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2023.01.25

【初心者向け】GitHubとは?必須知識と使い方について解説!

開発において「GitHub(ギットハブ)」は必須スキルとなっています。こちらの記事でGitHubの基礎知識と基本操作、そして実際の開発時の使い方について解説します。

GitとGitHubについて

GitHubとは「Git」の仕組みを使用したウェブサービスのことです。まずGitとGitHub違いについて説明します。

Git」とは分散型バージョン管理システムのことです。バージョン管理とは分かりやすく言と、ソフトウェア・アプリケーション開発で作成したソースコードの状態を記録することでバージョンを管理します。機能追加やバグ修正を行う度に変更されるソースコードをその都度記録しておくと変更履歴を管理できることはもちろん、前の状態に戻すことも可能になります。バージョン管理システムには様々な種類がありますが、その中でもGitは「分散型」です。分散型ではないものは「集中型」で、こちらはサーバー上で管理する一つのリポジトリを複数人が接続して使います。リポジトリとは「貯蔵庫」という意味があり、ディレクトリの構造・状態やソースコード、変更履歴を格納しておく場所のことです。「分散型」はサーバー上にあるリポジトリを開発者が各自の環境に複製して作業を行います。

「GitHub」とは、Gitの仕組みを使用して開発のソースコードを保存・共有・公開ができるウェブービスです。開発者が自分の作品のソースコード等を公開したり、チーム開発ではメンバー内でコードを確認(レビュー)したりすることができます。各自の環境で開発を行い、コードを共有・履歴を管理できるため、チーム開発に最適で必須のツールです。

ここからは、GitHubの使い方について以下の順序で説明していきます。

  1. 使用前の基礎知識
  2. 基本的な操作方法
  3. 開発での使用の流れ

GitHubの基礎知識

GitHubを使うために必要な前提知識となるいくつかの用語について説明します。

  • リポジトリ

    前項で説明したリポジトリですが、GitHubには「リモートリポジトリ」と「ローカルリポジトリ」があります。

    • リモートリポジトリ リモートリポジトリとは、GitHub上で保存・管理しているリポジトリのことです。インターネット上にあるため世界中に公開されていると言えます。複数人の開発者がリモートリポジトリを元として自分の環境に複製(clone)して作業を行います。
    • ローカルリポジトリ ローカルリポジトリとは、自分の環境(ローカル環境)にあるリポジトリのことです。
  • ワークツリー

    ローカル環境でGitの管理下におかれた、実際に作業を行っているディレクトリのことです。

  • インデックス(ステージングエリア)

    Gitではワークツリーでの作業内容をローカルリポジトリに記録(コミット)していきますが、直接記録するわけではなく中間にインデックスと呼ばれる準備領域が存在します。インデックスはステージングエリアとも呼ばれ、この領域を間に挟むことでワークツリー内で変更を行ったファイルだけをリポジトリに記録することができます。

  • コミット

    ローカル環境内(ワークツリー)で行った作業内容をローカルリポジトリに記録することをコミットと呼びます。任意のタイミングでディレクトリの状態を記録することができるためバージョン管理には欠かせない仕組みです。コミットを行うと、コミットを一意に識別するため40桁のID=コミットIDが付与されます。コミットIDがあることで履歴を管理することができます。

  • プッシュ

    プッシュとはローカルリポジトリの内容をリモートリポジトリに反映させることです。プッシュを行うことで、変更履歴を含む自身のローカルリポジトリの内容がリモートリポジトリにアップロードされます。

  • ブランチ

    ブランチとは、一つのプロジェクト(リポジトリ)の中で本筋から分岐させて変更履歴を記録していくためのものです。分岐したブランチの内容は他のブランチに影響しないため、並行して行われる複数の機能追加やバグ修正等の作業を可能にします。

    • マージ 枝分かれになったあるブランチを他のブランチと合流させることをマージと言います。

  • クローン

    既存のリポジトリをローカル環境に複製することをクローンと言います。自分の環境にクローンすることでオフライン状態でもファイルの編集を行うことがでGit管理下で変更を追跡することができます。またクローン元のリモートリポジトリとの接続も切れないため、オンライン状態でローカルの変更をプッシュすることができます。

