キーボードは、プログラマー(エンジニア)にとって必須の仕事道具です。様々なメーカーから幅広い機種が製造・販売されています。
プログラミングは長時間キーボードを扱う仕事です。そのため、自分に適したキーボードを使わなければ、体を痛めてしまう可能性すらあります。
今回はプログラミング初心者の方に向けて、オススメのキーボードと選び方を紹介します。ぜひ参考にしてください。
プログラミング初心者には外付けキーボードがオススメ
プログラミング初心者には外付けのキーボードがオススメです。ノートパソコンには本体に搭載されていますが、人によっては指に合わないと感じるケースが多々あります。
仕事道具であるからこそ、キーボードにはこだわりましょう。自分に合わないキーボードだとスムーズに仕事を進められないことはもちろん、タイピング速度にも直結します。
また、キーボードの打鍵感によっては姿勢を悪くすることもあります。姿勢が悪くなると体を壊す可能性すらあるので、重要です。
業務・健康の両方から考えても、外付けで自分に合ったキーボードを選ぶことをオススメします。
プログラミング初心者にオススメのキーボードの選び方
いきなりキーボードを選ぶとなると、何を基準に考えればいいかわからないという方もいるでしょう。ここからはキーボードの選び方について解説します。以下の7つの要素から自分に合ったキーボードを探してみてください。
- 有線か無線から選ぶ
- 構造で選ぶ
- 日本語配列か英語配列かで選ぶ
- キーピッチの違いで選ぶ
- キーストロークで選ぶ
- テンキーの有無で選ぶ
- 対応OSで選ぶ
有線か無線かで選ぶ
有線か無線の接続方式を選びます。近年はどちらも性能の良いキーボードが多いため、好みで選んでも問題ありません。それぞれどのような違いがあるのか、詳しく見てみましょう。
有線の特徴
有線接続は、USBコネクタやPS/2コネクタなどを使ってケーブルでパソコン本体と接続するタイプです。パソコン本体から給電しているため、電池切れの心配なく何時間でも使えます。
また、キー入力反映の遅延が少ないのもポイントです。素早いタイピングなら有線接続を選ぶと良いでしょう。
無線の特徴
無線接続は、Bluetoothで接続するタイプのキーボードです。有線接続と違ってケーブルを必要としないため、配線が無くコンパクトに使えます。そのコンパクトさから、持ち運んで外で作業する際にも便利です。
一方で、動作するには電池が必要な点がデメリットとなります。電池が切れると使えなくなってしまうので、常に電池残量には気を配る必要があります。
キーボードの構造で選ぶ
キーボードの構造もポイントです。一口にキーボードといっても、大きく分けて4種類の構造があります。それぞれメリット・デメリットがるため、体に合った構造を選びましょう。
構造の種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
メンブレン方式 | 低価格水滴・汚れに強い | 長時間の作業に向いていない |
パンタグラフ方式 | 低価格少ない力で打鍵できる | 壊れやすい |
メカニカル方式 | しっかりした打鍵感でミスタッチ防止に期待できる | 種類が豊富で選び辛い |
静電容量無接点方式 | 指の負担がほとんどなく耐久性も高い | 高価格 |
メンブレン方式
メンブレン方式は、メンブレンシートと呼ばれるキーボード全面で共通する接点を使用したスイッチのことです。キートップとシリコンで作られたドーム状の突起ラバーカップの間に設置された接点シートがキーの押下で接触すること文字が入力されます。
構造が簡単なこともあってリーズナブルな価格で購入できる点が最大のメリットです。ただしキーの反発が強いため、長時間の作業には向いていません。指を傷める可能性があります。
パンタグラフ方式
パンタグラフ方式は、ラバーカップの上にひし形状のスプリングを用いたスイッチです。電車と電線の間にある機構から名付けられました。
キーストロークが浅めで、少ない力で文字を入力できるのがメリットです。設計上薄くできることもあって、ノートPCで広く採用されています。タイピングのしやすいキーボードなら、パンタグラフ方式を選びましょう。
メカニカル方式
メカニカル方式は、金属バネリングを組み込んだキーボードです。ストンと心地の良い打鍵感を味わえます。重量感があるので、持ち運びには向いていません。家で使うことが多いため、PCゲームで良く利用されているキーボードです。
