インフラエンジニアの仕事は、ブラック・きつい・やめとけなどと言われています。果たしてそれは本当なのでしょうか。
結論から言えば、インフラエンジニアには向いている人と向いていない人がいます。ほとんどの仕事でそうであるように、向いている人でなければ過酷に感じてしまうのは仕方がありません。
今回はインフラエンジニアがきついと言われる理由について解説しています。逆に仕事としての魅力も紹介するので、インフラエンジニアについて興味のあるかたはぜひ参考にしてください。
インフラエンジニアの仕事はITインフラ
インフラエンジニアは、企業のオフィス環境やサービス提供に必要なサーバー・ネットワークといったITインフラを専門的に取り扱う仕事です。我々が日々生活していく上で、なくてはならない人材と言っても過言ではありません。
そんなインフラエンジニアは、以下の2種類に分類されます。
- サーバーエンジニア:ソフトウェアのインストールなどを行う
- ネットワークエンジニア:データの送受信などをする機能を構築する
両方を担当することは少なく、どちらかをメインに担当するケースが多いことも特徴です。
また、最近はクラウド領域に特化したクラウドエンジニアという職種もインフラエンジニアとみなされています。
インフラエンジニアがきつい・やめとけと言われる理由7選
インフラエンジニアは、良く「きつい」「やめとけ」などと言われます。そんな風評を聞いていると、不安を覚える方も多いでしょう。
ここからは、主にそう言われる理由について解説します。大きな理由として、以下が筆頭格です。
- 急な対応が必要
- 夜勤がある
- 勉強し続けなければいけない
- 達成感を覚えにくい
- 問題が解決するまで退社できない
- 世間が休みでも仕事がある
- サーバールームが寒い
急な対応が必要
予想外の問題が発生した場合、迅速な対応を求められます。設計の段階でトラブル無く進められたとしても、何かしらのアクシデントによって休日出勤となることも。
障害やトラブルが発生しないように監視や保守を徹底していたとしても、起こる時は起こります。そうした場合は対応に追われることになるため、どうしてもきついと感じてしまうのです。
夜勤がある
夜勤があることも、インフラエンジニアの仕事がきついとされる理由です。人間は基本的に昼行性であるため、夜勤をすると体力・精神的に摩耗してしまいます。
急なトラブルだと夜遅くに対応することもあります。睡眠時間が少なくなり生活リズムが崩れる可能性は、常に考慮しておきましょう。
ただ、近年は夜間対応をオフショア(海外など)が担当することが増えています。時差を利用して対応できるため、効率的な方法です。
夜勤中心であったとしても、日中に用事をこなせるので効率的に動けるのも良いポイントと言えます。
勉強し続けなければいけない
インフラエンジニアは現場主体の仕事ですが、勉強するべきことが多くあります。
- ネットワーク
- サーバー
- データベース
- クラウド
このような知識を常にアップデートし続けていかなければいけません。技術の進歩についていけないからです。
普段の業務をこなしながら、空き時間に勉強をする。仕事が好きで勉強も苦にならないという方でもないと、きついと感じてしまいます。
達成感を覚えにくい
インフラエンジニアは、インフラを整える仕事です。目に見える達成感がないため、成果が見えにくい面があります。そのため達成感を覚えづらく、モチベーションを保ちにくいと感じてしまいます。
インフラ環境は、異常がないことが当たり前です。整備しても感謝されることが少ないため、報われないと感じる場面が多々あります。
問題が解決するまで退社できない
インフラ環境に何か障害やトラブルが発生した場合、インフラエンジニアが対応します。ITインフラは社会基盤にもなっているため、放置して退社しては多くの人の生活に影響が出てしまいます。
そのため、障害やトラブルを解決するまで退社できません。問題が解決しないと拘束時間も長くなってしまうため、結果的にきつい仕事だと感じてしまいます。
世間が休みでも仕事がある
インフラエンジニアは、世間が休みであってもインフラ環境を保守・監視しなければいけません。カレンダー通りの休みではなくシフト制となることも多く、家族や友人と休みを合わせにくい面があります。
- 週末に家族や友達と遊びたい
- 連休が欲しい
こうした希望のある方は、インフラエンジニアには少々不向きと言わざるを得ません。逆にシフト制でも全く問題ない方は、休みできついと感じることはほぼ無いでしょう。
サーバールームが寒い
インフラエンジニアが作業をするサーバールームは、基本的に冷房でしっかり冷やされています。サーバー自体が熱を帯びるため、熱暴走を起こさないよう冷やす必要があるからです。
- 寒さに弱い
- 冷え性
このように寒さが苦手な方にとっては、きついと感じる部分となっています。寒さに強い方でも、多少の防寒対策は必要です。
作業環境が快適でない点も、インフラエンジニアの仕事がきついと言われる所以となっています。
インフラエンジニアはきついだけではない魅力がある
インフラエンジニアは、ただきついだけではありません。きつい・やめとけと言われてもなお続けるだけの魅力があります。特に以下の点は、インフラエンジニアならではです。
- 学歴が関係ない
- スキルが身につきやすい
- 仕事に需要が高い
- 社会に貢献できる
- 1人で作業に集中できる
学歴が関係ない
インフラエンジニアは、学歴が関係ありません。実力主義の世界なので、以下の点が主に評価されるからです。
- 実績
- 知識
- スキル
- 成果
中卒・高卒・大卒が同じ土俵で働けます。自分の実力でしっかり稼いでいきたい方にとって、魅力的な仕事であることは言うまでもないでしょう。
学歴で不安を感じている方でも、インフラエンジニアは挑戦できる仕事です。
スキルが身につきやすい
インフラエンジニアで求められる知識やスキルは、ITエンジニア全般で求められるものが多くあります。そのため、仕事をこなしていく中で自然と様々なスキルが身についていきます。
