インフラエンジニアの方で、将来のキャリアパスで悩んでいる方は多くいます。
インフラエンジニアは、ネットワークやサーバーといったITインフラを支える大切な存在です。今やなくてはならない人材とも言えます。活躍の場が広がっているからこそ、キャリアパスは重要です。
今回はそんなインフラエンジニアのキャリアパスについて解説します。将来設計で悩んでいる方は必見ですよ。
インフラエンジニアのキャリアパスはまず3年の実務経験から
インフラエンジニアのキャリアパスを考えるには、まず3年の実務経験が必要です。未経験では受けられる案件が少ないため、実績と経験を積むことを第一に考えてください。
基本的な流れとしては、3年ほど実務経験を積んでから上流工程を目指す形です。そうすることで、フリーランスとなったとしても案件を受注できるだけの信頼が得られるでしょう。
インフラエンジニアの仕事の中には、運用など一般的につまらないと言われる業務があります。ですが近年はセキュリティ需要の高まりもあって、刺激のある仕事として変容を遂げています。3年間、全く刺激のない仕事にはなりません。
インフラエンジニアのキャリアパスは3種類
インフラエンジニアのキャリアパスは、大きく分けて3種類あります。それぞれ進む道が違うため、まずはどのキャリアになりたいかを考えましょう。
- スペシャリスト
- マネジメント
- ゼネラリスト
スペシャリスト
スペシャリストは、その名の通り技術に特化したインフラエンジニアです。以下の3種類に分けられます。
- インフラスペシャリスト
- クラウドエンジニア
- セキュリティエンジニア
インフラスペシャリスト
インフラスペシャリストは、ネットワークとサーバーのスキルを極めることでなれるキャリアです。
- 設計
- 構築
以上がメインの業務となります。最新の技術を駆使して、他では実現できない提案やサービスを行います。情報収集とスキル習得が常に求められるキャリアです。
クラウドエンジニア
クラウドエンジニアは、近年注目されているクラウド上にインフラ環境を設計・構築するエンジニアです。
- 新規でクラウド環境を構築
- 既にあるシステムをクラウドに移行
オンプレミスでクラウドに移行する方法が主流でしたが、最近では既にサービスとして提供されているものを使うのが一般的です。クラウドの知識は今後ますます求められるため、将来性の高いキャリアパスと言えます。
セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアは、サイバー攻撃に対して攻撃・対策を行うエンジニアです。情報資産の価値が見直され、流出事故も鑑みてニーズが高まっています。
サイバー攻撃は年々巧妙化しているため、兼任のエンジニアではなく専門的な知識・スキルを持ったエンジニアが求められ始めています。責任が非常に重たい一方、ニーズが高まっているため受注しやすいキャリアです。
マネジメント
マネジメントは、プロジェクトやチームを管理する役割を担っていくキャリアパスとなります。インフラエンジニアとしてのスキルはもちろん、コミュニケーション能力や調整力が必要です。
キャリアは以下の3つがあります。
- プロジェクトマネージャー
- ITアーキテクト
- ITコンサルタント
プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャーは、マネジメントの代表的なキャリアパスです。顧客の要望をヒアリングし、予算やスケジュールを調整しながらプロジェクト達成まで進めていきます。
- スケジュール管理
- プロジェクトの進捗管理
- 顧客との調整
- プロジェクトの修正案の立案
- 全体の業務の取りまとめ
- リスク管理
- トラブル対応
チームを取りまとめるキャリアであるため、業務は多岐に渡ります。
ITアーキテクト
ITアーキテクトは、最適なITシステムの企画・立案を行い、企業経営やビジネス戦略を決定する役割を担うキャリアです。ITインフラに止まらず、企業の経営方針まで考えなくてはいけないため、担当する業務が非常に広範囲となります。
IT戦略は今後ますます重要な要素となることもあって、多くの企業に求められるでしょう。ただし専門性の高い知識・スキルが必要です。
ITコンサルタント
ITコンサルタントは、顧客が抱えている悩みをITインフラによって解決する役割を担うキャリアです。顧客と二人三脚で課題解決に取り組んでいきます。そのため、以下の能力が重要です。
- コミュニケーション能力
- 形成戦略の視点
- 提案力
企業の課題を解決する方法がどこに転がっているのかわかりません。常に市場の動向や最新技術にアンテナを張り巡らせ、インプットしていく貪欲さが求められます。
ゼネラリスト
ゼネラリストは、何でもできるインフラエンジニアを指します。自分1人で運用から保守までこなせる万能選手です。以下の2つに分けられます。
- フルスタックエンジニア
- フリーランスエンジニア
フルスタックエンジニア
フルスタックエンジニアは、ITインフラにおける工程を全て1人で対応できるオールラウンダーです。
- 設計
- 構築
- 運用
- 保守
フルスタックエンジニアは1人で全て行えるため、企業としては人件費を削減してインフラ構築ができます。特に我が国で99.7%の数を占める中小企業では、重宝される存在と言えます。
フリーランスエンジニア
フリーランスエンジニアは、独立して業務をこなすインフラエンジニアです。インフラエンジニアの人材は常に不足しているため、重宝される存在となってます。
自由な働き方ができる一方で、収入は安定しません。トラブル時の対応も自分でしなければいけないため、ストレスや不安と常に戦うこととなります。
自分の能力だけで収入を増やしていきたい方にオススメのキャリアです。
https://envader.plus/article/110
インフラエンジニアのキャリアパスで必要なスキル
インフラエンジニアのキャリアパスでは、スキルが重要になってきます。活躍できるためにはスキルを習得し、実績を積み重ねていくしかありません。特にインフラだけにこだわらず、以下のスキルも身につけていきましょう。
