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2023.10.24

エンジニアは実際に稼げるの?他業種との比較

「エンジニアって実際に稼げるの?」「転職を考えているけど、稼げないって本当?」

エンジニア初学者の方にとって、エンジニアが稼げるかどうかは重要ですよね。結論から言えば、エンジニアは稼げます

今回はエンジニアになるにあたって気になる「平均年収」について解説します。職種や立場別の比較はもちろん、他業種と比較した場合も紹介しているので必見です。

更に年収を上げられるキャリアパスの方法も解説しているので、ぜひ参考にしてください。

ITエンジニアの平均年収を比較

まずは気になるITエンジニアの平均年収から見ていきましょう。大前提として、経済産業省が取りまとめた「IT人材に関する各国比較調査結果報告書」によると。ITエンジニアの平均年収は544万円です。

ただし、これらはあくまでも平均の話。より具体的に以下に分けてどの程度なのかを解説します。

  • 会社員の場合
  • フリーランスの場合
  • 年代別の場合
  • 経験年数の場合
  • 地域別の場合

会社員の場合

会社員の場合、勤務形態別で年収を分けられます。求人サイトの求人ボックスが行った調査によると、以下が平均年収です。

勤務形態平均年収
正社員477万円
派遣社員約375万円(時給2,281円)
アルバイト・パート約200万円(時給1,194円)

※1日8時間、月20時間労働と仮定

国税庁が実施した「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると給与所得者の平均給与が443万円なので、少し高い水準にあります。

日本全体で見ると、平均より高い給与だと認識しておきましょう。

フリーランスの場合

会社員ではなくフリーランスになった場合、収入は大きく変わります。フリーランス協会が発表している「フリーランス白書2022」によると、IT・エンジニア系のフリーランスは以下の表の通りです。

年収割合
200万円未満21.8%
200~400万円未満29.4%
400~600万円未満17.5%
600~800万円未満11.2%
800~1,000万円未満8.7%
1,000万円以上8.8%
無回答2.5%

ボリュームゾーンは400万円未満なのがわかります。会社員と比べて努力した分、成果を上げられる強みはありますが、年収で比較すると少なめなのがフリーランスです。

年代別の場合

エンジニアの年収は、年齢も大きく関係します。厚生労働省が実施した「賃金構造基本統計調査」をまとめた以下の表を見てみましょう。

年代平均年収
20~24歳約350万円
25~29歳約474万円
30~34歳約583万円
35~39歳約666万円
40~44歳約682万円
45~49歳約723万円
50~54歳約719万円
55~59歳約606万円

IT業界は深夜でも作業することも多いため、体力・スキルが充実している30代・40代で年収が高い傾向にあります。

50代になると、管理や顧客対応に重点を置いて働くこともあって、年収が下がります。年代による働き方の違いも、エンジニアの年収には大きく関係するのです。

経験年数の場合

エンジニアにとって大切なのは、経験年数やスキルです。特に経験年数が長いほど、年収が上がる傾向にあります。

以下の表は、厚生労働省がまとめた「令和4年 賃金構造基本統計調査」から男女別に抜粋したものです。

経験年数平均年収(男性)平均年収(女性)
0年約356万円約329万円
1~4年約537万円約442万円
5~9年約542万円約474万円
10~14年約625万円約539万円
15年以上約653万円約632万円

男女別に経験年数に合わせて年収が増えていく傾向にあります。エンジニアが年収を上げる際、経験年数がいかに重要かがわかる結果です。

地域別の場合

エンジニアの給与を比較する際、地域も考慮しましょう。求人ボックスが実施した調査によると、以下のように地域によって大きく異なります。

地域平均年収
北海道・東北437万円
関東430万円
東海408万円
甲信越・北陸392万円
関西438万円
中国437万円
四国441万円
九州・沖縄422万円

地域別に見ると、エンジニアの年収が最も高いのは四国地方です。特に徳島県が高くなっています。これは、県としてIT企業を誘致していることが背景にあると考えられます。

最も低い甲信越・北陸を比較すると49万円の差があるため、働く地域は慎重に考えた方が良いでしょう。

ITエンジニアと他職種との給与比較

他業種と給与を比較した場合、以下の表のようになります。

職種平均年収
専門職(コンサルティングファーム / 専門事務所 / 監査法人)585万円
企画 / 管理系527万円
技術系(IT / 通信)442万円
技術系(電気 / 電子 / 機械)442万円
営業系439万円
金融系専門職434万円
技術系(建築 / 土木)422万円
技術系(メディカル / 化学 / 食品)386万円
クリエイティブ系374万円
事務 / アシスタント系336万円
販売 / サービス系325万円

