エンジニア初学者の方にとって、何から知識・技術を得るのかは重要なポイントです。媒体によっては間違った知識・技術を発信していることもあり、取捨選択が難しいですよね。
そんな時に活用したいのが書籍です。書店に行けばエンジニアに関する多くの書籍が並んでいます。
今回はそんな書籍の中からジャンル別に厳選し、紹介します。なぜ書籍が良いのかも解説しているので、ぜひ参考にしてください。
エンジニア初学者は本を読むべき
エンジニアになるには様々な道があります。中でも手軽に利用できるのがオンライン学習です。一方で、書籍での学習も根強い人気があります。
これからエンジニアとして活躍しようと考えている初学者の方ほど、書籍での学習がオススメです。それには以下の理由が関係しています。
- 情報の信頼性が高い
- わかりやすく読みやすい
- 体系的に学べる
情報の信頼性が高い
書籍はWebと比べて情報の信頼性が高いという特徴があります。特に執筆者の権威性や背景がわかる点は、書籍ならではです。Webでは発信者が不明確なため、信頼性では一歩以上劣ります。
また、書籍は出版までに何度も情報を精査されている点も大きいでしょう。最低でも5回は専門家が目を通して情報の真偽を確かめています。
正しい知識や技術を身につけるのであれば、情報の信頼性が高い書籍の方がオススメです。
わかりやすく読みやすい
書籍は、わかりやすく読みやすい点も特徴です。図入りでわかりやすく解説しているものであれば、初学者の方でも詰まることなく学べます。
基礎知識がない方ほど、書籍で学ぶ効果は大きいのです。初学者の方が書籍から学ぶ方が良いのは、そうした理由があります。
体系的に学べる
書籍は体系的に学べます。出版の際、テーマに沿って作られるからです。そのため、一通り学習を終えた後は、参考書や辞書として活用できます。書籍ならではの使い方です。
初学者の方は、基礎的な内容がまとまっている書籍を持つだけで安心感を得られます。わからないことがあればすぐに振り返れるので、書籍を購入する意味は大きいでしょう。
エンジニア初学者が本を読むときの注意点
エンジニア初学者の方が本を読んで学習する際は、注意しておきたいポイントがあります。特に以下の3つは要注意です。
- お金がかかる
- 情報が最新でない可能性がある
- 持ち運びが不便
お金がかかる
書籍はお金がかかります。1冊あたりの金額は大したことありませんが、塵も積もれば何とやら。何冊も買っているとそれなりに負担となります。
ですが、本は最も簡単で効果的な自己投資とも言います。世界的な富豪の多いユダヤ人の教えでも、書籍は最重要項目です。
可能な範囲で書籍を購入していくようにしましょう。図書館を活用するのもオススメです。
情報が最新でない可能性がある
書籍は情報が最新でない可能性があります。本を作るのには最低でも数ヶ月かかるためです。作成中に情報が更新されれば、掲載されている情報は古くなってしまいます。
特にIT業界は凄まじい速さでアップデートされているので、情報の鮮度という部分では書籍は不利です。
Webサイトで最新の情報を取り入れつつ、不変的な内容は書籍で学ぶといった方法が求められます。
持ち運びが不便
書籍は物理的に持ち運ぶのが不便です。どうしても鞄や部屋を圧迫してしまいます。これはもう仕方がありません。
電子書籍という手もありますが、手軽に持ち運べる反面、気になったときにすぐに調べられない点がデメリットです。紙の書籍だと目当てのページを捲ればいいだけなので、速さが全く違います。どちらも一長一短なのです。
書籍で学習する際は、持ち運びの面で不便だという点は覚えておきましょう。
エンジニア初学者におすすめの厳選書籍16選
ここからはエンジニア初学者の方に向けて、厳選したおすすめの書籍を16冊紹介します。以下の項目に分けていますので、参考にしてください。
- JavaScript学習でおすすめの書籍
- プログラミング学習でおすすめの書籍
- Python学習でおすすめの書籍
- エンジニアのライフハックでおすすめの書籍
JavaScript学習でおすすめの書籍
確かな力が身につくJavaScript「超」入門 第2版
画像引用:確かな力が身につくJavaScript「超」入門 第2版
『確かな力が身につくJavaScript「超」入門 第2版』は、JavaScriptをこれから学ぶ方におすすめの書籍です。3万部を突破したベストセラーのアップデート版となります。
