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2024.05.19

QAエンジニアとテスターの違いは何?必要なスキルや年収は?

「QAエンジニアって何する仕事?」

「QAエンジニアってテスターと何が違うの?」

このような疑問を抱く方は多くいます。この記事では、開発現場において不可欠な存在であるQAエンジニアについて解説します。

ソフトウェア開発やアプリ開発のプロジェクトにおいて、小さなバグであろうと大きな障害を引き起こす可能性のあるものは、発見して対処しておきたいものです。

QAエンジニアは、そうしたトラブルの元を未然に防ぎ品質を保証する仕事を担っています。トラブルによっては企業の信頼を失いかねないため、非常に重要な仕事です。

今回は、そんなQAエンジニアについて解説します。仕事内容はもちろん、必要なスキルや資格、年収についても紹介しているので、QAエンジニアを目指す初学者の方は必見です。

QAエンジニアとは品質保証を担うエンジニア

QAエンジニアとは「Quality Assurance(クオリティ・アシュアランス)」の頭文字に由来するエンジニアです。日本語にすると「品質保証」という意味を持ち、企業の品質を担保する重要な役目を担っています。

商品を使う側としての視点も求められるため、開発者だけでなくユーザー目線も身につけているかが重要になるでしょう。

そんなQAエンジニアについて、まずは以下の2つの項目から解説します。

  • QAエンジニアの役割
  • QAエンジニアとテストエンジニア(テスター)の違い

QAエンジニアの役割

QAエンジニアは、ソフトウェアやアプリ開発において、設計通りに作られて計画通りに動作するかどうかをチェックする役割を担っています。さらに、ユーザーの視点から見て、使いやすい仕組みになっているかも確認します。問題があれば、是正に繋げるのも仕事です。

不具合を未然に防ぎ、最終的なユーザーの満足度を高めるのが、QAエンジニアの役割となっています。

そのため設計段階から参加し、様々なテストを実施してシステムの問題点を早期に発見し、修正します。QAエンジニアがいなければ、多くのIT製品は市場で得られないでしょう。

QAエンジニアとテストエンジニア(テスター)の違い

QAエンジニアと似た職業として、テストエンジニア(テスター)がいます。両者には明確な定義がありませんが、以下のような違いがあります。

  • QAエンジニア:開発工程に一貫して関わり品質管理を行う
  • テストエンジニア(テスター):テストを専門に行う

主な違いは、責任範囲です。

テストエンジニアは主にソフトウェアが正しく機能するかどうかを検証するテストを実施しますが、QAエンジニアはソフトウェアの品質全体を管理します。完成した製品が仕様に沿っているかや、ユーザーが使用できる状態になっているかの確認も業務の内です。

より責任範囲が広くなったのがQAエンジニアと認識しておくと良いでしょう。ただし、業務内容が似ているため、区別していない企業も多くあります。

QAエンジニアの仕事内容

QAエンジニアについてわかったところで、次に仕事内容について見ていきましょう。以下の4つが主な仕事になります。

  • テストの計画・設計
  • 仕様の確認と設計上の問題の抽出
  • テスト実行と結果の分析
  • テスト結果のフィードバック

テストの計画・設計

QAエンジニアは、製品の品質を確保するのが仕事です。そのため、システム開発におけるテスト計画と設計を担当するところから、業務が始まります。プロジェクト計画の起案段階から、システムの特性を考慮したテスト計画を作成します。目的や範囲を明確にし、テストの種類を選定して詳細な計画を立てなければいけません。

ただ、開発に合わせて細かい仕様が決まっていくケースがほとんどです。決められた計画通りにテストを実施するのではなく、進捗に合わせてテスト設計をします。

確保すべき品質を確保できるテスト設計を組む必要がある、と覚えておきましょう。

仕様の確認と設計上の問題の抽出

QAエンジニアは、ソフトウェアの仕様を詳細に確認し、設計上の問題を早期に特定するのも仕事です。

仕様書に基づいて実装される機能が、ユーザーの要望と一致するかを検証します。もし仕様の抜け漏れや誤りがあれば、正すのも役目です。

近年は、限られた時間の中で効率的にテストを行うために、自動化ツールやプログラムを組むケースもあります。

テスト実行と結果の分析

QAエンジニアはテストを実行し、その結果を詳細に分析するのも仕事です。システムが完成した段階で、計画・設計に沿ったテストを実行します。以下のような視点に注目し、チェックしましょう。

