1. ホーム
  2. 記事一覧
  3. 【初心者入門】AWS Rekognitionでできること

2022.11.23

【初心者入門】AWS Rekognitionでできること

Amazon Rekognitionとは

こちらの記事では「Amazon Rekognition」について解説します。

Amazon Rekognitionとは、2016 年に開始されたクラウドベースのソフトウェアコンピュータービジョンプラットフォームサービスです。読み方は「リコグニション」で、識別、認識(英語だとrecognition)という意味です。数多く提供されているAWSのサービスの一つであり、深層学習を利用して画像と動画(ストリーミングを含む)を分析するAIクラウドサービスがこのAmazon Rekognitionにあたります。

通常画像やビデオの分析には、そのための機能やインフラを構築する必要があります。AWSが提供しているAmazon Rekognitionを利用することで、環境構築にかかる手間や費用を抑えつつ、素早くアプリケーションに画像や動画の分析機能を追加することが可能になります。

例えば、画像やビデオを検索し、その中に含まれているものやシーンを検出したり、顔認証を使ってユーザー認証したり、人物が個人用保護具を着用しているかなどの安全確認などに使用したり、ユースケースは多岐に渡ります。

顔認識とは

画像や動画の中から顔を検出したり、それが誰なのかを判別したりする機能のことです。AI(人工知能)の技術とビッグデータと呼ばれる膨大な情報により実現されています。

Amazon Rekognitionの特徴

  • 人の顔以外も識別可能

    Amazon Rekognitionでは上に挙げている顔認識以外にも、物体や概念(イベントや風景)、どんなものを身につけているかなど、様々なことを検出できます。カスタムラベル機能を使えば、新たなデータを学習させることができ、その結果を使って検出、認識させることが可能です。

  • 専門知識が不要

    機械学習には統計学の知識が必要です。精度の高い解析を行うためには微分積分や線形代数、確率分布などの数学的な知識も必要とされます。Amazon Rekognitionはそういった高度な知識がなくても扱えるようなサービスになっています。

  • 低コスト

    一般的に画像解析を行うには、カメラ、センサー、解析ソフトなどが必要です。これらの機材を導入するのは安くはなく、数百万かかる場合などもあります。Amazon Rekognitionは分析する画像の枚数、または動画の分数、また顔認識に保存するデータにのみコストが発生するのでコストを抑えて導入することができます。

Amazon Rekognitionの料金体系

Amazon Rekognition では使用する機能によって、料金体系が決まっています。

  • 画像分析

    API を使用して1枚画像を分析するたびに料金が発生します。顔検索を使う場合、Amazon Rekognitionが一致を検索するための顔メタデータのリポジトリを保存する必要があり、このストレージ料金が月ごとに課金される仕組みになっています。

  • 動画分析

    APIで実行されたビデオ分析に対して、1分ごとに料金が発生します。顔検索を使う場合はイメージ分析と同様に、検索するためのデータを保存しておくストレージ料金が月ごとに課金されます。1 か月未満の料金は日割りで計算されます。

  • カスタムラベル

    Rekognition カスタムラベルを使用する場合は、トレーニングが必要なので、トレーニングと認識処理のそれぞれについて課金されます。トレーニング時間は、データセットの画像枚数やラベル数などの要素によって変わります。

Amazon Rekognitionの種類

Rekognitionには、画像を分析する用のAPIと、動画を分析するための2つのAPIが存在しています。

種類内容
Amazon Rekognition Image画像の解析を行うAPI
Amazon Rekognition Video動画の解析を行うAPI

Rekognitionで解析できること

種類内容
Labels(物体/ アクティビティの検出)物体(花や車など)や概念(結婚式などのイベントや風景)の検出
カスタムラベルユーザーが画像データを準備して学習させることができ、その結果を利用してデフォルトで準備されていない画像を認識させることが可能
人間の顔を検出
人物の動線人間がどこをどう動いたかを追跡
個人用保護具 (PPE)人間が身につけている保護具(マスクやヘルメットなど)を検出
有名人有名人の検出
テキストの検出テキストの検出
不適切または不快なコンテンツ不適切なコンテンツ(暴力的なものなど)の検出

これらの種類を要件に合わせて活用していきましょう。

実際に使ってみよう

顔分析機能

こちらの画像を使って顔分析の機能を使用します。

  1. コンソール内の画像アップロードエリアから上の画像をアップロードする。

  2. 結果が表示される。(以下がその結果)

結果で分析されている項目の一部

顔である99.9%
女性であるか99.9%
年齢はどれぐらいか21-29歳

顔比較機能

次は顔比較の機能を使ってみます。比較のためにこちらの2枚の写真を使用します。

  1. コンソール内で2枚の写真をアップロードする

  2. 2枚の写真を比較した結果が出力される

比較した結果、1枚目の男の子は2枚目の家族の写真の誰とも一致しないという結果になりました。

まとめ

以上、Amazon Rekognitionについての紹介でした。

Amazon Rekognitionは、AWSの画像、動画分析サービスで、機械学習の専門知識がなくても使用できるように作られています。AWSであらかじめ準備されているトレーニング済みのAIを使用した分析を行なったり、またカスタムラベル機能を使用することでAIに新たな認識対象を学習させ、特定の商品やロゴなどの画像認識などを行うことも可能です。

Amazon Rekognition を用いることで手軽に画像や動画の分析を始められます。チャンスがあれば積極的に取り入れていきましょう。

エンベーダー編集部

エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。

RareTECH 無料体験授業開催中! オンラインにて実施中! Top10%のエンジニアになる秘訣を伝授します! RareTECH講師への質疑応答可

関連記事