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2024.03.23

SAA,SAP,DEA,DOPなどAWS認定資格を10冠するロードマップ

この記事では、AWS認定資格10冠を目指すためのロードマップを提示し、学習の価値、メリット、注意点、学習方法などを詳細に解説します。この記事を読めば、10冠達成があなたにとって最適な選択肢かどうか判断できるだけでなく、学習意欲を高め、目標達成に向けて具体的な行動を起こすための指針を得ることができます。

AWS10冠とは

AWS認定資格は高コスパ・タイパ

クラウドエンジニアとして働く筆者は、これまで多くのIT系資格に挑戦してきました。自分のキャリアにおいて最もコスパが良いと思った資格は、AWSの認定資格でした。 フルリモートで仕事をしたいと考えていた私は、クラウドエンジニアを目指す第一歩としてAWS SAAを取得しました。そこでクラウドエンジニアリングの面白さに触れ、転職の決意を固めたのちに、少しWeb開発プロジェクトを経験し、AWS SAPを取得してクラウドエンジニアに転職を希望しました。複数の面接を受けたのち、想定より多くの内定を得ることができ、希望待遇での転職に成功しました。

AWS認定資格のコンプリート

ほんの数ヶ月、学習期間だけなら2ヶ月程度で希望を叶えることができる、そんな高コスパと言えるものがAWS認定資格です。これを全てコンプリートすることを「AWS12冠」と称して、ある種のステータスとなっていました。

2024年現在、AWS認定資格の統廃合により、資格数は12から10へと変更されました。しかし、10冠という目標の本質は変わりません。それは、AWSの幅広い知識と専門性を証明する、最高峰の称号なのです。

AWS10冠するメリット・目的

AWS10冠を目指すことは、エンジニアのキャリア、自己成長、そして業界内でのステータス向上に大きなメリットをもたらします。

キャリアアップ

AWS認定資格の10冠達成は、希少価値の高いスキルセットの獲得を意味します。これは就職・転職活動での強力なアピールポイントになり、昇進やキャリアアップの可能性を高め、転職市場での競争力を強化します。10冠保持者は、高い年収、役職昇進の機会、そして転職活動における成功率の向上といった具体的なキャリアアップが期待できます。

自己成長

AWS10冠の達成は、AWSの幅広い技術領域についての包括的な知識と深い理解を獲得することで、技術スキルと自信が向上します。絶えず進化するクラウド技術に対応するための最新のスキルを常に習得することができ、技術力の向上、問題解決能力の強化、そして学習意欲の向上が期待できます。

ステータス

AWS10冠は、業界トップレベルの知識を証明し、周囲からの信頼と尊敬を獲得することを意味します。これはあなたのプロフェッショナルな価値を高め、業界内での認知度を向上させることに寄与します。長期にわたる学習と努力が形となり、自身の努力と成果を形にすることで、高いモチベーションを維持することができます。

AWS10冠を目指す道のりは、明確な目標と計画的なアプローチを必要としますが、それに伴うメリットは個人のキャリアと成長において計り知れないものがあります。

AWS10冠することに対する注意点

極論、単にエンジニアとして生きていく分には10冠する必要はありません。確かにAWS認定資格を全て取得し、AWS10冠を達成することは、エンジニアとしての高い専門性と広範な知識を示すことになります。しかし、この目標に向かって進む上で留意すべきポイントがいくつかあります。

分野間の結びつきの乏しさ

AWS認定資格は、クラウドコンピューティングのさまざまな分野をカバーしていますが、それぞれの資格間で直接の結びつきが少ない場合があります。例えば、開発者向けの資格とネットワーキングに特化した資格では、求められる知識の範囲やスキルセットが大きく異なります。これらの資格をすべて取得することは、幅広い技術領域にわたる知識を証明することになりますが、特定のプロジェクトや職務においては、全ての資格が直接的に役立つとは限りません。

