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2024.10.26

【経験年数別】インフラエンジニアに必要なスキルとキャリアの歩み方

インフラエンジニア初学者の皆さんに向けて、この記事では各経験年数に応じてどのようなスキルが必要かをわかりやすく解説します。

インフラエンジニアのキャリアを形成するには、常に学び続けて適切なスキルを身につけることが重要です。これからインフラエンジニアを目指す方や、現在エンジニアとして働いている方にとって、成長を続けるために必要なステップを明確にすることはキャリアの大きな助けとなります。

この記事では、1–3年、3–5年、5年以上の経験年数別に必要なスキルを具体的に解説し、それぞれの段階で成長を加速させるための具体的な方法を紹介します。また、各ステップで意識すべきポイントや、スキルアップのための実践的なアクションについても詳しく触れていきます。

1–3年目 初級エンジニアが押さえておくべき基礎スキル

ここでは、初級エンジニアが1–3年目に押さえておくべき基本的なスキルと知識について解説します。この期間は基礎を固める重要な時期であり、サーバーの操作やネットワークの基本を学ぶことを通して、インフラエンジニアとしての土台を築きます。

初級エンジニアの特徴

初級エンジニアは一般的に「ジュニアエンジニア」と呼ばれます。ジュニアエンジニアは、 主に基礎的な技術を学びながら、先輩エンジニアの指導を受けて日々の業務をこなすことが期待されます。 基礎的な作業をしっかりとこなし、経験を積むことで次のステップへの成長が可能になります。

初級エンジニアは、基礎をしっかりと固めることが重要です。ここでの学びが将来の成長に直結します。まずは手を動かしながら、日々の業務を通して基本スキルを確実に習得しましょう。学ぶべきことが多く、時には圧倒されるかもしれませんが、基礎をしっかりと身につけることで次のステップに進む際に大きな力となります。

基礎知識の習得

項目内容
OS操作Linux、Windowsサーバーの基本操作(ユーザー管理、ファイル操作など)
ネットワークの基本IPアドレス、TCP/IP、DNS、HTTPの理解
仮想化技術仮想マシンの基礎(VirtualBox、VMware)
クラウドサービスの基礎AWSのEC2、S3、IAMの使い方など

実践スキルとツール

  • Webサーバーのセットアップ 初級エンジニアは、例えばApacheやNginxのセットアップを通じて、HTTPリクエストがどのように処理されるかを学びます。これは基礎的なネットワークの理解にもつながります。 Apache、Nginxの導入・設定。これにより基本的なインフラストラクチャの概念を理解することができます。
  • シェルスクリプトの作成 基本的なスクリプトでの自動化を学び、定型作業を効率化しましょう。Bashスクリプトを使った小さな自動化プロジェクトを自ら実践するのもおすすめです。
  • テキストエディタの使用 Vim、VS Codeなど、日常業務で頻繁に使用するツールに慣れることが重要です。自分に合ったツールを見つけて生産性を高めてください。
  • バージョン管理 Gitを使ったコード管理。GitHubを用いて、自分のプロジェクトを管理し、他のエンジニアと共同作業をする経験を積むことで、チームで働くためのスキルを学びます。

初級のうちにこれらのスキルを習得しておくことで、業務において基本的なタスクに自信を持って取り組めるようになります。この段階では、できるだけ多くの実務経験を通じて、基礎知識をしっかり固めましょう。

3–5年目 中級エンジニアが取り組むべきスキルと成長ポイント

ここでは、中級エンジニアが3–5年目に重点的に取り組むべきスキルと成長のためのポイントを紹介します。自動化や効率化のスキルを強化し、システム全体を理解して独立して業務を進められるようになることが求められる時期です。

中級エンジニアの特徴

中級エンジニアは一般的に「ミドルエンジニア」と呼ばれます。ミドルエンジニアは、 基礎的な知識に加えて、システム全体を理解し、独立して業務を遂行できることが求められます。 自動化や効率化に取り組み、チーム内での信頼を得ることが次のステップへの鍵となります。

中級レベルでは、実務経験を通じて自動化や効率化を意識しながら、より高度なスキルを身につけていきます。この段階では、ただ手を動かすだけでなく、仕組みの理解を深めることが重要です。また、自分が担当するシステムの全体像を把握し、その中で自分の役割がどのように貢献しているのかを理解することが求められます。

高度な知識とスキルの習得

項目内容
ネットワーク構成VLAN、VPN、BGP、OSPFなどのプロトコルの理解
セキュリティ対策ファイアウォール、IDS/IPS、TLSの設定
コンテナ技術Dockerの基礎、Kubernetesクラスタの導入
クラウド活用AWS IAM、VPC、RDSなどのクラウドサービスの理解

効率化と自動化のスキル

  • IaC (Infrastructure as Code) 中級エンジニアは、AnsibleやTerraformを使って、社内のサーバー構築を自動化するプロジェクトに参加することで、手動作業の削減と標準化を学びます。これにより、より安定した運用が実現できます。 AnsibleやTerraformを用いたインフラのコード化は、手動の設定を減らし、効率的かつ安定したインフラ構築を可能にします。これらのツールを使いこなせるようになると、チーム全体の生産性向上に貢献できます。
  • CI/CDパイプライン JenkinsやGitHub Actionsによる継続的インテグレーションとデプロイ。アプリケーションの変更をスムーズにリリースし、エラーの早期検出と修正を行うためのプロセスを確立しましょう。
  • トラブルシューティング ログ解析やモニタリングツール(Zabbix、Prometheus)を活用した問題解決能力を強化します。複雑な障害の原因を迅速に特定し、適切に対処することができる能力が重要です。

