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2023.09.25

インフラ基盤を支える運用保守エンジニアとは

私たちの生活に欠かせないサーバーやネットワークは、日々稼働しています。そんなサーバーやネットワークといったシステム面を運用保守するのが「運用保守エンジニア」です。

安定稼働を支えている縁の下の力持ちのような存在であり、IT技術が当たり前となった現代において、その存在は欠かせません。

初学者の方の中には、運用保守エンジニアに興味を持っている方もいるでしょう。

そこで今回は、運用保守エンジニアについて解説します。未経験でも目指しやすいため、ぜひ参考にしてください。

運用保守エンジニアとはインフラ維持に欠かせない人材

運用保守エンジニアは、IT社会のインフラ維持に欠かせない人材です。サーバーやネットワークが障害などで停止しないように、運用管理とメンテナンスを行います。

一般的に保守と運用は別個で考えられていますが、企業によっては両方の業務を兼用することがあります。そうした場合に、運用保守エンジニアは活躍できるでしょう。

そんな運用保守エンジニアを知るために、まず以下について知っておくことをオススメします。

  • システムの保守
  • システムの運用

システムの保守

運用保守エンジニアは、システムの保守を担っています。中でも重要なのが、「障害対応」です。トラブルが発生した際に、どの部分に障害があるのか原因を究明し、すぐに復旧を試みます。

トラブルは想定外のケースが多々あります。マニュアルに載っていないトラブルと直面することもあるでしょう。

そうした中で適切に対応しなければいけないため、ソフトからハードまで幅広い知識を求められます。

システムの運用

運用保守エンジニアは、システムの運用も担っています。ITにおいて運用とは、「トラブルを未然に防ぐこと」です。トラブル無く正常に動き続けなければいけません。

そのために、システム運用では以下のような様々な管理を行っています。

  • ネットワーク機器やPCなどの管理
  • Webアプリケーションなどの性能管理
  • ユーザーアカウントの管理
  • セキュリティ管理
  • 運用マニュアルの作成
  • 不正アクセスや負荷の監視

どれもシステム運用において重要なものばかりです。システムは正常に動いてこそなので、運用面はなかなか評価されません。

ですが、従業員の仕事を支える縁の下の力持ちのようなポジションなので、必要な存在です。

運用保守エンジニアの仕事内容

運用保守エンジニアの仕事内容は、大きく分けて以下の2種類に分けられます。それぞれどのような仕事内容なのか、詳しく見ていきましょう。

  • ネットワーク運用管理
  • システム保守業務

ネットワーク運用管理

ネットワーク運用管理は、ネットワークが安定して繋がるように管理する業務です。ITが前提の業務が増える中、欠かせない仕事となっています。

主な仕事内容は、以下の5つです。

  • アクティブ監視
  • パッシブ監視
  • リソース監視
  • 切り分け作業
  • セキュリティ管理
  • ネットワークインフラストラクチャーの運用と管理

ネットワークを監視し適切な運用を促すとともに、PCやLANケーブルといったIT機器のリソースも監視します。どちらもネットワークを安定して繋げるために必要なものです。

更にネットワークインフラストラクチャーの運用と管理も行います。企業ネットワークのネットワーク接続・通信・運用・管理を可能にするハードウェア・ソフトウェア・システム・デバイスのことです。

多くの企業がクラウドに乗り換えている中、適切なネットワークインフラストラクチャーを運用・管理する意義は大きくなっています。

システム保守業務

システム保守業務は、サーバーやシステムに何らかの異常が起こった際に適切な対応をし、「正常な状態を保ち、問題無く続けられる状態にする」仕事です。メンテナンスとも呼ばれています。

以下の業務をこなします。

  • システムのアップデート作業
  • 不具合の原因究明
  • 不具合の修正・復旧
  • 緊急対応時の故障機器のリプレース
  • 不正アクセスの原因究明
  • 新しいシステムの導入
  • セキュリティパッチの検証と適用

突発的で明確な答えの無い課題に取り組むことが多い点が、特徴です。そのため、ソフト・ハードともに専門的な知識を求められるケースが多々あります。

システム保守業務では、イレギュラーな対応で、不定期かつ突発的な業務が多いということを覚えておきましょう。

なお、システム保守についてはNTT東日本「システム保守とは?業務内容・運用との違いを徹底解説」がわかりやすく解説してくれています。気になる方は、こちらもチェックしてみてください。

運用保守エンジニアに必要なスキル

初学者の方が運用保守エンジニアを目指すにあたって知っておきたいのが、必要なスキルです。どのようなスキルがあれば活躍できるのかは、気になるポイントですよね。

運用保守エンジニアになるには、まず以下の4つのスキルを身につけましょう。

  • IT知識
  • 作業の正確さ
  • 責任感
  • トラブルシューティング技術

IT知識

運用保守エンジニアでもIT知識は必要です。技術者として働く以上、最低限のIT知識は身につけておきましょう。例えば以下の知識です。

  • サーバーについて
  • ネットワークについて
  • PCについて
  • PCの周辺機器について

これらの知識が無ければ、業務をこなせません。ただ、開発者ではないためプログラミングに関する知識は不要です。

それよりも、情報処理技術者試験で学ぶような、幅広い知識が求められます。資格を取得しながら身につけると良いでしょう。

作業の正確さ

運用保守エンジニアには、正確な作業も求められます。例えば、システムに軽微な修正やメンテナンスが必要になった場合。影響が少ないのであれば、稼働しながら実施するケースがあります。

