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2023.10.25

IPAのITストラテジスト試験ってどんな試験?難易度や合格率は?

「ITストラテジストの試験って難しいの?」「ITに関係する経営を考えているんだけど、ITストラテジストって必要?」

そのように考えているエンジニア初学者の方は多くいます。この記事では、IPAが主催するITストラテジスト試験について詳しく解説します。

ITストラテジスト試験は、ITストラテジストとしてのスキルを客観的に証明できる資格です。

受験する際に知っておきたい試験内容の他、合格率や試験対策まで幅広く解説しています。ぜひ参考にしてくださいね。

ITストラテジスト試験の試験内容

ITストラテジスト試験は、IPAが主催する「ITを高度に活用してビジネスを成功に導く能力」を証明する国家資格です。

取得することで、高度IT人材として確立した専門分野を持ち、企業の経営戦略に基づいてビジネスモデルや企業活動における特定のプロセスについて、IT活用して基本戦略を策定・提案・推進する人材として評価されます。

CIOやCTO、ITコンサルタントを目指すならぜひ取得したい資格です。

試験は午前と午後の2部制であり、以下の形で実施されます。

時間帯試験時間出題形式出題数と解答数
午前Ⅰ9:30~10:20(50分)多肢選択式(四肢択一)出題数:30問 解答数:30問
午前Ⅱ10:50~11:30(40分)多肢選択式(四肢択一)出題数:25問 解答数:25問
午後Ⅰ12:30~14:00(90分)記述式出題数:3問 解答数:2問
午後Ⅱ14:30~16:30(120分)記述式出題数:2問 解答数:1問

IT系の国家資格で最高難易度

ITストラテジスト試験は、高度情報処理技術者試験です。高度情報処理技術者試験は12種類ありますが、それらの中でも最難関となっています。

試験範囲が広いのはもちろん、深い領域まで知識を問われるため、知識の網羅性とともに柔軟な思考が問われる内容です。

各試験には基準点が設定されており、1つでも下回ると不合格となってしまいます。全ての試験を1日で受けなければいけないこともあって、体力・精神の両方を問われる、難易度の高い試験です。

試験の要件

ITストラテジスト試験は、テクノロジ系からマネジメント系、ストラテジ系まで幅広く出題されるのが特徴です。

午前と午後に分かれており、以下に関係する問題が出題されます。

  • システム戦略
  • システム企画
  • 経営戦略マネジメント
  • ビジネスインダストリ
  • 企業活動
  • セキュリティ
  • マーケティング
  • DX
  • AI

今や企業にとってDXやAIは必須の知識・技術です。ITストラテジストとして、それらの知識・スキルを問われるでしょう。

特に午後は記述式なので、的確な文章で論述する必要があります。ITコンサルタントとしての解決策を論述することから、難易度の高さに苦労する可能性があります。

受験資格はなし

ITストラテジスト試験に受験資格は設けられていません。受けようと思えば、誰でも受験できます。

ただし難易度は非常に高いため、エンジニア初学者の方がいきなり挑戦するのはオススメできません。受験者も、そのほとんどが実務経験のある方です。

一方で、知識があれば実務未経験でも合格できる試験でもあります。学習時間が大幅に必要ですが、エンジニア初学者の方が挑戦するのも良いでしょう。

年に1度しか開催されていない

ITストラテジスト試験は、年に1度、4月にしか開催されていません。難易度が非常に高く合格率も低いことから、入念に準備をして挑戦するようにしましょう

意識したいのが、実務経験者たちが挑戦しているのにも関わらず、平均15%前後しか合格していない点です。

未経験者やエンジニア初学者が挑むには、非常に高いハードルとなっています。1年間全てを勉強に費やすくらいの覚悟は必要でしょう。

ITストラテジスト試験の合格率は低い

ITストラテジスト試験の合格率は、平均で15%前後と非常に低い水準です。記念受験している層を鑑みても、狭き門だと言えます。

一方で、取得すれば高い知識・スキルを持った人材として重宝されるでしょう。

IPAの統計資料から直近の合格率を調べると、以下の表のようになります。参考にしてください。

受験者数合格者数合格率
平成30年度秋期7,449人711人14.3%
令和元年度秋期7,527人758人15.4%
令和3年度春期5,669人579人15.3%
令和4年度春期6,378人650人14.8%
令和5年度春期7,040人769人15.5%

ITストラテジスト試験の試験対策

ITストラテジスト試験は、IT系とストラテジ系に関する知識を全般的に問われる試験です。合格するためには、広く深く勉強しなければなりません。

特に気をつけたいのが、記述試験となる午後の部です。午前の部と比べて問題数が非常に少ないのですが、以下の知識が問われます。

  • 最新の用語や時事ネタ
  • 業種・事業ごとの事業戦略策定、評価
  • システムの企画・開発・サポートおよび保守計画の策定・推進

午後の部はITを活用した事業戦略や、システムの企画からサポートまで幅広い領域の問題が出題されます。

課題の中には実務経験を基に小論文を書くものもあるため、経験者かどうかでも難易度が大きく変わるでしょう。

読解力が不安な方は、IPAが配布している過去問を何度も解くことをオススメします。試験問題のパターンを掴めるため、本番でも緊張せずに解答できます。

過去問は公式サイトにある

ITストラテジスト試験の過去問は、IPA公式サイトにあります。挑戦する際は、過去問を繰り返し解いていきましょう。

過去問と一緒に利用したいのが、参考書です。ITストラテジスト試験は挑戦する方が多いのもあって、参考書が多くの出版社から出版されています。

基礎的な部分から学びたい場合は、まず参考書を使って理解度を深め、その後に問題集や過去問でアウトプットする方法がオススメです。挑戦できると確信できたら、試験に申し込みましょう。

