「ゲームをスムーズに動かして遊びたい」「AIで画像生成をしたいけど処理が追いつかない」
このような悩みを抱えている方は多くいます。画面表示や処理に関する動作は、グラフィックボードを変えることで解決します。
結論、グラフィックボードは用途に合わせて選ぶことが重要です。
この記事では、グラフィックボードを選ぶ際に知っておきたい選び方について解説しています。おすすめのグラフィックボードも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
グラフィックボードとは映像や画像を表示するPCパーツのこと
グラフィックボードは、映像や画像を表示する際に使用するパソコンのパーツです。「グラボ」「GPU」とも呼ばれています。
マザーボードやCPUにも内蔵されていますが、独立したグラフィックボードと比べると性能面で劣ります。そのため、より高画質な映像や画像を楽しむのであれば、グラフィックボード単体で購入することが重要です。
一時期はマイニングによって供給不足に陥っていましたが、2023年現在は解決しています。ただ、画像生成AIによって再び脚光を浴びています。
リファレンスモデルとオリファンモデルがある
グラフィックボードには「リファレンスモデル」と「オリファンモデル」があります。名前だけ聞くと難しく感じますが、以下のように違うだけです。
- リファレンスモデル:GPUを製造しているNVIDIAやAMDが出荷しているモデル
- オリファンモデル:ASUSやMSIなどのメーカーが機能を追加したモデル
製造元が作っているのかどうかで判断すると良いでしょう。
リファレンスモデルは製造元が出荷しているため、安定した動作をしてくれます。一方、オリファンモデルは追加機能が優秀です。安定と機能のどちらを取るかで選択してください。
グラフィックボードは2社のメーカーが製造している
グラフィックボードは2社のメーカーが製造しています。どちらも古くからあるメーカーであり、それぞれ特色があります。まずはどのような特色があるのかを見ていきましょう。
- NIVIDIA
- AMD
NVIDIA
画像引用:NVIDIA「GeForce」公式サイト
NVIDIAのグラフィックボードは、大きく以下の2種類に分けられます。
- GeForceシリーズ:ゲーマー向け
- Quadroシリーズ:クリエイター向け
中でも知名度が高いのは、GeForceシリーズです。自作パソコンで調べると必ずと言って良いほど登場します。
GeForceシリーズは様々な名称がありますが、以下の順番で性能が違います。
- RTX
- GTX
- GT
何を買えばいいか迷ったなら、とりあえず性能の良いRTXがついているものを選べば良いでしょう。世代によっても性能が違うため、数字も大きいものを選べば大体においてストレスなく使えます。
AMD
画像引用:AMD「Radeon」公式サイト
AMDは、半導体製造でも知られるメーカーです。提供しているグラフィックボードは、パソコン以外にPS5やXboxでも採用されています。そんなAMDには、以下の2つのシリーズがあります。
- Redeonシリーズ:ゲーマー向け
- Fireシリーズ:クリエイター向け
Redeonシリーズはコスパが高い点が特徴です。NVIDIAと比べるとラインナップが少ないこともあって、選ぶ際に迷わずに済むのはAMDのメリットとも言えます。
グラフィックボードの選び方
グラフィックボードは多くの企業から販売されています。実際に購入する際、最も迷うのが「何を選べばいいのかわからない」という点です。自作初心者の方も、グラフィックボード関連で良く悩みます。
迷った際は、以下を基準にして選ぶと良いでしょう。
- ゲームの推奨スペックから選ぶ
- PCケースに入るサイズを選ぶ
- 消費電力をチェックする
- 冷却機能をチェックする
ゲームの推奨スペックから選ぶ
ゲームをする場合、推奨スペックから選ぶようにしてください。スペックを満たしていなければ、満足に動作しないからです。
この際に注意したいのが、推奨スペックのギリギリにしないこと。パソコンは他のソフト・アプリが裏で動いているため負荷がかかります。不満を感じないためにも、性能に余裕のある製品を選びましょう。
ゲーム公式サイトにある推奨動作環境を参考にしてくださいね。
PCケースに入るサイズを選ぶ
PCケースに入るサイズかどうかも重要です。グラフィックボードは製品によってサイズが違うため、買ったはいいものの設置できなかったなんて可能性が大いにあります。
特に気をつけたいのが冷却のためのファンです。本体のサイズは良いものの、冷却ファンが他と干渉するために取り付けられないケースは多々あります。
同時に以下も確認しておきましょう。
- マザーボードのスロット数
- インターフェースの種類
これらは見落としがちなので、グラフィックボードを交換する際は特に気をつけてください。
消費電力をチェックする