中級エンジニアとしては、効率化と自動化を強く意識し、業務プロセスの最適化に貢献することが期待されます。特に、自動化を導入することで、チーム全体のパフォーマンス向上にもつながります。

5年以上 上級エンジニアが目指すべき専門スキルとリーダーシップ

この章では、5年以上の経験を持つ上級エンジニアが習得すべき専門スキルと、リーダーシップを発揮するためのポイントについて解説します。プロジェクト全体を俯瞰し、チームのリードや設計の主導を行うことが求められる段階です。

上級エンジニアの特徴

上級エンジニアは一般的に「シニアエンジニア」と呼ばれます。シニアエンジニアは、 システム全体の設計や技術的リーダーシップを発揮し、プロジェクト全体の成功を導く役割を担います。 また、チームの育成や技術伝承にも力を注ぐことが期待されています。

5年以上の経験を持つ上級エンジニアは、システム全体を見渡し、プロジェクトの設計やリーダーシップを発揮します。技術的な深堀りに加え、チーム全体をまとめる役割も求められます。高度な技術に加えて、プロジェクト全体をマネジメントし、他のエンジニアをリードする能力が不可欠です。

専門技術とアーキテクチャ設計

上級エンジニアは、大規模なクラウドインフラを設計し、チームで利用するためのKubernetesクラスタを構築するなど、プロジェクト全体の技術的リーダーとしての役割を果たします。

項目内容
クラウドプラットフォームAWS、Azure、GCPの高度なサービス(Lambda、AKSなど)
コンテナオーケストレーションKubernetesの設計、コンテナ管理
サーバーレスAWS Lambda、Google Cloud Functionsの活用
マイクロサービス設計マイクロサービスアーキテクチャの導入と管理

リーダーシップと技術伝承

  • チームマネジメント チームをまとめ、プロジェクトを成功に導くスキル。メンバーのスキルセットに応じて適切なタスクを割り当て、全体のパフォーマンスを最大化することが求められます。
  • 知識共有 社内勉強会の開催、技術ブログの執筆、カンファレンスでの発表を通じて、知識を共有し、組織の技術力を底上げします。これにより、自身のスキルアップにもつながります。
  • コミュニティへの貢献 OSSへの貢献、技術イベントでのプレゼンテーションを通して、広く技術コミュニティに貢献します。これにより、自身の技術力の向上や、ネットワーキングの強化にもつながります。

上級エンジニアとしては、技術的な深掘りだけでなく、プロジェクトのマネジメントやチーム全体の成長を支援することが期待されます。全体のビジョンを持ち、効率的にプロジェクトを推進する能力が重要です。

スキルアップのための具体的アクションプラン

ここでは、各スキルレベルに応じた具体的なスキルアップのための行動を提案します。日常の業務を通じてスキルを磨きつつ、資格取得やオンライン学習を活用することで、段階的に成長していくことが目指されます。

資格取得

  • Linuxエンジニア資格 LPICやCompTIA Linux+など、基礎から応用まで幅広くカバーできる資格を取得し、自身のスキルを証明しましょう。
  • クラウド資格 AWS Certified Solutions Architect、Azure Administratorなどのクラウド認定資格を取得することで、クラウドに関する知識を体系的に学び、業務に活かすことができます。

オンライン学習の活用

  • UdemyやCourseraを活用して専門スキルを深める 特に、自分の弱点を補強するコースを選び、継続的に学び続けることが大切です。
  • 自学自習 仮想環境を使ってハンズオン形式でスキルを磨く。仮想環境を使った実践的な学習により、問題が発生した際のトラブルシューティング能力も高まります。

コミュニティでの活動

  • 技術コミュニティに参加 他のエンジニアと交流することで知識を広げる。Meetupや勉強会に参加し、業界の最新トレンドに触れ続けることが重要です。
  • OSSへのコントリビューション 参加することで実践的な技術力を身につける。具体的な課題に取り組むことで、問題解決力や開発プロセスの理解が深まります。

まとめ 自分のキャリアを計画的に成長させよう

最後に、これまで解説してきた内容を振り返り、インフラエンジニアとしてキャリアを積み重ねていくために何を意識し、どう行動すべきかをまとめます。継続的な学習とチームへの貢献を通じて、個人の成長と組織への価値提供を両立させましょう。

インフラエンジニアとしてのキャリアを計画的に成長させるためには、経験年数に応じたスキルを意識的に身につけることが大切です。特に、初級段階での基礎固め、中級段階での自動化・効率化の習得、上級段階でのリーダーシップの発揮といったステップを踏むことで、より充実したキャリアを築くことができます。

キャリアの中で立ち止まることなく、常に新しいことに挑戦し続けることで、インフラエンジニアとしての価値を高め、技術業界での活躍の場を広げることができます。また、自分だけでなく、チームやコミュニティ全体に対しても貢献する姿勢を持つことで、信頼されるエンジニアになることができます。

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エンベーダー編集部

エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。

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