  • フォーク

    フォークとはGitHub上で既存のリポジトリを自分のアカウント領域に複製することができるGitHubの機能です。フォークしたリポジトリでは自分の作業内容を更新・反映させることができます。また元の既存リポジトリに対して管理者に更新内容を通知して共同で開発することも可能です。同じ「複製」の機能であるクローンとフォークの違いは下記図のようになります。

  • プルリクエスト

    プルリクエストとは、ソースコードの変更をリポジトリの管理者・レビュアーに対して通知して反映(マージ)を依頼する、GitHubが提供する機能のことです。プルリクエストが送られると変更内容や反映先のコードとの差分が通知されます。プルリクエストにより開発メンバー内でコードレビューを行い、一人では気づかなかった記述ミスやバグ等を見つけたりとコードの品質を向上させることができます。

必須の基本操作

ここからは実際にgit操作を行ってみましょう。ここではコマンドを用いてgit操作する方法について説明します。

事前準備

  • GitHubのアカウント作成
  • ローカル環境にGitで管理する作業ディレクトリを作成

基本操作

GitHubの主な機能はローカルで作業した内容をGitHub上=リモートリポジトリに反映させることです。ここではその手順・方法について説明します。

  • git clone

    GitHub上のリポジトリをローカル環境に複製するにはgit cloneを実行します。

    $ cd [ディレクトリパス] #作業ディレクトリに移動
    $ git clone [URL]

    インターネット上にあるリポジトリをローカル環境にコピーするための接続方法にはhttps接続とssh接続の二種類があります。接続の際には、httpsではアクセストークンの生成、sshではsshキーの設定を行っておく必要があります。

    上記コマンドのgit cloneの後ろに記述する[URL]は以下のように取得します。

    • httpsによる接続

    • sshによる接続

  • git init

    git initはローカルリポジトリを初期化するコマンドで、対象の作業ディレクトリをGitの管理下に置くことができます。ローカルの作業ディレクトリでgit initを実行することで「.git」というローカルリポジトリが作成されます。

  • git add

    git addは指定したファイルをワークツリーからインデックスに登録するコマンドです。ファイル名はスペースで区切ることで複数指定することができます。

$ git add [ファイル名]

またgit add ..(ピリオド)を指定するとワークツリーの全てのファイルがインデックスに登録されます。

  • git commit

    編集したファイルをインデックスに登録したら、git commitを実行してインデックスに登録されたファイルをローカルリポジトリに記録=コミットを行います。git commitを実行する際にはオプション-mで必ずコメントを記述する必要があります。コメントは開発チーム内で共有するためレビュアーやメンバーに分かりやすい内容を心がけると良いでしょう。

$ git commit -m "[コメント]"
  • git push

    続いてコミットしたファイルをgit pushを実行してリモートリポジトリに反映=プッシュします。初回は「.git」ファイルをリモートリポジトリに紐づけるためにgit remote add [リポジトリ名] [リモートリポジトリのURL]を実行します。この操作によって対象のリモートリポジトリのURLが指定したリポジトリ名で登録されます。リポジトリ名はoriginとすることが多いです。

$ git remote add origin https://...

二回目以降はgit push [リポジトリ名] [プッシュ先のブランチ名]でリモートリポジトリにファイルをアップロードすることができます。

$ git push origin [ブランチ名]

addcommitpushの一連の流れを繰り返すことで自分の作業内容を一定のまとまりごとにGitHub上のリモートリポジトリに反映させることができます。

  • git status

    git statusを実行するとGitの現在の状況を確認できます。例えばファイルの登録をどこまで行ったか(addは行ったがcommitはまだ、など)の確認をする際に便利なコマンドです。ディレクトリやオプションの指定もできるので、実際に試して確認してみると良いでしょう。

  • git log

    git logはコミットの状況・ログを確認できるコマンドです。コミットIDやユーザー情報、日付等のデータが表示されます。こちらも様々なオプションがあります。確認したいことに合わせてオプションを指定しましょう。