またその特徴として、キーの硬さやスイッチ形状に軸と呼ばれる種類があります。軸ごとに付けられた色によって打鍵感に差があるので、実機を触って確認することをオススメします。
軸の種類 | キーの硬さ | 押し心地 | 反発力 |
---|---|---|---|
青軸 | 最も軽い | カチカチとした音。キー音がうるさい。 | 少ない |
茶軸 | 青軸に次いで軽い | 青軸よりも軽めの打鍵感 | 少ない |
白軸 | - | 軽めの打鍵感 | 茶軸より重い |
黒軸 | 押し込むほど重い | スコンとキーが落ちるため静か | 大きい |
赤軸 | 黒軸より軽い | 黒軸と似た打鍵感 | 黒軸より軽い |
静電容量無接点方式
静電容量無接点方式は、キーを押下した際の静電容量の変化を検出して文字入力を行う仕組みです。入力時にキーを深く押し込む必要がないので、指にかかる負担がほとんどありません。銀行や作家など文字入力を多用する仕事で好まれて使用されています。
キー内の接点同士が触れることが少ないため、キースイッチの耐久性も高くなっています。長時間の業務で使うなら、候補に入れたいキーボードの1つです。
日本語配列か英語配列かで選ぶ
キーボードには日本語配列(JIS配列)と英語配列(US配列)の2種類があります。文字キー配置や見た目が同じなので、どちらを使うのかは完全に好みになります。明確な違いは、以下だけです。
- 日本語配列:記号キーの配置
- 英語配列:記号キーの配置・日本語変換キーなし
日本語も打つのなら、日本語配列を選ぶと良いでしょう。
キーピッチの違いで選ぶ
キーピッチも重要です。キーピッチとは、キーの幅のこと。キーの中心から隣り合うキーの中心まで距離を示します。一般的な外付けキーボードは19mmのものが多い傾向にあります。
選ぶ際は19mm通常のキーボードを基準にし、窮屈ならより広く、指が届かないなら狭い商品を選ぶとちょうど良いキーピッチに出会いやすいのでオススメです。
キーストロークで選ぶ
キーストロークとは、キーを押した時に沈み込む深さのこと。3~4mmが一般的です。誤入力を減らしたいなら、深めにすると良いでしょう。
一方でキーストロークが深いと、その分しっかりと押し込む必要があります。塵も積もればで入力スピードが遅くなってしまう可能性があります。
- キーストロークが深い:誤入力の防止
- キーストロークが浅い:タイピング速度を重視
以上のようにどちらを重視するから選んでください。
テンキーの有無で選ぶ
テンキーの有無も重要です。数値入力をするならテンキーは非常に優れていますが、数値入力をしないのであれば必要がありません。テンキーの無いテンキーレスモデルだと、フルサイズモデルよりも60%小さくなるため省スペースでの活用も可能です。
一方で表計算・会計ソフトを頻繁に使うのであれば、テンキー有りのモデルを選びましょう。入力速度が大幅に向上します。
対応OSで選ぶ
自分が使っているパソコンのOSでキーボードは決めましょう。WindowsとMacでは仕様が大きく異なります。
- カナ変換キー
- Ctrlキー
これらの配置や名称が違うため、使用感が異なります。また、Windows向けのキーボードをMacに接続すると、正しく入力できない可能性も。対応OSは必ず確認してから購入してください。
プログラミング初心者にオススメのキーボード
キーボードは様々な商品を試しながら、自分にとって最適な相棒を選ぶことがほとんどです。人によっては何度も買い換えることもあります。
ここからは、プログラミング初心者の方にオススメできるキーボードを3つ紹介します。ぜひ購入の際の参考にしてください。
Mac Magic Keyboard
出典:Apple「Mac Magic Keybord紹介ページ」
Mac Magic Keybordは、Apple純正のキーボードです。Appleらしいスッキリしたデザインが特徴で、持ち運びしやすくなっています。
無線と有線の両方がありますが、1回の充電で約1ヶ月ほど使えることもあって、長時間の作業にも向いています。Macで作業するなら、ぜひ揃えたいキーボードです。
キー配列 | 日本語 |
---|---|
構造 | パンタグラフ方式 |
キースイッチ | - |
テンキー | 無し |
接続方法 | Bluetooth、USB |
対応OS | Mac |
ロジクール SIGNATURE K855
