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2023.06.23

デュアルSIMのメリット・デメリットと活用法

近年、多くのスマホが対応し始め浸透してきているデュアルSIM。

これまでは一部のスマホユーザーのみが活用していた機能ですが、ほとんどの方は名前だけ知っている状態です。

デュアルSIMは、活用することでQOLを上げられます。

今回はデュアルSIMに興味のある方に向けて、メリット・デメリットの他、設定方法や対応しているオススメの機種を紹介します。ぜひ参考にしてください。

デュアルSIMとはSIMを2つ搭載して利用する方法

デュアルSIMとは、SIMを2つ搭載して利用する方法です。SIMとは、通信事業者や契約者の情報が記録されたもの。カード状なため、一般的にSIMカードと呼ばれています。

スマホがWi-Fiを経由せずに通信を行うためには、必須のカードです。このSIMカードを2つ搭載した状態をデュアルSIMと呼びます。

そんなデュアルSIMには、以下の特徴があります。

  • eSIMでも可能
  • DSSS・DSDS・DSDV・DSDAの4種類がある

eSIMでも可能

デュアルSIMはSIMカードを2つ搭載した状態です。そのため、埋め込み型のSIMであるeSIMでもできます。

日本では物理タイプのSIMカードを用いる方法が主流ですが、少しずつeSIMも浸透し始めています。オンラインの手続きのみで通信回線を契約・開通できるため、非常に楽な方法です。

eSIMに対応している機種であれば、物理SIM+eSIMの二刀流ができます。eSIMのおかげでデュアルSIMの幅が大きく広がったと言っても良いでしょう。

デュアルSIMをしたい方は、eSIMでも可能な点は覚えておいてください。

DSSS・DSDS・DSDV・DSDAの4種類がある

一口にデュアルSIMと言っても、種類は様々です。2023年6月現在、以下の4種類があります。

種類特徴デメリット
DSSS(デュアルSIMシングルスタンバイ2枚のSIMのうち、有効になっている方だけで通話や通信が可能。手動でSIMの切り替えが必須。同時に2回線の利用ができない。
DSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)2枚のSIMの両方で待ち受けられる。自動でSIMの切り替えが可能。2つ同時に電話や通信はできない。片方は3G回線でしか使えない。
DSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)DSDSと同じ2つのSIMで同時に4Gが使える。
DSDA(デュアルSIMデュアルアクティブ)DSDVと同じ2つのSIMで同時に通信が可能。電話をしながらもう1つのSIMで通信できる

このように分かれています。最も使いやすいのはDSDAですが、全てのデュアルSIM対応機種が当てはまるわけではありません。

機種購入時にどのデュアルSIMに対応しているのかを調べておく必要があります。

デュアルSIMのメリット4選

デュアルSIMが注目を集めているのは、多くのメリットがあるためです。特に以下の4つは、デュアルSIMを使うならぜひ知っておきたいものばかりとなっています。

  • 利用料金を下げられる
  • 個人用・仕事用を使い分けられる
  • 通信障害に強い
  • 海外渡航で活用しやすい

利用料金を下げられる

デュアルSIMは、上手く活用すれば利用料金を下げられる可能性があります。特に格安SIMを活用した場合は顕著です。

自身の利用状況に合わせて適切なプランを組み合わせることで、単体の契約より利用料期を下げられます。

ahamoやpovo2.0など、使い方によってはお得に使えるプランが次々発表されています。少しでも安くスマホを使いたいなら、デュアルSIMはぜひ活用したい方法です。

個人用・仕事用を使い分けられる

デュアルSIMを使うことで、スマホを個人用・仕事用に使い分けられます。これまでのように2台持ちをする必要がありません。荷物をなるべく減らしたい方にとって、嬉しいポイントです。