※doda「平均年収ランキング(職種・職業別)【最新版】」より引用

エンジニアは技術系(IT / 通信)に該当しますが、他の職種と比べても高い傾向にあります。

今後もIT市場が拡大していくことを考えれば、他職種と比べて伸び代に期待できる職種と言えるでしょう。

ITエンジニアの給与はトレンドに左右されやすい

ITエンジニアの給与は、トレンドに大きな影響を受けます。Fandyが2023年に実施した「エンジニア転職マーケットレポート」によると、習得言語の違いによって以下のような推移をしています。

言語名平均年収(2023年)平均年収(2022年)
Go841万円707万円
Python(データ分析・機械学習系)732万円630万円
Ruby716万円648万円
TypeScript715万円635万円
Python(Webサービス開発系)616万円630万円
JavaScript614万円587万円
PHP607万円530万円
Java594万円561万円
C#589万円531万円

どの言語も年収が増加していますが、中には100万円以上も増加したものまであります。

年収面で上位になっている言語はトレンドとして注目を集めている言語ばかりです。習得すれば必ず年収が上がるわけではありませんが、いち早くトレンドを掴みスキルを習得する姿勢は必要になるでしょう。

ITエンジニアの収入を上げるキャリアパス

エンジニアの収入を上げるには、将来のキャリアパスを考えて行動しなければなりません。ここからは、主な選択肢となる以下の3つのキャリアパスを紹介します。

  • スペシャリストを目指す
  • ゼネラリストや管理職を目指す
  • 上流工程のコンサルタントを目指す

スペシャリストを目指す

エンジニアのキャリアパスとして、高い専門性を持ったスペシャリストを目指す道があります。特定の分野で他のエンジニアよりも高いレベルのスキルや技術力を身につける形です。

技術者として高い専門性を持つことで、高い年収やキャリアアップにも期待できるでしょう。スペシャリストとして、難しい資格を取得する方法もオススメです。

1つの分野を極めたい方は、スペシャリストを目指してみましょう。

ゼネラリストや管理職を目指す

特定の分野ではなく、幅広い分野に対応するエンジニアになりたい方は、ゼネラリストや管理職を目指す道があります。

複数のプログラミング言語スキルを習得したり、上流工程やインフラ・セキュリティといった幅広い分野への理解度を深めると良いでしょう。

将来的にプロジェクトマネージャーや管理者を目指したい方にオススメです。

上流工程のコンサルタントを目指す

ITコンサルタントといった上流工程の職種を目指すキャリアパスもあります。一般的なエンジニアと比べて平均年収が高い点が特徴です。

ただし、一般的なコンサルタントと比べて、全般的なIT知識が求められます。エンジニアとしての経験はもちろん、プロジェクトマネジメントの経験も必要になるでしょう。

システム開発より上流にある商品開発や企画の仕事をしたい場合は、上流工程へのキャリアパスがオススメです。

ITエンジニアは稼げないは嘘

巷では「ITエンジニアは稼げない」と良く言われますが、実際は稼いでいる方が多くいるのが現状です。エンジニア初学者の方が今から挑戦しても、稼げる見込みは十分にあります

特に以下の3つの理由はエンジニアとして稼ぐ上で知っておきたいものです。

  • IT業界は市場が拡大している
  • 成果を出せば稼げる
  • ITの人材は常に不足している

IT業界は市場が拡大している

技術の発達によって、様々な業種でITが導入されています。AIの登場で、今後更にIT技術を求める企業は増えていくでしょう。

エンジニアの需要も同様です。市場が拡大するにつれて、エンジニアの存在も大きくなっていきます。

市場の拡大に乗り遅れず、エンジニアとして対応していれば稼げないことはありません。

成果を出せば稼げる

エンジニアは成果主義の世界です。成果を出していれば、誰でも稼げます。一方で、成果を出せていないと稼げない厳しい世界でもあります。

稼ぐためには常に新しい情報をインプットし、トレンドに合わせて自分をアップデートし続けていかなければいけません。フリーランスとして独立した場合は、なおさらです。

厳しいからこそ、成果を出せずに稼げない方が生まれてしまいます。エンジニアとして稼ぎたいと考えている方は、一つ一つの仕事に全力で取り組むことを意識しましょう

ITの人材は常に不足している

ITの人材不足は深刻です。経済産業省が公表した「IT人材育成の状況等について」によると、将来的に40〜80万人の規模で人材不足が生じると試算されています。

ITニーズが高まる一方で、人材が減り続けていることが背景にあります。そのため、ITに詳しいエンジニアを欲する企業は、今後ますます増えていくでしょう。

人材不足だからこそ、エンジニアの需要は高まり、稼げるようになると予測できます。

ITエンジニアは実際に稼げる職種

ITエンジニアは、年収から見ても稼げる職種です。他の職種と比較しても上位に位置するため、目指して損は無いでしょう。今後の人材不足も考慮すると、需要は高まっていくと予測できます。

エンジニア初学者の方は、どんなエンジニアになりたいのかをイメージした上で、キャリアパスまで考えると良いでしょう。自分の得意な部分を活かせるよう、将来設計をしてくださいね。

エンベーダー編集部

エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。

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