- 初心者目線でわかりやすい
- サンプルコードをダウンロードできる
- 1つ1つ丁寧に教えてくれる
まさに初学者にピッタリの内容と言えます。つまづくポイントを徹底的にカバーしてくれる内容となっているので、挫折したくない初学者の方は手に取ってみましょう。
モダンJavaScriptの基本から始めるReact実践の教科書
画像引用:モダンJavaScriptの基本から始めるReact実装の教科書
『モダンJavaScriptの基本から始めるReact実践の教科書』は、Reactをイチから学びたい方にオススメの書籍です。以下の特徴があります。
- わかりやすく挫折しにくい
- 実践形式で学習できる
- ReactHooksにも対応
「絶対に挫折しない」のキャッチコピーをもとに、現場のシチュエーションベースのストーリーで技術解説をしてくれています。
UdemyのReactコースでベストセラーを獲得しており、多くのエンジニアから指示を集めている書籍です。初学者の方でも安心して使えます。
いちばんやさしいJavaScriptの教本
『いちばんやさしいJavaScriptの教本』は、JavaScriptの入門書的位置づけの書籍です。以下の特徴があります。
- 知識ゼロからでも学べる
- なぜそうなるのかまで解説してくれる
- 応用できる基礎が身につく
- 実践的なサンプルが用意されている
書籍内で学べるサンプルプログラムのコードをサポートページからダウンロードできるため、復習や参考など様々な方法に使えます。
ワークショップ感覚で使えるJavaScriptの入門書です。初学者の方は、ぜひ活用してください。
プログラミング学習でおすすめの書籍
この一冊で全部わかるWeb技術の基本
画像引用:この一冊で全部わかるWeb技術の基本
『この一冊で全部わかるWeb技術の基本』は、Web全体について網羅的に解説した書籍です。Webの知識が必要なエンジニアにとって、必須とも呼べる内容になっています。特に以下の方におすすめです。
- プログラミング以外にも学習したい人
- 他の人と差を付けたい人
- Webのことも詳しくなりたい人
- システム開発をしたい人
Webに関する内容を知りたいのであれば、手に取ってみましょう。また、全ての項目の解説でイラストを使っているので、わかりやすいのもポイントです。
1冊ですべて身につくHTML&CSSとWebデザイン入門講座
画像引用:1冊ですべて身につくHTML&CSSとWebデザイン入門講座
『1冊ですべて身につくHTML&CSSとWebデザイン入門講座』は、35万部を突破するベストセラーです。2019年には全国の書店員がおすすめする本のCPU大賞で第1位を取っています。多くの方に愛されているのがわかります。以下の方にピッタリです。
- エンジニア初学者
- ホームページを作りたいと考えている方
- Webデザインをやりたい方
Web制作に必要な知識が全て身につくので、初学者の方はとりあえず買っておくだけでも良いでしょう。
知識ゼロからのプログラミング学習術
画像引用:知識ゼロからのプログラミング学習術
『知識ゼロからのプログラミング学習術』は、独学でもプログラミングができるように解説した書籍です。以下の特徴があります。
- プログラミングの正しい学習方法を学べる
- プログラミングを学ぶ前に読んでおくと理解が深まる
- 初学者の進むべき道がわかる
プログラミングの技術よりも、正しい学習法をわかりやすく解説してくれています。マインドセットや知識・ノウハウといったプログラミングに必要な素質を身につけることも可能です。
初学者の方がプログラミングを学習するなら、ぜひ手に取りたい1冊となっています。
この一冊で全部わかるネットワークの基本
画像引用:この一冊で全部わかるネットワークの基本
『この一冊で全部わかるネットワークの基本』は、読むだけでネットワークに関連する知識を全て身につけられる書籍です。以下の特徴があります。
- 用語解説がわかりやすい
- 初学者でも理解できる
- サクサク読める
- 図解中心の説明
注目したいのが、すべての解説で図解がある点です。読みやすさ、わかりやすさにこだわって制作されているため、どんな人でも楽しみながら学習できます。
これらからネットワークの知識を身につけたい初学者の方に、おすすめの書籍です。
これからはじめるプログラミング 基礎の基礎
