技術の世界では、常に新しい挑戦が求められます。しかし、多くのエンジニアが、新しいアイデアや解決策を生み出すことなく、既存の知識に依存しているのが現状です。
「量産型エンジニア」ともいえるエンジニアは、どのようにして生まれるのでしょうか。
結論、量産型エンジニアと呼ばれる人には特徴があります。特徴を知ることで量産型エンジニアから抜け出し、希少型のエンジニアとして様々な現場で活躍できるでしょう。
この記事では、「量産型エンジニアの特徴」を紹介しています。他にも「量産型エンジニアにならないためのポイント」も解説しているので、初学者の方や単価が上がらずに困っている方は、ぜひ参考にしてください。
量産型エンジニアの特徴6選
量産型エンジニアと呼ばれる人には、特徴があります。まずは以下の6つに当てはまっていないか、振り返ってみましょう。
- 新しいアイデアや解決策を生み出さない
- 新しい技術や変化に対応できない
- 特定の分野や技術に深い知識がない
- 自己研鑽やスキルアップをしていない
- チャレンジ精神がない
- コミュニケーション能力がない
新しいアイデアや解決策を生み出さない
量産型エンジニアには既存の知識に依存し、新しいアイデアを提案しない傾向があります。リスクを避け、安定した環境を好むからです。問題解決の際には、以前に成功した方法を繰り返し使います。また、既存の知識を使う方が安心できるという理由も関係しています。
こうした状態は、量産型エンジニアだけでなく、人類が本来持っている思考です。新しいアイデアや解決策は、リスクや疲労を生み出します。本能的に回避する傾向にあるのです。
ですが、現状に満足し、技術的なインプットをしないままでは時代について行けません。結果、誰でもできる仕事をこなす量産型エンジニアとなってしまいます。
新しい技術や変化に対応できない
量産型エンジニアには、技術の進化に対応する柔軟性も欠けています。変化を受け入れるよりも、既知のスキルセット内で作業を行うことを好んでいるためです。新しいプログラミング言語やツールの学習にも消極的で、古い技術に固執する傾向にあります。
IT技術の進歩は目覚ましいため、対応できないエンジニアは量産型エンジニアとして見られるでしょう。
特定の分野や技術に深い知識がない
量産型エンジニアは、広く浅い知識を持っている傾向にあります。特定の分野における深い専門知識がないのです。そのため専門家になれず、上澄みの仕事だけしかできません。
幅広い技術に触れることを優先し、1つの分野に集中して学ぶことを避けた結果、起こります。結果として、専門的な課題解決能力を得られず、低単価な仕事をこなす存在になる可能性があります。
広い技術に触れるのは大切ですが、そこで満足しないように意識しなければいけません。
自己研鑽やスキルアップをしていない
エンジニアにとって、自己成長は大切です。しかし量産型エンジニアは、自己成長を積極的にしようとしません。現状維持に満足し、新しいスキルを学ぶことに時間を割かないのです。現状維持バイアスが働いている、ともいえます。
自己成長やスキルアップは、エンジニアだけでなく社会人として大切です。自己研鑽を積まない結果、誰でもできることしかしない量産型エンジニアとなってしまいます。
チャレンジ精神がない
量産型エンジニアは、チャレンジ精神がない点も特徴です。安全な道を選び、挑戦を避ける傾向にあります。未知の技術や知識への興味や、失敗を恐れずに新しいプロジェクトに取り組む意欲が不足しているのです。
挑戦や失敗は、自分を成長させる経験になります。「失敗は成功の母」といわれるように、多くの学びを得られます。
ですが、チャレンジ精神がないと挑戦や失敗から学びを得られません。結果、量産型エンジニアとなってしまうのです。
コミュニケーション能力がない
チーム内外でのコミュニケーションが苦手なのも、量産型エンジニアの特徴です。自分の考えを明確に伝えられず、トラブルを起こす可能性があります。コミュニケーション能力がないために誤解や遅延が発生し、プロジェクト全体に影響を及ぼしてしまうのです。
コミュニケーション能力は、相手とどれだけ意思疎通できるかが問われます。自分が伝えたい内容だけを一方的に話していては、成立しません。
量産型エンジニアの特徴として、コミュニケーション能力が問われる点は、覚えておきましょう。
量産型エンジニアにならないための方法7選
初学者の方が量産型エンジニアにならないためには、以下の7つの方法を意識してみてください。
- 上流工程を目指す
- 同じ現場に長く関わらない
- コミュニケーション能力を磨く
- 技術や人に対する情に流されない
- 高単価を要求する図々しさを身につける
- 新しい技術や分野にチャレンジし続ける
- 自己研鑽やスキルアップを常に意識する
上流工程を目指す
量産型エンジニアから脱却するには、設計や要件定義などの上流工程に関われるかどうかが重要です。上流工程に携わると、プロジェクト全体のビジョンを理解し、より戦略的な思考が求められます。
例えば、新しいシステムの設計に参加すると、技術だけでなくビジネスの側面からも問題解決ができるようになります。量産型エンジニアでは養えない視点です。
エンジニアとして独り立ちしたら、上流工程を目指してスキルアップしていきましょう。
同じ現場に長く関わらない
長期間同じ現場で働くと、新鮮な刺激が失われてしまい、量産型エンジニアになりやすくなります。仕事にも慣れるため、刺激もなかなか得られません。できるだけ異なるプロジェクトや環境に飛び込み、新たな技術や方法論に触れていきましょう。
快適な場所で働くのは大切ですが、時には勇気を出して違う現場に挑戦する方が、経験を積めます。新しい人脈の形成も可能です。
同じ現場に長く関わらないように、意識して行動してください。
コミュニケーション能力を磨く