  • 仕様書に剃っているか
  • ユーザーが快適に使えるか

開発者としてではなく、ユーザーとしてもチェックする必要があります。多角的な視点が必要です。

テストを実行した後は、ソフトウェア品質の評価をし、課題の共通点や品質強化に必要なポイントに対して対策の立案を行います。

テスト結果のフィードバック

QAエンジニアの仕事の最終段階は、テスト結果を開発チームにフィードバックすることです。結果の分析内容や問題点、改善点を報告します。

開発側はフィードバックを確認し、必要に応じて修正をしたり、そのままリリースしたりします。プロジェクト全体に影響を及ぼす場合は、適宜フォローも必要になるでしょう。

QAエンジニアに求められるスキル6選

QAエンジニアを目指す初学者にとって、知っておきたいのが必要なスキルです。以下の6つのスキルを身につけておくことをオススメします。

  • プログラミングスキル
  • テスト技法に関する知識
  • ソフトウェア開発の知識
  • コミュニケーション能力
  • 品質マネジメントスキル
  • プレゼンテーション能力

プログラミングスキル

QAエンジニアにはプログラミングスキルが必須です。品質保証に際してソフトウェアの開発資料を読み解くために、使用された言語を理解していなければいけません

また、業務効率化のためにテスト自動化ツールを作成するケースもあります。言語を読み解くだけでなく、ツールを作成するスキルもあるとなお良いでしょう。

テスト技法に関する知識

QAエンジニアは様々なテスト技法を理解し、適切に適用する能力が求められます。例えば、以下のようなテスト技法です。

  • 境界値分析
  • 状態遷移テスト
  • ストレステスト
  • ユニットテスト
  • システムテスト

開発するシステムやサービスによって実施すべきテスト内容が異なるため、テスト対象の内容に合わせたテスト技法を選択しなければいけません

開発現場独自の専用ツールを使用する場合は、そのツールを使いこなすスキルも求められるでしょう。

ソフトウェア開発の知識

ソフトウェア開発のプロセス全体の知識は、QAエンジニアにとって重要です。品質テストの設計や計画、結果分析、改善案を提案する際に役立ちます。

テスト結果を報告する際も、開発プロセスの問題点なども全体にフィードバックするため、各フェーズがどのように進行するのかの理解は大切です。プログラマーやエンジニアを相手に業務をするため、同じレベルで話せる知識が必要になるでしょう。

コミュニケーション能力

QAエンジニアは、チーム内外との効果的なコミュニケーションも求められます。品質保証の仕事と聞くと、1人で黙々とテストや検証を繰り返す姿をイメージしてしまいますが、実際は違います。システムやサービスを開発する様々な部署や関係者とのコミュニケーションが必要です。

イメージとしては、管理に携わるポジションが多い立場です。そのためにも、普段からコミュニケーションを積極的に行い、関係を構築する能力が必要になります。

品質マネジメントスキル

QAエンジニアは、品質管理や品質保証を行う仕事です。そのため、品質マネジメントのスキルも必要になります。

業務内容によっては、ISOなどの品質保証規格の認証取得も必要になるでしょう。品質マネジメントだけでなく、品質の制度に関する知識も合わせて身につけておくと便利です。

プレゼンテーション能力

QAエンジニアは、テスト結果や品質改善の提案をわかりやすく伝えるために、プレゼンをするケースがあります。プレゼンテーション能力も身につけておいた方が良いでしょう。

表計算ソフトや文書作成ソフト、プレゼンテーションソフトを使ってレポートを作成し、開発者に報告する場面は必ず出てきます。

多くの人に理解してもらうためには、資料のわかりやすさや見やすさも重要です。プレゼンテーション能力を磨き、わかりやすい資料を作成できるようになりましょう。

QAエンジニアになるのに役立つ資格

QAエンジニアになるのに資格は必要ありません。ですが、QAエンジニアとして活躍するのであれば、なるべく資格を取得しておく方が良いでしょう。特に以下の4つの資格はオススメです。

  • ソフトウェア品質技術者資格認定(JCSQE)
  • JSTQB認定テスト技術者資格
  • IT検証技術者認定試験(IVEC)
  • QC検定

ソフトウェアの品質に関する資格や、テストエンジニア向けの資格に挑戦すると良いでしょう。業務に関連する内容を体系的に身につけられます

この他、英語に関する資格もオススメです。エラーメッセージは英語で表示されるため、読解力のあるなしは大きく影響します。

QAエンジニアに向いている人

QAエンジニアは、向き不向きがハッキリとわかれます。以下に該当する方は向いているので、自分はどうなのか考えてみましょう。

  • 注意深い人
  • わからないことを放置しない人
  • ユーザー視点を持てる人

注意深い人

QAエンジニアに適しているのは、細部にまで注意を払える人です。品質保証では、小さなエラーや見落としが大きな問題を引き起こす可能性があるため、細かい点に気を配る能力が求められます。

もし見落としてしまうと、ユーザー評価を著しく下げる可能性があります。非常に重要です。

注意深く細かい部分までチェックできる人にこそ、QAエンジニアは向いているといえるでしょう。

わからないことを放置しない人

わからないことを放置しない人も、QAエンジニアに向いています。発生した問題の根本原因を究明し、解決策を見つけ出さなければいけないためです。どうすれば不具合が発生するのかを根気強く調べ、再発防止策を提案しなければいけません。