ただし、LINEなどの通信アプリは複製できません。中国や韓国のスマホか複製用のアプリを作成する必要があります。

フリーランスや個人事業主、リモートワークの方で個人と仕事を分けたい方にとっては、デュアルSIMは持ち運ぶガジェットを削減できる良い方法です。アプリを活用し、効率的に使い分けていきましょう。

通信障害に強い

デュアルSIMは通信障害に強い点もメリットです。複数の回線を契約していれば、片方が通信障害を起こしてももう片方で対応できます。

2022年に起こった大規模障害は記憶に新しいでしょう。気軽にWi-Fiを利用できる環境なら良いのですが、使えない場所ももちろんあります。

そうした際にも対応できるのは、デュアルSIMのメリットです。

海外渡航で活用しやすい

デュアルSIMは海外渡航でも活用しやすいメリットがあります。現地で使うSIMカードを差し込んでおけば、同じスマホで通信できるためです。海外出張が多いビジネスパーソンほど、その恩恵にあやかれます。

docomoなどの国内サービスで海外ローミングを行う方法もできますし、一方のSIMカードを海外用のプリペイドSIMにする方法もあります。

渡航する際にSIMカードの手間がかからない点も、デュアルSIMのメリットです。

デュアルSIMのデメリット

デュアルSIMはメリットばかりではありません。デメリットももちろんあります。特に以下の3つは大きなものです。

  • SDカードが使えなくなる
  • バッテリーの消費が早い
  • スマホによっては対応していない回線がある

SDカードが使えなくなる

スマホによってはデュアルSIMにすることでSDカードが使えなくなることがあります。SDカードスロットにSIMカードを挿入するためです。

ただ、近年はクラウド保存やスマホの容量が増えているので、SDカードを使うことがなくなりつつあります。

eSIM対応機種であればSDカードスロットを圧迫することなくデュアルSIMにできるので、どうしてもSDカードを使いたい方は、eSIM対応モデルを選びましょう。

バッテリーの消費が早い

デュアルSIMは常に2回線を使っているため、バッテリー消費がSIMカード1枚の時より早くなります。これは、通信状況に合わせて回線の再接続をするセルフスタンバイ機能が影響しています。スマホの動作状況に関わらず常に電波を探し続けるためです。

電波を探し続ける結果、バッテリーの消費が早くなります。デュアルSIMにする以上、回避できないデメリットです。

スマホによっては対応していない回線がある

デュアルSIMをする際に注意したいのが、スマホによっては対応していない回線がある点です。特に以下の大手3キャリアのスマホは注意しましょう。

  • docomo
  • SoftBank
  • au

自社以外の回線を使えないように、あえて電波を拾わないようになっています。SIMロックを解除しても変わりません。そのため、持っているスマホがデュアルSIMに対応できるかは、メーカーの公式サイトから確認すると良いでしょう。

楽天モバイルかSIMフリーモデルであれば、ほぼ全ての回線に対応しています。そちらに変更する方法もオススメです。

デュアルSIMの設定方法

デュアルSIMはiPhone・Androidともに対応しています。ここからは、どのような設定をすればデュアルSIMになるのかを解説します。ぜひ参考にしてください。

iPhoneの場合

iPhoneでは、物理SIMとeSIMを使ってデュアルSIMができます。以下の方法で設定してください。

  1. 「設定」→「モバイル通信」と選択し、SIMの下に2つ以上の回線があることを確認する
  2. 2つの回線をオンにする。回線をタップしてから「この回線をオンにする」をタップする
  3. 「モバイルデータ通信」をタップしてから、回線をタップする
  4. 「デフォルトの音声回線」をタップしてから、回線をタップする

以上でデュアルSIMを利用できます。「モバイル通信」の設定に集約されているので、5分とかからずにできるでしょう。

Androidの場合

Androidの場合、使用している機種やAndroidのVerによって操作が変わる可能性があります。ですが、ほとんどの場合は以下の手順でOKです。

  1. 「設定」→「ネットワークとインターネット」をタップ
  2. SIMが2つ認識されているかを確認
  3. 利用したい回線をタップ
  4. 「モバイルデータ通信」「通話の設定」「SMSの設定」をタップ
  5. 使用するSIMをタップ