『これからはじめるプログラミング 基礎の基礎』は、本格的にプログラミングを学びたい方におすすめの書籍です。以下の特徴があります。
- 初学者向けにわかりやすく書かれている
- プログラミングをするにあたってのマインドセットが丁寧に解説されている
- プログラミングの基礎がわかる
最新の情報に対応するため、既に改訂を2度行っています。プログラミングに初挑戦する人に向けて丁寧に書かれているので、挫折してしまった方でも学習できるでしょう。
プログラミングに取り組みたいと考えているなら、手に取りたい1冊です。
Python学習でおすすめの書籍
シリコンバレー一流プログラマーが教えるPythonプロフェッショナル大全
画像引用:シリコンバレー一流プログラマーが教えるPythonプロフェッショナル大全
『シリコンバレー一流プログラマーが教えるPythonプロフェッショナル大全』は、現役シリコンバレーエンジニアである著者が解説するプログラミングの書籍です。オンライン講座を実施しており、10万人がNo.1に選んだ内容をわかりやすく本にしています。以下の特徴があります。
- Pythonの知識が1冊に凝縮されている
- 正しいコードの書き方がわかる
- サンプルコードをダウンロードできる
世界標準のPythonスキルを解説してくれているため、海外企業で働くことを視野に入れている方におすすめです。
スッキリわかるPython入門
画像引用:スッキリわかるPython入門
『スッキリわかるPython入門』は、Pythonの初学者入門書として制作された書籍です。以下の特徴があります。
- シリーズ累計で70万部を突破している
- プログラミングの基本を学べる
- ストーリーテイストでわかりやすく学べる
初学者の方はもちろん、挫折した方でも楽しんで学べるでしょう。エラー解決方法も収録しているので、挫折せずにPythonを学びたい方におすすめです。
スッキリわかるPythonによる機械学習入門
『スッキリわかるPythonによる機械学習入門』は、機械学習に焦点を当てた初学者向けの書籍です。以下の特徴があります。
- 現場で使う知識をベースに解説している
- 統計学の基礎を学べる
- 機械学習全般の知識を身につけられる
現場ベースで使える技術が多く解説されているため、実践で知識・スキルを活かしたい方におすすめの1冊です。
段階的に高度な内容に挑戦していく構成なので、応用力も見つけられますよ。
Python機械学習プログラミング
画像引用:Python機械学習プログラミング
『Python機械学習プログラミング』は、世界各地で翻訳された機械学習のベストセラーです。以下の特徴があります。
- イラストや図解を使って丁寧に解説されちる
- 理論を実践形式の両方からアプローチしている
- 機械学習をステップアップしながら学べる
- 世界各国で読まれている
機械学習コンセプト全般をカバーした内容となっており、理論的背景とPythonコーディングの実際が解説されています。初学者の方には少し難しい内容にはなりますが、理解することで大きく世界が広がる1冊です。
Web関係でおすすめの書籍
未来を実装する
画像引用:未来を実装する
『未来を実装する』は、エンジニアがこれからの未来をどう捉えていくべきかについて書かれた書籍です。以下の特徴があります。
- エンジニアの行動指針が書かれている
- 先を見据えた考え方を学べる
劇的に進歩していくテクノロジー社会の中、当事者であるエンジニアは何を考えどう生きるのかをわかりやすく書いています。
エンジニア初学者の方はもちろん、エンジニアとしてのキャリアで悩んでいる方にもおすすめの1冊です。
Webを支える技術
画像引用:Webを支える技術
『Webを支える技術』は、実践的なWebサービスの設計思想を解説した書籍です。以下の特徴があります。
- Webの知識をイチから学べる
- Web業界の背景を歴史から学べる
- 曖昧になっていた知識を整理できる
- RESTとRESTfulの違いがわかる
今や生活に欠かせなくなったWebは、誕生から20年以上が経過しています。Web業界の背景を歴史から解説し、なぜ現在のようになったのかがわかりやすく解説されています。
歴史を知ることで、現在活用されている技術への理解度が深まり、エンジニアとしてより深い領域で考えられるようにもなるでしょう。
エンジニア初学者の方なら、ぜひ1度目を通しておいて欲しい1冊です。