この際、ミスが発生するとシステム障害にまで発展する可能性があります。軽微だった修正が、大きなトラブルになるケースです。

こうした状況にならないためにも、正確に作業するスキルが求められます。

責任感

運用保守エンジニアには責任感も重要です。リリースされたシステムの安定稼働を保守しなければいけません。

異常を放置したり見逃したりすれば、故障などの原因となってシステムの停止を引き起こします。最悪の場合、企業の命運を左右するなんてことも。

システムの運用保守はルーティンワークになりがちです。だからといって手を抜かずに、責任感を持ってやり遂げられるかどうかが、運用保守エンジニアには求められます。

トラブルシューティング技術

運用保守エンジニアには、システムやネットワークの問題を解決するためのトラブルシューティング技術も求められます。

システムやネットワークが止まると、業務が全て止まってしまう企業も多くあります。対応力が問われるトラブルシューティング技術は、重要です。

また、運用保守エンジニアだけでなく、他のエンジニア職でも求められる能力でもあります。キャリアパスとして別のエンジニアを目指している方にとっても、身につけておいて損はないスキルと言えるでしょう。

運用保守エンジニアを目指すならインシデント対応ガイドが大切

運用保守エンジニアを目指すのなら、インシデント対応ガイドには必ず目を通してきましょう。米国立標準技術研究所によるコンピューターセキュリティの勧告で、国内ではIPAが翻訳監修しています。

インシデントとは、出来事・事件・事例・事案・事象といった意味を持つ英単語です。それらが転じて、近年ではアクシデントになる一歩手前の状況を指します。

そのため、対応ガイドには以下の2つが記載されています。

  • システムインシデントに対処する方法
  • システムインシデントの対応ガイド

システム運用・保守において気をつけなければいけない点が、ソフトやハード、人的資本にいたるまで網羅されている内容です。

運用保守エンジニアにとって非常に大切なガイドと言えます。

運用保守エンジニアのキャリアパス

運用保守エンジニアの一般的なキャリアパスは、以下の2つに分かれます。

  • リーダー・マネージャーを目指す
  • 他のエンジニアを目指す

経験と実力をつけて立場を上げるか、他のエンジニアを目指すかのどちらかです。

運用保守エンジニアは、ネットワークやサーバーに多く触れます。身につけた知識・技術を活かせば、ネットワークエンジニアやサーバーエンジニアも目指せます。プログラミングを習得すれば、開発エンジニアにもなれるでしょう。

運用保守のスキルは、エンジニアならどこでも通じます。身につけたスキルを活かせるキャリアを目指してくださいね。

運用保守エンジニアは初学者でも目指しやすいエンジニア

運用保守エンジニアは、開発エンジニアと違って深いIT知識が必要のないエンジニアです。ITに関する幅広い知識を駆使するため、初学者や未経験の方でも目指しやすいと言えます。

業務をこなしながら学んでいけば、様々なキャリアアップも可能です。運用保守のための正確さを求められるので、得意な方は挑戦してみることをオススメします。

【番外編】USBも知らなかった私が独学でプログラミングを勉強してGAFAに入社するまでの話

IT未経験者必見 USBも知らなかった私が独学でプログラミングを勉強してGAFAに入社するまでの話

プログラミング塾に半年通えば、一人前になれると思っているあなた。それ、勘違いですよ。「なぜ間違いなの?」「正しい勉強法とは何なの?」ITを学び始める全ての人に知って欲しい。そう思って書きました。是非読んでみてください。

「フリーランスエンジニア」

近年やっと世間に浸透した言葉だ。ひと昔まえ、終身雇用は当たり前で、大企業に就職することは一種のステータスだった。しかし、そんな時代も終わり「優秀な人材は転職する」ことが当たり前の時代となる。フリーランスエンジニアに高価値が付く現在、ネットを見ると「未経験でも年収400万以上」などと書いてある。これに釣られて、多くの人がフリーランスになろうとITの世界に入ってきている。私もその中の1人だ。数年前、USBも知らない状態からITの世界に没入し、そこから約2年間、毎日勉学を行なった。他人の何十倍も努力した。そして、企業研修やIT塾で数多くの受講生の指導経験も得た。そこで私は、伸びるエンジニアとそうでないエンジニアをたくさん見てきた。そして、稼げるエンジニア、稼げないエンジニアを見てきた。

「成功する人とそうでない人の違いは何か?」

私が出した答えは、「量産型エンジニアか否か」である。今のエンジニア市場には、量産型エンジニアが溢れている!!ここでの量産型エンジニアの定義は以下の通りである。

比較的簡単に学習可能なWebフレームワーク(WordPress, Rails)やPython等の知識はあるが、ITの基本概念を理解していないため、単調な作業しかこなすことができないエンジニアのこと。

多くの人がフリーランスエンジニアを目指す時代に中途半端な知識や技術力でこの世界に飛び込むと返って過酷な労働条件で働くことになる。そこで、エンジニアを目指すあなたがどう学習していくべきかを私の経験を交えて書こうと思った。続きはこちらから、、、、

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エンベーダー編集部

エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。

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