以上で完了します。モバイルデータ通信・通話・SMSとそれぞれネットワークを設定できるので、メインで使いたい回線を選ぶと良いでしょう。

デュアルSIMに対応しているオススメのスマホ

デュアルSIMにするにあたって気になるのが「どのスマホが対応しているのか」です。大前提として、キャリアから出ているスマホはデュアルSIMに向いていません。デュアルSIMを使うなら、SIMフリースマホにしましょう。

その上で、iPhoneとAndroidにわけてオススメを紹介します。

iPhone

iPhoneは、物理SIMとeSIMを両方使うことでデュアルSIMにできる機種がほとんどです。iPhone13以降のみ、eSIMを2つ使ってのデュアルSIMができます。

2023年6月現在、iPhoneで対応しているのは以下の機種です。

  • iPhone XR
  • iPhone Xs
  • iPhone11
  • iPhone12
  • iPhone13
  • iPhone14
  • iPhoneSE(第3世代)

最新のiPhoneを使っているのであれば、デュアルSIMにするのは簡単でしょう。

Android

Androidは多くのメーカーが製造・販売しています。機種によってはデュアルSIMに対応しているため選びにくくなっています。

2023年6月現在、デュアルSIMをするならオススメの機種は以下の3つです。

  • Pixel7a
  • Xperia1Ⅴ
  • OPPO Reno7 A

Pixel7a

画像引用:Pixel7a

Pixel7aはGoogleが製造・販売するスマホです。Androidで迷っているなら、Pixel7aを選んでおけば問題ありません。

価格は6万円台とミドルレンジですが、ハイクラスのスマホと遜色ない性能をしています。そのため、Pixel7a以下の金額のスマホは、購入時の選択肢に入りません。

10万円台のスマホとも肩を並べる性能なため、デュアルSIMにしたいならオススメのAndroidスマホです。Pixel7aより上の価格のスマホは趣味の領域と言っても良いでしょう。

Xperia1Ⅴ

画像引用:Xperia1Ⅴ

Xperia1ⅤもデュアルSIMにするならオススメのスマホです。SONYが製造・販売しているため性能は申し分ありません。ただし、ブランドもあって高額なのがネックです。

デュアルSIMを使いたい場合、オススメなのがSONYストアで購入できるSIMフリーモデルとなっています。キャリアモデルは各キャリアの回線にしか対応していないため、格安SIMを契約する際に選択肢が減ります。

とにかく高性能で国内メーカーのスマホを使ってデュアルSIMにしたい方にオススメです。

OPPO Reno7 A

画像引用:OPPO Reno7 A

OPPO RenoAは、中国のメーカーOPPOが製造・販売するスマホです。ミドルレンジ機種であるため、スマホでインターネットと電話だけしたい方にオススメのモデルとなっています。

2万円台という圧倒的な低価格で購入できる点が最大の魅力です。ただし軽めのゲーム程度しかできないため、メインで使うには少々スペック不足な面もあります。

あまりスマホを使っていない方でデュアルSIMにしたい場合にオススメしたい機種です。

デュアルSIMを活用してスマホを便利に使い分けよう

デュアルSIMは1台のスマホで2つの回線を使う方法です。活用することでプライベートと仕事用のスマホを持ち帰る必要がなくなり、通信障害の影響も受けにくくなります。リモートワークをしている方にとって、非常に使いやすい機能です。

一方で、バッテリーの消費が早くなるといったデメリットがあるため、用途に合わせて検討すると良いでしょう。

近年発売しているスマホであれば、iPhone・Android問わず多くの機種が対応しています。まずは自分が使っているスマホが対応しているかを確認した上で、デュアルSIM導入を検討してくださいね。

エンベーダー編集部

エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。

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