ITストラテジスト試験の経験談・体験談

実際にITストラテジスト試験を受けた方の中には、経験談や体験談を記事にしている方もいます。合格した方の意見を見ることで、参考になる部分もあるでしょう。

ここからは、わかりやすく解説している以下の2つの記事を紹介します。

  • 『黒柴ししまる日記』:【合格体験記】ITストラテジスト試験の独学での勉強方法、勉強時間は?20代未経験でも大丈夫。
  • 『いろはの小さな我が家』:【合格体験記】国語力が大事!情報処理技術者試験(ITストラテジスト)

『黒柴ししまる日記』:【合格体験記】ITストラテジスト試験の独学での勉強方法、勉強時間は?20代未経験でも大丈夫。

画像引用:黒柴ししまる日記

『黒柴ししまる日記』の運営者である文造さんが、ITストラテジスト試験に独学で挑戦し、一発で合格した経験が書かれた記事です。

ITストラテジストとしての知識・経験がほぼ無い状態で挑戦しています。しかも参考書1冊だけを使って対策をしたというのですから、驚きです。

これまで情報処理安全確保支援士とプロジェクトマネージャなど様々な資格に挑戦しているため、ある程度慣れていたというアドバンテージがあるものの、驚異的と言えるでしょう。

実際に行った勉強や対策について詳細に書かれている体験談なので、初学者の方でも参考になる情報が盛りだくさんです。ぜひ一読してみてください。

参考記事:「『黒柴ししまる日記』:【合格体験記】ITストラテジスト試験の独学での勉強方法、勉強時間は?20代未経験でも大丈夫。

『いろはの小さな我が家』:【合格体験記】国語力が大事!情報処理技術者試験(ITストラテジスト)

画像引用:いろはの小さな我が家

『いろはの小さな我が家』の運営者であるいろはさんが、ITストラテジスト試験に独学で挑戦し、合格した体験談が書かれている記事です。

試験対策を中心に書かれており、「スマホのアプリが勉強しやすい」「公式の過去問を解く方が良い」「記述問題は国語の問題に近い」といった、本質をついた解説がいくつもあります。

ITストラテジスト試験に挑戦するにあたって知っておきたい内容が多くあるので、ぜひ参考にしてくださいね。

参考記事:「『いろはの小さな我が家』:【合格体験記】国語力が大事!情報処理技術者試験(ITストラテジスト)

ITストラテジスト試験は経営とITを結びつける専門家を証明する資格

ITストラテジスト試験は、経営とITを結びつける専門家だと証明する国家資格です。難易度が非常に高く、合格率が常に15%前後と狭き門となっています。合格するには、ITの網羅的な知識に加え、経営に関する知識も必要となるでしょう。

試験対策としては、公式の過去問を解く方法がオススメです。今回紹介した体験談でも良く使われています。

ITストラテジスト試験は、エンジニア初学者の方が挑戦するには難易度の高い資格です。しかし、未経験者であっても合格した方も多くいます。ITストラテジストを目指しているなら、ぜひ1度チャレンジしてみましょう。

【番外編】USBも知らなかった私が独学でプログラミングを勉強してGAFAに入社するまでの話

IT未経験者必見 USBも知らなかった私が独学でプログラミングを勉強してGAFAに入社するまでの話

プログラミング塾に半年通えば、一人前になれると思っているあなた。それ、勘違いですよ。「なぜ間違いなの?」「正しい勉強法とは何なの?」ITを学び始める全ての人に知って欲しい。そう思って書きました。是非読んでみてください。

「フリーランスエンジニア」

近年やっと世間に浸透した言葉だ。ひと昔まえ、終身雇用は当たり前で、大企業に就職することは一種のステータスだった。しかし、そんな時代も終わり「優秀な人材は転職する」ことが当たり前の時代となる。フリーランスエンジニアに高価値が付く現在、ネットを見ると「未経験でも年収400万以上」などと書いてある。これに釣られて、多くの人がフリーランスになろうとITの世界に入ってきている。私もその中の1人だ。数年前、USBも知らない状態からITの世界に没入し、そこから約2年間、毎日勉学を行なった。他人の何十倍も努力した。そして、企業研修やIT塾で数多くの受講生の指導経験も得た。そこで私は、伸びるエンジニアとそうでないエンジニアをたくさん見てきた。そして、稼げるエンジニア、稼げないエンジニアを見てきた。

「成功する人とそうでない人の違いは何か?」

私が出した答えは、「量産型エンジニアか否か」である。今のエンジニア市場には、量産型エンジニアが溢れている!!ここでの量産型エンジニアの定義は以下の通りである。

比較的簡単に学習可能なWebフレームワーク(WordPress, Rails)やPython等の知識はあるが、ITの基本概念を理解していないため、単調な作業しかこなすことができないエンジニアのこと。

多くの人がフリーランスエンジニアを目指す時代に中途半端な知識や技術力でこの世界に飛び込むと返って過酷な労働条件で働くことになる。そこで、エンジニアを目指すあなたがどう学習していくべきかを私の経験を交えて書こうと思った。続きはこちらから、、、、

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エンベーダー編集部

エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。

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