グラフィックボードの消費電力もチェックしてください。性能が高くなるほど消費電力が大きくなるためです。電力が大きくなると、パソコンに負荷がかかり勝手にシャットダウンしてしまう可能性があります。ブレーカーと同じ原理です。
事前に消費電力を確認し、電力供給が足りなければ電源ユニットの交換も視野に入れてください。
冷却機能をチェックする
グラフィックボードの冷却機能もチェックしましょう。負荷の高い作業を行う際、安定したパフォーマンス維持に必要です。冷却機能が貧弱だと、高熱のため動作が遅くなったりシャットダウンしたりする可能性があります。
冷却機能は以下の3つに分類され、それぞれ一長一短です。
- 内排気:複数のファンで外気を取り込んで全体から放熱する
- 外排気:PCケース内部の空気を取り込んでケース外へ排出する
- 簡易水冷:冷却液によってグラフィックボードを効率良く冷やす
一般的には内排気が良く採用されてます。迷った場合は内排気を選びましょう。
オススメのグラフィックボード6選
ここからは、オススメのグラフィックボードを紹介します。2023年現在、主に求められるのはゲームとAIです。どちらにも対応しているモデルなので、ぜひ参考にしてください。
- NVIDIA「GeForce」シリーズ
- AMDシリーズ
NVIDIA「GeForce」シリーズ
まずはNVIDIAの代表格である「GeForce」シリーズからオススメを紹介します。今回紹介するのは以下の3つです。
- GeForce RTX 3060 Ti
- GeForce RTX 3080
- GeForce RTX 4090
GeForce RTX 3060 Ti | MSI
GeForce RTX 3060 Tiは、GeForceをMSIが独自にカスタマイズしたグラフィックボードです。ゲーマー向けの周辺機器を展開しているMSIが製造しているため、ゲームプレイに強い特徴があります。
軽めのゲームならサクサク動き、冷却性能や電力効率も問題ありません。性能の良いバランス型のグラフィックボードとしてオススメです。
チップの種類 | NVIDIA |
---|---|
搭載GPU | GeForce RTX 3060 Ti |
消費電力 | 最大200W |
メーカー推奨電源容量 | 600W |
GeForce RTX 3080
GeForce RTX 3080は、フルHDで240fps以上を狙いたいFPSゲーマーや、4Kでゲームを楽しみたい方にオススメのグラフィックボードです。性能も高いため、ゲーム配信にも向いています。
- ゲーム実況
- ゲーム配信
- 動画編集
こうした作業をしたい方にも向いています。値段が10万円代と高額ではあるものの、価格に見合った性能のグラフィックボードです。
チップの種類 | NVIDIA |
---|---|
搭載GPU | GeForce RTX 3080 |
消費電力 | 最大320W |
メーカー推奨電源容量 | 750W |
GeForce RTX 4090
GeForce RTX 4090は2022年10月に発売されたRTX4000シリーズの最上位モデルです。最高性能のGeForceなら、これを選びましょう。
- ゲーム
- VR
- AI
- 動画編集
- 画像編集
以上のような、様々な操作に対応できます。高額にはなりますが、それに見合った性能があります。マネタイズを視野に入れているのなら、先行投資として選ぶのもオススメです。
チップの種類 | NVIDIA |
---|---|
搭載GPU | GeForce RTX 4090 |
消費電力 | 最大450W |
メーカー推奨電源容量 | 850W |
AMDシリーズ
画像引用:AMD公式サイト
GeForceと双璧をなすAMDシリーズもオススメを紹介します。AMDの中でもRadeonは、動画の再生能力に優れています。動画編集や映像作品の視聴を楽しみたい方は、AMDを選ぶと良いでしょう。
中でも以下の3つはオススメです。
- Radeon RX 7900 XT
- Radeon RX 6750 XT
- Radeon RX 6600
Radeon RX 7900 XT | ASRock
Radeon RX 7900 XTは、パソコンの周辺機器を製造している台湾メーカーASRockが独自にカスタマイズしたモデルです。
GeForceと比べてゲームに弱いとされるRadeonですが、RX 7900はゲームとの相性も良く同じような感覚で遊べます。
ゲームやAI画像生成と幅広く使えるグラフィックボードです。
チップの種類 | AMD |
---|---|
搭載GPU | Radeon RX 7900 XT |
消費電力 | 最大315W |
メーカー推奨電源容量 | 750W |
Radeon RX 6750 XT | SAPPHIRE