出典:ロジクール「SIGNATURE K855紹介ページ」 ロジクールのSIGNATURE K855は、同シリーズのK835の無線タイプとなります。赤軸を採用したメカニカルキーボードで、軽快な打鍵感を楽しめます。
マルチペアリングにも対応しており、最大で3台のデバイスに接続可能です。稼働は単四形アルカリ乾電池2本ですが、最長3年間も使用できるのでコストパフォーマンスにも期待できます。エントリーモデルとして優秀なキーボードです。
キー配列 | 日本語配列 |
---|---|
構造 | メカニカル方式 |
キースイッチ | 赤軸 |
テンキー | 無し |
接続方法 | Bluetooth |
対応OS | Windows |
東プレ REALFORCE R3
出典:東プレ「REAL FORCE R3UC11紹介ページ」
東プレのREALFORCE R3は、高級キーボードの代名詞とも呼べる存在です。静電容量無接点方式を採用していることもあって静音性が高く、指への疲労感もほとんどありません。そのため、作家やライターなど文字を多く打つ職業の人に好まれて使用されています。
キーごとの打鍵感も変更できるため、自分好みのカスタマイズも可能です。無線・有線のどちらにも対応しているので、仕事道具としてキーボードにこだわりたいのなら、候補に入れたい商品でしょう。
キー配列 | 日本語配列 |
---|---|
構造 | 静電容量無接点方式 |
キースイッチ | - |
テンキー | 有り/無し |
接続方法 | Bluetooth、USB |
対応OS | Windows |
プログラミング初心者には指に負担をかけないキーボードがオススメ
プログラミングをするなら、まずキーボードにはこだわりましょう。何でもいいと考えている方もいるでしょうが、プログラマー(エンジニア)にとってキーボードは仕事道具です。こだわることで業務の効率化にも影響します。
キーボードには様々なタイプがあります。自分の指に合ったキーボードを選ぶことが1番なので、気になる方は実際に家電量販店で触ってみるのがオススメです。
様々なキーボードを試してみて、自分だけの相棒を見つけてくださいね。
【番外編】USBも知らなかった私が独学でプログラミングを勉強してGAFAに入社するまでの話
プログラミング塾に半年通えば、一人前になれると思っているあなた。それ、勘違いですよ。「なぜ間違いなの?」「正しい勉強法とは何なの?」ITを学び始める全ての人に知って欲しい。そう思って書きました。是非読んでみてください。
「フリーランスエンジニア」
近年やっと世間に浸透した言葉だ。ひと昔まえ、終身雇用は当たり前で、大企業に就職することは一種のステータスだった。しかし、そんな時代も終わり「優秀な人材は転職する」ことが当たり前の時代となる。フリーランスエンジニアに高価値が付く現在、ネットを見ると「未経験でも年収400万以上」などと書いてある。これに釣られて、多くの人がフリーランスになろうとITの世界に入ってきている。私もその中の1人だ。数年前、USBも知らない状態からITの世界に没入し、そこから約2年間、毎日勉学を行なった。他人の何十倍も努力した。そして、企業研修やIT塾で数多くの受講生の指導経験も得た。そこで私は、伸びるエンジニアとそうでないエンジニアをたくさん見てきた。そして、稼げるエンジニア、稼げないエンジニアを見てきた。
「成功する人とそうでない人の違いは何か?」
私が出した答えは、「量産型エンジニアか否か」である。今のエンジニア市場には、量産型エンジニアが溢れている!!ここでの量産型エンジニアの定義は以下の通りである。
比較的簡単に学習可能なWebフレームワーク(WordPress, Rails)やPython等の知識はあるが、ITの基本概念を理解していないため、単調な作業しかこなすことができないエンジニアのこと。
多くの人がフリーランスエンジニアを目指す時代に中途半端な知識や技術力でこの世界に飛び込むと返って過酷な労働条件で働くことになる。そこで、エンジニアを目指すあなたがどう学習していくべきかを私の経験を交えて書こうと思った。続きはこちらから、、、、
エンベーダー編集部
エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。
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