  • git pull

    リモートリポジトリの内容をローカル環境に反映させることをプルと言います。プルを実行するコマンドはgit pullです。git pull [リポジトリ名] [ブランチ名]とリモートリポジトリの名前とリモートリポジトリ上のブランチ名を指定して実行します。

# 例
$ git pull origin main
  • git fetchgit merge

    前項で説明したgit pullgit fetchgit mergeを一度に行うコマンドです。git fetchはリモートリポジトリの内容をローカルリポジトリに取り込むのみで更新(マージ)は行いません。そのためgit fetchを実行しただけではローカルリポジトリ内のブランチの内容に変更は起きていません。git mergeを実行することでgit fetchで取り込んだ内容をローカルリポジトリ内のブランチに結合させることができます。

  • git branchgit checkout

    ブランチを操作するコマンドにはgit branchgit checkoutがあります。git branchはブランチの一覧を表示したりブランチの作成・削除を行ったりすることができ、様々なオプションがあります。git branchのみ実行するとブランチの一覧が表示されます。現在使用しているブランチには*(アスタリスク)がつきます。git branch [新規ブランチ名]で新しくブランチを切ることができます。ブランチを切ると、使用中のブランチの内容がそのまま引き継がれます。ただし作成したブランチには移動していない状態です。git checkout [ブランチ名]でブランチを移動することができます。git checkout -b [新規ブランチ名]というように-bオプションを指定すると、新しいブランチの作成と移動を同時に行うことができます。

チーム開発でのGitHub使用の流れ

基本的には以下の手順でGitHubを使用して開発を進めていきます。

  1. リポジトリ作成・ローカル環境への反映 まずはチームで使用するリモートリポジトリを作成または用意されているリポジトリを自分の環境にクローンします。
  2. 作業用ブランチを切る 作業用ブランチを切ります。続いてローカル環境で作業を行いますが、ここで作業用ブランチを切ります。作業用ブランチを切ることでクローンしてきた内容に影響を与えずに開発を行うことができます。
  3. 開発・リモートリポジトリへの反映 ディレクトリ・ファイルの追加や編集を行いながらこまめにgit addgit commitgit pushを実行します。コミットは作業単位で行い、いくつかのコミットをまとめてGitHubにアップロード=プッシュすることが多いです。プッシュ先はリモートリポジトリ上のメインで使用するブランチではなく、作業用のブランチを指定することが一般的です。
  4. プルリクエスト リモートリポジトリの作業用ブランチにプッシュした作業内容をメインのブランチに反映させるためにプルリクエストを送ります。チーム内でコードレビューを行い、マージ担当者がGitHub上でマージを実行するとリモートリポジトリのメインのブランチが更新されます。
  5. 次の作業に移る時は新しくブランチを切ります。 その前に、最新のリモートリポジトリをローカル環境に取り込む必要があります。ローカル環境内のメインのブランチは常にリモートリポジトリの内容を反映させて、そこから作業用ブランチを切ることでスムーズに開発を進められます。
  6. 2〜5を繰り返します。

コンフリクト

複数のブランチを結合=マージする際に、複数人が同じ箇所を編集したことにより起こる競合・衝突をコンフリクトと言います。コンフリクトが発生したら双方のブランチの編集内容を確認して修正した後に再度マージを実行します。

こちらで紹介した手順はチーム開発でGitHubを使用する際の大まかな流れです。実際の開発ではチーム内でGitHubの使用手順について認識を揃えておくことが大切です。

まとめ

GitHubにはバージョン管理・チーム開発のため多くの機能があります。当記事で解説したのは基礎的な部分で、GitHubを使用するために必ず押さえておくべき内容です。様々なコマンドやオプションを利用することでより高度な処理を実行できます。GitHubの知識や使用経験は採用時にもアピールになります。GitHubはほとんどの機能が無料で個人利用もできるため、まずは実際に手を動かしてみましょう。

エンベーダー編集部

エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。

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