから挑戦してくださいね。

【番外編】USBも知らなかった私が独学でプログラミングを勉強してGAFAに入社するまでの話

IT未経験者必見 USBも知らなかった私が独学でプログラミングを勉強してGAFAに入社するまでの話

プログラミング塾に半年通えば、一人前になれると思っているあなた。それ、勘違いですよ。「なぜ間違いなの?」「正しい勉強法とは何なの?」ITを学び始める全ての人に知って欲しい。そう思って書きました。是非読んでみてください。

「フリーランスエンジニア」

近年やっと世間に浸透した言葉だ。ひと昔まえ、終身雇用は当たり前で、大企業に就職することは一種のステータスだった。しかし、そんな時代も終わり「優秀な人材は転職する」ことが当たり前の時代となる。フリーランスエンジニアに高価値が付く現在、ネットを見ると「未経験でも年収400万以上」などと書いてある。これに釣られて、多くの人がフリーランスになろうとITの世界に入ってきている。私もその中の1人だ。数年前、USBも知らない状態からITの世界に没入し、そこから約2年間、毎日勉学を行なった。他人の何十倍も努力した。そして、企業研修やIT塾で数多くの受講生の指導経験も得た。そこで私は、伸びるエンジニアとそうでないエンジニアをたくさん見てきた。そして、稼げるエンジニア、稼げないエンジニアを見てきた。

「成功する人とそうでない人の違いは何か?」

私が出した答えは、「量産型エンジニアか否か」である。今のエンジニア市場には、量産型エンジニアが溢れている!!ここでの量産型エンジニアの定義は以下の通りである。

比較的簡単に学習可能なWebフレームワーク(WordPress, Rails)やPython等の知識はあるが、ITの基本概念を理解していないため、単調な作業しかこなすことができないエンジニアのこと。

多くの人がフリーランスエンジニアを目指す時代に中途半端な知識や技術力でこの世界に飛び込むと返って過酷な労働条件で働くことになる。そこで、エンジニアを目指すあなたがどう学習していくべきかを私の経験を交えて書こうと思った。続きはこちらから、、、、

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エンベーダー編集部

エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。

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