プログラムを修正する際に必要になる情報なので、わからないことを放置せず徹底して調べる人ほど、向いています。

ユーザー視点を持てる人

ユーザーのニーズを理解し、それに基づいてテストを行える人はQAエンジニアに向いています。実際に使用するユーザーの心理に寄り添いつつ、客観的な視点から製品を見られているかどうかは、必ず問われます。

すべてのシステムにおいて大切なのは、ユーザーにとって使いやすく役立つかどうかです。開発側としてではなく、ユーザーとしての物事に立てるかどうかは、QAエンジニアにとって非常に大切な素質といえるでしょう。

QAエンジニアの将来性

どのような製品・サービスにおいても、品質管理という仕事は不可欠です。その意味で、QAエンジニアの需要は今後も見込まれるでしょう。ユーザーが高品質な商品・サービスを望むほど、QAエンジニアの存在は不可欠なものとなります。特に、デジタル化が進む現代では、ソフトウェアの品質が直接企業の成功に影響するケースも少なくありません。

一方で、技術の進歩についていくために日々のアップデートは必要です。AIやクラウドなど、最新技術についての知識やスキルを求められるようになっていくでしょう。

QAエンジニアには、QAコンサルタントやQAマネージャーなど上位職もあります。上位職へのキャリアパスも視野に入れながら、経験を積む方法がオススメです。

QAエンジニアの平均年収

QAエンジニアの年収は、他のエンジニアと同様、スキルレベルと経験に応じて異なります。新卒や未経験者の場合、年収はおおよそ400万円です。

転職となると金額が大きく上がり、平均で694万円ほどとなります。総合的なスキルを判断されるため、年収を上げるのであれば様々なスキルを身につけておく方が良いでしょう

経験が豊富な中級から上級のQAエンジニアは、より高い年収を得ることも可能です。5年~10年以上の経験を持つQAエンジニアは、大手企業や外資系企業において、年収600万円以上を提示される可能性もあります。高度なテスト自動化スキルとプロジェクト管理能力のあるシニアQAエンジニアなら、年収800万円を超える可能性も。

QAエンジニアとしてのキャリアは経験や専門性が増すにつれて、年収も向上します。最新の技術をインプットし続ける限り、長期的なキャリア構築において期待を持てる仕事です。

QAエンジニアエンジニアは製品クオリティを左右する大切な存在

QAエンジニアは、「Quality Assurance」の略称であり、品質保証を管理するエンジニアです。商品やサービスの品質を左右する大切な存在となっています。

そのため、品阿室管理についての知識はもちろん、テストを実施して結果を報告する能力など、様々なスキルを求められます。今後も需要が期待できるエンジニアであるため、目指す方は品質に関する知識とともに、プログラミング言語や最新技術への知識を身につけるようにしましょう。

【番外編】USBも知らなかった私が独学でプログラミングを勉強してGAFAに入社するまでの話

IT未経験者必見 USBも知らなかった私が独学でプログラミングを勉強してGAFAに入社するまでの話

プログラミング塾に半年通えば、一人前になれると思っているあなた。それ、勘違いですよ。「なぜ間違いなの?」「正しい勉強法とは何なの?」ITを学び始める全ての人に知って欲しい。そう思って書きました。是非読んでみてください。

「フリーランスエンジニア」

近年やっと世間に浸透した言葉だ。ひと昔まえ、終身雇用は当たり前で、大企業に就職することは一種のステータスだった。しかし、そんな時代も終わり「優秀な人材は転職する」ことが当たり前の時代となる。フリーランスエンジニアに高価値が付く現在、ネットを見ると「未経験でも年収400万以上」などと書いてある。これに釣られて、多くの人がフリーランスになろうとITの世界に入ってきている。私もその中の1人だ。数年前、USBも知らない状態からITの世界に没入し、そこから約2年間、毎日勉学を行なった。他人の何十倍も努力した。そして、企業研修やIT塾で数多くの受講生の指導経験も得た。そこで私は、伸びるエンジニアとそうでないエンジニアをたくさん見てきた。そして、稼げるエンジニア、稼げないエンジニアを見てきた。

「成功する人とそうでない人の違いは何か?」

私が出した答えは、「量産型エンジニアか否か」である。今のエンジニア市場には、量産型エンジニアが溢れている!!ここでの量産型エンジニアの定義は以下の通りである。

比較的簡単に学習可能なWebフレームワーク(WordPress, Rails)やPython等の知識はあるが、ITの基本概念を理解していないため、単調な作業しかこなすことができないエンジニアのこと。

多くの人がフリーランスエンジニアを目指す時代に中途半端な知識や技術力でこの世界に飛び込むと返って過酷な労働条件で働くことになる。そこで、エンジニアを目指すあなたがどう学習していくべきかを私の経験を交えて書こうと思った。続きはこちらから、、、、

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エンベーダー編集部

エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。

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