単体の資格でも能力は証明可能

多くの場合、特定の職務やプロジェクトに必要な知識やスキルは、一つまたは数個のAWS認定資格で十分に証明できます。例えば、ソリューションアーキテクトとしての役割に集中している場合、関連するアソシエイトおよびプロフェッショナルレベルの資格だけを取得することで、その能力を十分に証明することができます。AWS10冠を目指すことには価値がありますが、個々の目標やキャリアパスによっては、必要な資格を選択的に取得することがより効果的な場合があります。

資格の維持に関する負担

AWS認定資格は3年ごとに更新が必要となります。10冠全てを維持しようとすると、この更新プロセスが大きな負担となる可能性があります。定期的な更新には、再試験の受験や、継続的な学習と実践を通じた最新の知識の維持が必要です。これは時間と労力を要するプロセスであり、特に多忙な職務を持つ技術者にとっては、維持が難しい場合があります。

10冠を目指すかは慎重に判断を

AWS10冠を目指すことは、多くのメリットを提供しますが、それには上記のような注意点が伴います。個々のキャリア目標や専門分野に応じて、どの資格を取得し、どの程度追求するかを慎重に検討することが重要です。また、資格の維持に要する労力を考慮し、自分自身のキャリアプランやライフスタイルに合ったバランスを見つけることが大切です。

各AWS認定資格の概要とロードマップ

各AWS認定資格の概要

基礎レベル

  • AWS CLF(Certified Cloud Practitioner)

    この入門レベルの資格は、AWSクラウドの基本的な理解を証明します。AWSの基本的な概念、コアサービス、クラウドの価値提案、セキュリティとコンプライアンスの基礎など、広範囲にわたる知識が求められます。クラウドへの最初の一歩として最適です。一方で経験者からすると今更な知識なので、敢えて締めくくりとして一番最後に取得する人もいるようです。

アソシエイトレベル

  • AWS SAA(Certified Solutions Architect – Associate)

    AWSのソリューションアーキテクチャの設計に関する広範な知識が求められる資格です。効率的なシステムとアプリケーションをAWS上で設計する能力を証明します。認知度が最も高く、まず優先したい資格といえます。

  • AWS DVA(Certified Developer – Associate)

    AWS上でのアプリケーション開発に関する深い知識を持つことを証明する資格です。コードレベルでのAWSサービスの理解が必要とされます。Web開発で扱うサービスを網羅しているので、こちらを優先するのもありです。

  • AWS SOA(Certified SysOps Administrator – Associate)

    AWSシステムの運用と管理に関する知識を証明します。デプロイメント、管理、操作の最適化に関する能力が求められます。インフラの運用にアサインされる場合は押さえておきましょう。

  • AWS DEA(Certified Data Engineer - Associate)

    AWS上でのデータエンジニアリングソリューションの設計、構築、管理能力を証明する資格です。データエンジニアは今後も不足し続けるという予測がされているので、企業のニーズは高いかもしれません。

プロフェッショナルレベル

  • AWS SAP(Certified Solutions Architect – Professional)

    高度なソリューションアーキテクチャの設計能力を証明します。大規模なシステムや複雑なソリューションをAWS上で設計、デプロイするための高度な技術と戦略的考慮が必要です。この資格を持っていると周りの対応が違ってきます。

  • AWS DOP(Certified DevOps Engineer – Professional)

    AWS上でのDevOpsエンジニアリングプロセスの自動化と最適化に関する高度な知識を証明します。CI/CDパイプラインの設計、運用、管理に関する能力が求められます。Web開発現場に必要なAWS知識の網羅性があります。

スペシャリティ

これらのスペシャリティ資格は、特定の技術領域における深い専門知識を証明します。各資格は、該当する分野において高度なスキルと実践的な経験が必要です。

  • AWS ANS(Certified Advanced Networking – Specialty)

