Python環境構築コース2/7
pyenvで複数のバージョンのPythonをインストールしよう!
こちらでは、 pyenvについて紹介していきます。 pyenvを使用することで、プロジェクトによって複数のバージョンのPythonをインストールして、切り替えて使うことができます。
pyenvについて
Pythonのバージョンの切り替えを簡単にしてくれるツールです。
Pythonの2系と3系を切り替えたり、ディレクトリごとにバージョンを切り替えることもできます。
pyenvのinstall
まずはpyenvのインストールを行います。今回はgitから持ってきてインストールします。
git clone git://github.com/yyuu/pyenv.git ~/.pyenv
pyenvのPATHを通す
pyenvをインストールしただけではパスは通らないので、パスを通していきましょう。
パスを通すには.bashrc
を編集します。
echo 'export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"' >> ~/.bashrc
echo 'export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"' >> ~/.bashrc
echo 'eval "$(pyenv init -)"' >> ~/.bashrc
コピーして一つずつ実行していきましょう。
もしくは、vimを使用して直接書き込むこともできます。
vim ~/.bashrc
export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"
export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"
eval "$(pyenv init -)"
# ご自身の環境で行ったときにエラーが起きた場合は eval "$(pyenv init --path)" としてください
最後にsourceコマンドで保存しましょう。
source ~/.bashrc
versionの確認
インストールできるPythonのバージョンの確認をしましょう。
pyenv install --list
とすることでインストール可能なバージョンの一覧を表示することができます。
pyenv install --list
Available versions:
3.x.x
3.y.y
3.z.z
....
指定したversionのinstall
インストールをする時は pyenv install
の後にPythonのバージョンを指定します。
pyenv install 3.x.x
pyenv install 3.y.y
pyenvでPython versionの切り替え
バージョンの切り替えを行います。バージョンの切り替え全体に反映される global
と現在いるディレクトリのみに反映される local
の2種類があります。それぞれをlocalかglobalどちらかを指定し、バージョンを指定することでバージョンの切り替えを行うことができます。
global
はシステム全体で使うバージョンを変えたいときに使用。
local
はプロジェクトごとで違うバージョンを使いたいときに使用。
pyenv local 3.x.x
pyenv global 3.y.y
では切り替えができているか確認しましょう。 python --version
で現在いるディレクトリのバージョンを確認することができます。
python --version
# localなら
Python 3.x.x
# globalなら
Python 3.y.y
しっかり表示されているでしょうか。
または、pyenv versions
コマンドで、バージョンが切り替わっているか確認しましょう。
pyenv versions
system
* 3.x.x
3.y.y
python --version
# localなら
Python 3.x.x
二つとも同じバージョンが指定されていたら切り替えができていることになります。
pyenvのupdate
pyenvをインストールしてから時間が経過していた場合、pyenvのバージョンが古いことが原因で最新のPythonがインストールできない場合があります。
この状況を解決するには、GitHubの該当リポジトリからfetchしてくるか、pyenvのプラグインであるpyenv-updateをインストールし、pyenv update
コマンドを使用できるようにします。今回はpyenv-updateのインストール方法をご紹介します。
pyenv-updateのinstall
以下のコマンドでGitHubからcloneします。
git clone https://github.com/pyenv/pyenv-update.git $(pyenv root)/plugins/pyenv-update
次にpyenv updateコマンドを実行し、pyenvのアップデートを行います。
pyenv update
コマンドを実行してアップデートが完了すれば、最新のバージョンのPythonがインストールできるようになります。
pyenvのuninstall
pyenvでインストールしたPythonをアンインストールする際は、以下のコマンドを実行します。
pyenv uninstall アンインストールしたいversion
はじめに、アンインストール対象を確認するため、Pythonのバージョンを確認します。
pyenv versions
3.7.0
以下のコマンドでアンインストール対象のPythonのバージョンを指定し、コマンドを実行します。
pyenv uninstall 3.7.0
pyenv: remove /home/envader/.pyenv/versions/3.7.0? [y|N] y
pyenv: 3.7.0 uninstalled
アンインストールができているか確認します。
pyenv versions
Warning: no Python detected on the system
システム上でPythonが検出できませんと表示されています。これで指定したバージョンのPythonをアンインストールすることができました。
まとめ
今回はpyenvについて紹介しました。
pyenvの手順は
- gitでインストール
- .bashrcを編集しパスを通す
- バージョンのインストール
- global、localでバージョンの切り替え
主にこの4段階です。
開発するときによく使うツールですので、簡単な使い方だけでも覚えておきましょう。
Python環境構築コース
他にもEnvaderでは、Pythonの使い方に関係するpipやvenv、requirements.txtの使い方などをハンズオンを通して学ぶことができるPythonの環境構築コースを提供しています。
問題を解くためには、十分な画面サイズのPC環境をご利用下さい。