- 転職
- スキルアップ
- キャリアアップ
これらを目指す方にとって、最適な場所と言えるでしょう。常に勉強をし続ける必要はありますが、学んだ分だけ成長できる仕事です。
仕事の需要が高い
インフラエンジニアは、ITインフラを支える仕事です。そのためIT社会の現在において社会的な需要が高く、安定した雇用・収入に期待できます。
仕事がなくなることがない安定した職業と言われるほどです。ITは生活に密着している技術なので、収入と安定を求めるのなら、インフラエンジニアは良い選択肢となります。
社会に貢献できる
インフラエンジニアは社会貢献を実感できる仕事です。一般企業のみならず、医療機関や航空管制といった環境でも求められます。ITインフラを整備するインフラエンジニアは、多くの事業に必要とされているのです。
仕事を通じて社会貢献を実現したい方には、ピッタリの仕事と言えます。
1人で作業に集中できる
インフラエンジニアの仕事は、基本的に1人で行います。もちろんチームで行う場合もありますが、作業時間のほとんどは1人です。
- 1人で作業したい
- 人間関係が苦手
- コミュニケーションをあまり取りたくない
このような方には快適な働き方になります。ただし、クライアントとの打ち合わせはあるため、全くコミュニケーションを取らない訳ではありません。
1人で作業することが多い仕事だと認識しておいてください。
インフラエンジニアは将来性もある
インフラエンジニアは、今後ますます需要が高まるITインフラを専門とする仕事です。オンプレミスの仕事がクラウドや仮想化によって減ったとしても、新しい技術にもインフラが求められます。
常に知識やスキルをアップデートしていくことで、最新の技術にも対応できるインフラエンジニアになれます。
決して楽な仕事ではありませんが、知識と経験を蓄えることで、SRE(サイトリライヤビリティエンジニア)など様々なキャリアへ進むことも可能です。
安定と将来性の両方に期待できる仕事と言えます。
インフラエンジニアに向いている人
インフラエンジニアには向いている人と向いていない人がいます。向いていない人がインフラエンジニアになった場合、きつい・つまらないと感じてしまいがちです。そのため、まずは自分が向いているかどうかを判断すると良いでしょう。
一般的に、インフラエンジニアに向いている人の特徴は、以下の3点が挙げられます。
- ITの勉強が好き
- 新しいことを学び続けられる
- 機械の作業が好き
これらを満たしている方は、インフラエンジニアに向いています。1人で黙々と機械に無糅て作業をし、新しい技術があればすぐに学ぶ意欲も必要です。
インフラエンジニアを目指している方は、自分が当てはまっているかどうかをまず考えてみてくださいね。
インフラエンジニアはきついが社会を支える仕事
インフラエンジニアの仕事は「きつい」「つまらない」と言われ、人によってはブラックと呼ぶこともあります。その理由は、ITインフラを保守・整備するために発生するものばかりです。
ITインフラが障害を起こせば解決するまで対応をし、正常な状態が基本なので感謝もされず達成感もなかなか得られません。サーバールームも寒いことから、体調の面でもきついと感じる部分があります。
ですが、学歴が関係なく、仕事の需要も高いことから誰でも安定した収入を目指せます。社会貢献を実感できるのもインフラエンジニアならではです。
今やITサービスは拡大し続けており、それを支えるITインフラの仕事領域も拡大を続けています。きつい仕事という面がありますが、世の中のさまざまなITサービスを支える魅力的な仕事としてインフラエンジニアを検討してみてはいかがでしょうか。
【番外編】USBも知らなかった私が独学でプログラミングを勉強してGAFAに入社するまでの話
プログラミング塾に半年通えば、一人前になれると思っているあなた。それ、勘違いですよ。「なぜ間違いなの?」「正しい勉強法とは何なの?」ITを学び始める全ての人に知って欲しい。そう思って書きました。是非読んでみてください。
「フリーランスエンジニア」
近年やっと世間に浸透した言葉だ。ひと昔まえ、終身雇用は当たり前で、大企業に就職することは一種のステータスだった。しかし、そんな時代も終わり「優秀な人材は転職する」ことが当たり前の時代となる。フリーランスエンジニアに高価値が付く現在、ネットを見ると「未経験でも年収400万以上」などと書いてある。これに釣られて、多くの人がフリーランスになろうとITの世界に入ってきている。私もその中の1人だ。数年前、USBも知らない状態からITの世界に没入し、そこから約2年間、毎日勉学を行なった。他人の何十倍も努力した。そして、企業研修やIT塾で数多くの受講生の指導経験も得た。そこで私は、伸びるエンジニアとそうでないエンジニアをたくさん見てきた。そして、稼げるエンジニア、稼げないエンジニアを見てきた。
「成功する人とそうでない人の違いは何か?」
私が出した答えは、「量産型エンジニアか否か」である。今のエンジニア市場には、量産型エンジニアが溢れている!!ここでの量産型エンジニアの定義は以下の通りである。
比較的簡単に学習可能なWebフレームワーク(WordPress, Rails)やPython等の知識はあるが、ITの基本概念を理解していないため、単調な作業しかこなすことができないエンジニアのこと。
多くの人がフリーランスエンジニアを目指す時代に中途半端な知識や技術力でこの世界に飛び込むと返って過酷な労働条件で働くことになる。そこで、エンジニアを目指すあなたがどう学習していくべきかを私の経験を交えて書こうと思った。続きはこちらから、、、、
エンベーダー編集部
エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。
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