    AWS上での高度なネットワーキングの設計と実装能力を証明する資格です。ネットワークの知識がないと理解が難しいため、個人的には最高難易度と感じています。実際、CCNPを取得している人も苦戦したとのことです。

  • AWS SCS(Certified Security – Specialty)

    AWS環境内でのセキュリティプリンシプルの適用と管理能力を証明する資格です。スペシャリティの中でも一番最初に取り組むのが良いでしょう。ビジネス寄りでAWSの知識が必要な場合、優先して取得したほうがいいです。

  • AWS MLS(Certified Machine Learning – Specialty)

    AWS上での機械学習モデルの設計、実装、デプロイメント能力を証明する資格です。専門でない方も概要から学ぶことで理解が深まります。

ロードマップ

次の図は難易度や実際の現場での有効性などを考慮した取得順の一例です。

まずは基礎としてCLFを取得します。

次は旧「アソシエイト3冠」を目指して、SAA, DVA, SOAを取得します。これはSAPを目指すアーキテクトルートと、DOPを目指すデベロッパールートでどちらを優先しても構いません。ちなみに筆者はSAAの後すぐにSAPを取得したのちにデベロッパールートに行きました。

そしてプロフェッショナル資格を取得していきます。クラウドエンジニアとしてはここまで持っていれば十分ですが、10冠を目指すならまだ折り返し地点です。最後にスペシャルティの各資格とDEAを取得しましょう。中でもSCSは優先して取得します。

AWS10冠の活用方法:専門知識と経験を活かして、キャリアアップを目指す

AWS10冠は、クラウド技術における高度な専門知識と幅広い経験を証明するものです。この貴重なスキルを活かすことで、キャリアアップやエンジニアの枠を飛び越えてビジネスチャンスの拡大など、様々な可能性が広がります。

1. 講演・ワークショップ:知識と経験を共有し、業界での認知度向上

業界イベントやカンファレンスでの講演やワークショップは、自身の知識と経験を共有し、業界での認知度を高める有効な手段です。聴衆に対して、AWS技術に関する深い理解と実践的なスキルをアピールすることで、信頼を獲得し、新たな機会を呼び込むことができます。エンジニアだけでない違う次元での活躍が期待できます。

2. ブログ・SNS:情報発信で個人ブランドを構築

ブログやSNSを通じて、AWS技術に関する情報発信を行うことで、個人ブランドを構築することができます。技術的な解説、学習のヒント、試験対策など、自身の経験に基づいたコンテンツは、多くのユーザーにとって価値ある情報となります。所謂副業を手軽に始めたいという方にはうってつけです。

3. コンサルティング・フリーランス:専門知識を活かして収益化

AWS10冠の専門知識を活かして、企業の課題解決を支援するコンサルティングサービスを提供したり、フリーランスとしてプロジェクトに参画したりすることができます。自身のスキルを活かして収益を得られるだけでなく、企業とのネットワークを構築し、新たなキャリアパスを開拓することも可能です。自分主体の自由な働き方が望めるでしょう。

4. マーケティング・ブランディング:自身の価値を高める

10冠の達成は、自身の専門性を証明する強力なツールとなります。履歴書や職務経歴書に記載したり、営業活動やプレゼンテーションでアピールすることで、自身の価値を高め、キャリアアップに繋げることができます。この人は挑戦をやり切る人だ!という印象を与えることができるでしょう。

AWS10冠を目指すということ

AWS10冠を目指すことは、自己成長とキャリアアップの大きなチャンスです。この記事が、そのメリットと実現へのモチベーションを高めるきっかけになれば幸いです。 注意点もありますが、計画的に進めば達成は十分可能です。AWS10冠の取得は、専門知識の証明だけでなく、個人のブランディングにも大きく貢献します。目標達成への一歩を踏み出し、新しい自分を発見するこの旅に、勇気を持って挑戦してください。 筆者もまだ新設されたAWS DEAを取得しておらず10冠できていないため、これらを踏まえて達成します。

エンベーダー編集部

エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。

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