- プログラミングの知識・スキル
- クラウドの知識・スキル
- 資格
プログラミングの知識・スキル
プログラミングの知識・スキルは重要です。近年多くの企業が導入を検討しているクラウドは、ハードウェアをプログラミングで動かします。サーバーの起動すら、プログラムによって行っているのです。
- Shell
- Python
- Ruby
これらの言語を習得しておくことで、ツールの選択肢を増やせます。結果的により幅広い工程に関われるため、キャリアパスでも有利になります。
クラウドの知識・スキル
先述したように、クラウド上でシステムを動かすことが増えています。クラウド技術はこれからの技術でもあるため、進化していくにつれて利便性の向上にも期待できます。そうした際にも対応できるクラウドの知識・スキルは、インフラエンジニアとして重要です。
既存のインフラが全てクラウドへ置き換わることは考えにくいのですが、キャリアパスのために学んでおくことで次へと繋げられます。
資格
インフラエンジニアで必須とされる資格はありません。ですが、資格は知識・スキルを客観的に証明するものとして重要な役割を持っています。キャリアパスを考える際に、取っておいて損はありません。
様々な資格がありますが、中でもインフラエンジニアとして挑戦していきたいのは以下です。
- CCNP(Cisco Certified Network Professional)
- LinuC
- AWS認定ソリューションアーキテクト
- プロジェクトマネージャ試験
- ITストラテジスト
- GCC認定資格
- ネットワークスペシャリスト
- データスペシャリスト
- 応用情報処理技術者
他にも様々な資格があるので、最終的なキャリアパスを見据えて挑戦してください。
インフラエンジニアのキャリアパスは計画性が大事
インフラエンジニアのキャリアパスは、計画性が大切です。最終的にどのようなエンジニアになりたいのかを決めた上で、逆算して考えるようにしましょう。
未経験の方は、実務をこなしながら少しずつ将来のキャリアを見据えていってください。幅広いキャリアパスがある一方で、最終地点までたどり着くには難易度が高いからです。
しっかり計画を立てて、真っ直ぐ進んでいきましょう。
インフラエンジニアからSREを目指すキャリアパス
インフラエンジニアのキャリアパスを考える上で注目したいのが、SREです。インフラエンジニアがインフラのみを業務対象としていることに比べ、SREは信頼性を高める活動全てが業務範囲となります。いわば、1社に1人は欲しい何でもできるエンジニアです。
インフラエンジニアからのキャリアパスを考えると、以下の流れになります。
- アプリケーション安定稼働させるITインフラの構築や運用を習得
- アプリケーション開発や運用のスキルを習得
- SREに関する方法論を理解する
これらのことからもわかるように、インフラエンジニアに別のスキルを身につけるキャリアパスです。インフラ・アプリケーションともに高い技術を持っていることが求められるため、希少な人材として重宝されます。
インフラエンジニアのキャリアパスは目標から逆算して考えること
インフラエンジニアは将来性のある仕事です。ITインフラを運用・保守するため、今後ますます需要が見込まれます。そのため、インフラエンジニアとしてのキャリアパスは幅広くなっています。
スペシャリストになるかマネジメントになるか、もしくはオールラウンダーになるかは、その人次第です。ですが、どれも並大抵の努力でなれるものではありません。実績はもちろん、経験と学習に裏打ちされたスキルが必要です。時には客観的な証明として資格も求められるでしょう。
今後のキャリアを考えている方は、まず自分の将来像を描いてから、計画立ててキャリアを練ってくださいね。
【番外編】USBも知らなかった私が独学でプログラミングを勉強してGAFAに入社するまでの話
プログラミング塾に半年通えば、一人前になれると思っているあなた。それ、勘違いですよ。「なぜ間違いなの?」「正しい勉強法とは何なの?」ITを学び始める全ての人に知って欲しい。そう思って書きました。是非読んでみてください。
「フリーランスエンジニア」
近年やっと世間に浸透した言葉だ。ひと昔まえ、終身雇用は当たり前で、大企業に就職することは一種のステータスだった。しかし、そんな時代も終わり「優秀な人材は転職する」ことが当たり前の時代となる。フリーランスエンジニアに高価値が付く現在、ネットを見ると「未経験でも年収400万以上」などと書いてある。これに釣られて、多くの人がフリーランスになろうとITの世界に入ってきている。私もその中の1人だ。数年前、USBも知らない状態からITの世界に没入し、そこから約2年間、毎日勉学を行なった。他人の何十倍も努力した。そして、企業研修やIT塾で数多くの受講生の指導経験も得た。そこで私は、伸びるエンジニアとそうでないエンジニアをたくさん見てきた。そして、稼げるエンジニア、稼げないエンジニアを見てきた。
「成功する人とそうでない人の違いは何か?」
私が出した答えは、「量産型エンジニアか否か」である。今のエンジニア市場には、量産型エンジニアが溢れている!!ここでの量産型エンジニアの定義は以下の通りである。
比較的簡単に学習可能なWebフレームワーク(WordPress, Rails)やPython等の知識はあるが、ITの基本概念を理解していないため、単調な作業しかこなすことができないエンジニアのこと。
多くの人がフリーランスエンジニアを目指す時代に中途半端な知識や技術力でこの世界に飛び込むと返って過酷な労働条件で働くことになる。そこで、エンジニアを目指すあなたがどう学習していくべきかを私の経験を交えて書こうと思った。続きはこちらから、、、、
エンベーダー編集部
エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。
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