量産型エンジニアから抜け出すには、コミュニケーション能力の向上が不可欠です。エンジニアは、チームで仕事を進行します。プロジェクトを成功させるためには、チーム内外とコミュニケーションをしていかなければいけません。
そのため、常にコミュニケーションを磨いていく必要があります。苦手だからといってそのままにするのではなく、日々の生活の中で向上させていきましょう。
コミュニケーションを磨くコツについては以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。
https://envader.plus/article/219
技術や人に対する情に流されない
量産型エンジニアは、一緒に仕事をしてきた人や技術に情を持ってしまい、成長できなくなるケースが多くあります。ですが、自分のキャリアは自分で決めるべきです。周囲の意見や流行に流されてはいけません。
技術選定やキャリアパスを決定する際には、自身の興味や将来の目標を優先させましょう。フリーランスとして単価の低い仕事をダラダラと続けているのであれば、単価交渉や仕事の打ち切りも検討してください。
希少型のエンジニアになるためにも、技術や人に対してドライな感覚を持つように意識することが大切です。
高単価を要求する図々しさを身につける
自分のスキルと時間の価値を正しく理解し、それに見合った報酬を要求する勇気を持ちましょう。プロとしての自信を持てるようになります。自信がつくと、自然と自信につり合うように能力も向上していくものです。
そのためには、自分の価値を正確に理解する必要があります。難しい場合は、転職サイトを活用すると良いでしょう。客観的な視点で価値を推測できます。転職活動だけならリスクもないため安心です。
常に自分の価値を把握し、見合っていなければ高単価を要求する図々しさを身につけるようにしましょう。
新しい技術や分野にチャレンジし続ける
IT技術は日々進化しています。エンジニアとして、常に新しい技術や分野に挑戦するようにしましょう。知識の幅を広げ、柔軟な思考を養えるようになります。
新しいプログラミング言語を学べば、未知の問題が起こっても、新しい視点から解決策を提示できます。問題点もすぐに見つけられるようになるでしょう。
新しい技術や分野へチャレンジし続け、量産型エンジニアから抜け出すよう意識してください。
自己研鑽やスキルアップを常に意識する
量産型エンジニアから抜け出すにあたって、自己研鑽やスキルアップは重要です。学び続けることで、技術的なスキルだけでなく、問題解決能力や創造性をも高めてくれます。方法としては、以下がオススメです。
- SNS
- YouTube
- ネットニュース
- 専門書を読む
- プログラミングスクールで学ぶ
- オンラインコミュニティに入る
様々な方法があります。どれか1つに絞るのではなく、様々なツールを使って自己研鑽とスキルアップをしていきましょう。最新の情報に触れるために、英語を勉強するのもオススメです。
量産型エンジニアから抜け出すならエンベーダー
量産型エンジニアは、身につけた既存の技術に固執するあまり、新しい技術や変化に対応できない存在です。結果として上流工程に関われず、低単価のまま仕事をするケースが多くあります。抜け出すためには、意識して行動を変えていきましょう。
特に重要なのが、新しい技術を学びスキルアップしていくことです。自己投資を通じて、エンジニアとして常に成長するよう心がけてください。
もし新しいスキルや知識を学びたいのであれば、エンベーダーがオススメです。ゲーム感覚で楽しく学べるため、気軽に挑戦できます。無料でお試しもできますので、ぜひ1度遊んでみてください。
【番外編】USBも知らなかった私が独学でプログラミングを勉強してGAFAに入社するまでの話
プログラミング塾に半年通えば、一人前になれると思っているあなた。それ、勘違いですよ。「なぜ間違いなの?」「正しい勉強法とは何なの?」ITを学び始める全ての人に知って欲しい。そう思って書きました。是非読んでみてください。
「フリーランスエンジニア」
近年やっと世間に浸透した言葉だ。ひと昔まえ、終身雇用は当たり前で、大企業に就職することは一種のステータスだった。しかし、そんな時代も終わり「優秀な人材は転職する」ことが当たり前の時代となる。フリーランスエンジニアに高価値が付く現在、ネットを見ると「未経験でも年収400万以上」などと書いてある。これに釣られて、多くの人がフリーランスになろうとITの世界に入ってきている。私もその中の1人だ。数年前、USBも知らない状態からITの世界に没入し、そこから約2年間、毎日勉学を行なった。他人の何十倍も努力した。そして、企業研修やIT塾で数多くの受講生の指導経験も得た。そこで私は、伸びるエンジニアとそうでないエンジニアをたくさん見てきた。そして、稼げるエンジニア、稼げないエンジニアを見てきた。
「成功する人とそうでない人の違いは何か?」
私が出した答えは、「量産型エンジニアか否か」である。今のエンジニア市場には、量産型エンジニアが溢れている!!ここでの量産型エンジニアの定義は以下の通りである。
比較的簡単に学習可能なWebフレームワーク(WordPress, Rails)やPython等の知識はあるが、ITの基本概念を理解していないため、単調な作業しかこなすことができないエンジニアのこと。
多くの人がフリーランスエンジニアを目指す時代に中途半端な知識や技術力でこの世界に飛び込むと返って過酷な労働条件で働くことになる。そこで、エンジニアを目指すあなたがどう学習していくべきかを私の経験を交えて書こうと思った。続きはこちらから、、、、
エンベーダー編集部
エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。
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