Radeon RX 6750 XTは、主にグラフィックボードを展開しているSAPPHIREがカスタマイズしたモデルです。ファンの騒音が小さいのにも関わらず、冷却性能に優れています。
作業中にファンの音が気になってしまう方にオススメです。描画性能も高いため、ゲームも快適に遊べます。
お手軽な価格でバランスの取れたグラフィックボードを選ぶなら、こちらを選ぶと良いでしょう。
チップの種類 | AMD |
---|---|
搭載GPU | Radeon RX 6750 XT |
消費電力 | 最大250W |
メーカー推奨電源容量 | 650W |
Radeon RX 6600 | ASRock
画像引用:Radeon RX 6600公式サイト
Radeon RX 6600は、パソコンの周辺機器を製造している台湾メーカーASRockが独自にカスタマイズしたモデルです。電力効率が良い点が特徴となっています。
AMDの強みである動画再生や画像生成では、ストレスを感じずに使えます。一方、ゲームに関しては少し弱い点がデメリットです。
ゲーマーが使うと物足りなく感じるグラフィックボードとなっています。
チップの種類 | AMD |
---|---|
搭載GPU | Radeon RX 6600 |
消費電力 | 最大132W |
メーカー推奨電源容量 | 450W |
グラフィックボードは用途に合わせて選ぼう
グラフィックボードは、画面に映像や画像を表示してくれる大切なパーツです。リファレンスモデルとオリファンモデルがあるので、安定か機能性かのどちらを重視するかで判断してください。
またグラフィックボードを取り付ける際、ケースとの相性は必ずチェックしましょう。サイズによっては装着できない可能性もあります。パソコン全体を考えることで、ベストなグラフィックボードを選べます。
ぜひ、自分の用途に合ったグラフィックボードを選んでくださいね。
【番外編】USBも知らなかった私が独学でプログラミングを勉強してGAFAに入社するまでの話
プログラミング塾に半年通えば、一人前になれると思っているあなた。それ、勘違いですよ。「なぜ間違いなの?」「正しい勉強法とは何なの?」ITを学び始める全ての人に知って欲しい。そう思って書きました。是非読んでみてください。
「フリーランスエンジニア」
近年やっと世間に浸透した言葉だ。ひと昔まえ、終身雇用は当たり前で、大企業に就職することは一種のステータスだった。しかし、そんな時代も終わり「優秀な人材は転職する」ことが当たり前の時代となる。フリーランスエンジニアに高価値が付く現在、ネットを見ると「未経験でも年収400万以上」などと書いてある。これに釣られて、多くの人がフリーランスになろうとITの世界に入ってきている。私もその中の1人だ。数年前、USBも知らない状態からITの世界に没入し、そこから約2年間、毎日勉学を行なった。他人の何十倍も努力した。そして、企業研修やIT塾で数多くの受講生の指導経験も得た。そこで私は、伸びるエンジニアとそうでないエンジニアをたくさん見てきた。そして、稼げるエンジニア、稼げないエンジニアを見てきた。
「成功する人とそうでない人の違いは何か?」
私が出した答えは、「量産型エンジニアか否か」である。今のエンジニア市場には、量産型エンジニアが溢れている!!ここでの量産型エンジニアの定義は以下の通りである。
比較的簡単に学習可能なWebフレームワーク(WordPress, Rails)やPython等の知識はあるが、ITの基本概念を理解していないため、単調な作業しかこなすことができないエンジニアのこと。
多くの人がフリーランスエンジニアを目指す時代に中途半端な知識や技術力でこの世界に飛び込むと返って過酷な労働条件で働くことになる。そこで、エンジニアを目指すあなたがどう学習していくべきかを私の経験を交えて書こうと思った。続きはこちらから、、、、
エンベーダー編集部
エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。
関連記事
2020.02.25
完全未経験からエンジニアを目指す爆速勉強法
USBも知らなかった私が独学でプログラミングを勉強してGAFAに入社するまでの話
- キャリア・学習法
- エンジニア
2023.05.21
iPadなどタブレットの選び方と活用法
今回はタブレットの活用法について解説します。オススメのタブレットと選び方も紹介してるので、ぜひ参考にしてください。
- ガジェット
2023.09.29
エンジニアの運動不足解消に最適な位置情報ゲーム
そんな時にオススメなのが「位置情報ゲーム」です。ゲームを通して運動することで、モチベーションを維持しながら運動不足を解消できます。
- ガジェット
2023.07.23
スマートロック導入すべき?メリット・デメリットや口コミを紹介
出先で「あ、鍵ちゃんと閉めたっけ?」と不安を感じた時は誰しもあるでしょう。スマートロックを導入していれば、スマホさえあればすぐに確認できて安心です。
- ガジェット