新しいLinuxの教科書
画像引用:新しいLinuxの教科書
『新しいLinuxの教科書』は、MS-DOSを知らない世代のエンジニアに向けたLinux入門書の決定版となる書籍です。以下の特徴があります。
- Linuxの重要性から学べる
- エンジニアに大事な技術がわかる
- コマンドラインを学べる
- 実践的な内容ベースで学べる
注目したいのが、Linuxの機能だけでなく、シェルスクリプトを使ったプログラミングや、Gitによるソフトウェア開発のバージョン管理なども学べる点です。これからエンジニアを目指すのであれば、必須の項目ばかりが掲載されています。
エンジニア初学者の方におすすめの1冊です。
Linuxで動かしながら学ぶTCP/IPネットワーク入門
画像引用:Linuxで動かしながら学ぶTCP/IPネットワーク入門
『Linuxで動かしながら学ぶTCP/IPネットワーク入門』は、実際に手を動かしながら学べる実践的な書籍です。以下の特徴があります。
- 実際に手を動かしながら学ぶので理解しやすい
- プロトコルの知識を網羅している
- ネットワークの実態を理解できる
- ネットワークを自分で作れる
学ぶ上で実際に手を動かせるかどうかは重要です。習うより慣れろと言います。いくら自転車の本を読んでも乗れないのと同じように、まずは自分の体で体験することが大切です。
本書ではLinuxを使って実際にネットワークを組み、動かしながらTCP/IPについて学べます。より実践的で風化しにくい知識と技術を身につけたいと考えているエンジニア初学者の方に、おすすめです。
エンジニア初学者は本を読んで勉強しよう
エンジニア初学者向けの書籍は、多くの出版社から発売されています。近年はKindleで個人出版ができることから、現役のエンジニアが出版社を通さずに出版している本すらあるほどです。
書籍は最新の情報を追いかけるのは難しい反面、基礎的な部分を学ぶには最適なツールとなっています。基礎力が重要なエンジニア初学者の方にはピッタリと学習方法と言えます。
今回紹介した書籍は、ごく一部です。多くの書籍と出会って、知識やスキルを吸収していってくださいね。
【番外編】USBも知らなかった私が独学でプログラミングを勉強してGAFAに入社するまでの話
プログラミング塾に半年通えば、一人前になれると思っているあなた。それ、勘違いですよ。「なぜ間違いなの?」「正しい勉強法とは何なの?」ITを学び始める全ての人に知って欲しい。そう思って書きました。是非読んでみてください。
「フリーランスエンジニア」
近年やっと世間に浸透した言葉だ。ひと昔まえ、終身雇用は当たり前で、大企業に就職することは一種のステータスだった。しかし、そんな時代も終わり「優秀な人材は転職する」ことが当たり前の時代となる。フリーランスエンジニアに高価値が付く現在、ネットを見ると「未経験でも年収400万以上」などと書いてある。これに釣られて、多くの人がフリーランスになろうとITの世界に入ってきている。私もその中の1人だ。数年前、USBも知らない状態からITの世界に没入し、そこから約2年間、毎日勉学を行なった。他人の何十倍も努力した。そして、企業研修やIT塾で数多くの受講生の指導経験も得た。そこで私は、伸びるエンジニアとそうでないエンジニアをたくさん見てきた。そして、稼げるエンジニア、稼げないエンジニアを見てきた。
「成功する人とそうでない人の違いは何か?」
私が出した答えは、「量産型エンジニアか否か」である。今のエンジニア市場には、量産型エンジニアが溢れている!!ここでの量産型エンジニアの定義は以下の通りである。
比較的簡単に学習可能なWebフレームワーク(WordPress, Rails)やPython等の知識はあるが、ITの基本概念を理解していないため、単調な作業しかこなすことができないエンジニアのこと。
多くの人がフリーランスエンジニアを目指す時代に中途半端な知識や技術力でこの世界に飛び込むと返って過酷な労働条件で働くことになる。そこで、エンジニアを目指すあなたがどう学習していくべきかを私の経験を交えて書こうと思った。続きはこちらから、、、、
エンベーダー編集部
エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。
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