AIが登場し、多くの方から注目を集める中、MicrosoftからもAIが登場しました。
その名もBing AI。
誰でも無料で使えるため、気軽に楽しめるAIとして利用され始めています。ですが実際はどのようなことができるのか、疑問を感じている方も多くいます。
今回はBing AIについて解説します。同じブラウザで使用できるGoogleのBardとの比較もしているので、ぜひ参考にしてください。
また、NotionAIについては以下の記事で解説しています。
Bing AIとはMicrosoftのAI機能のこと
Bing AIは、Microsoftが自社開発している検索エンジン「Bing」に搭載したAIです。Windowsパソコンなら標準搭載されているEdgeを使えば、誰でも簡単に体験できます。
そんなBing AIの特徴は、以下の4つがあります。
- ブラウザでのみ利用可能
- 一部のユーザーのみ使える
- 個人にフォーカスした利便性
- 使用に回数制限がある
ブラウザでのみ利用可能
Bing AIは、ブラウザでのみ利用可能です。詳しくは以下の2つの方法で使えます。
- ブラウザソフトのEdge
- 拡張機能
2023年3月現在において、主に利用されているのはEdgeです。ブラウザを立ち上げるだけでいいため、簡単に使えます。Windowsユーザーならアカウントと連携していることもあって、ログインする必要すらありません。
ブラウザのみではあるものの、圧倒的な使いやすさはBing AIならではです。
一部のユーザーのみ使える
Bing AIは誰でも使えるものではありません。2023年3月現在、利用は一部ユーザーに限られています。これには、以下の理由が背景にあります。
- 利用者が殺到したため
- チャットボットの品質向上のため
利用する際は、Edgeを起動し申し込みましょう。申し込み後は順番待ちの状態になるため、順番が来ればメールで通知が来ます。
利用したい方は、事前登録のような感覚で申し込みだけ済ませておくことをオススメします。
個人にフォーカスした利便性
Bing AIは、個人にフォーカスした利便性があります。使用までの動線の少なさに加え、回答時にソースも紹介してくれるからです。
AIチャットの最も不安な部分として、回答に対するソースがあります。Bing AIは、質問に回答する際、詳細情報としてリンクを掲載してくれます。
気になる情報があれば、表示されたURLをクリックすることですぐに情報の参照が可能です。
まるでネットサーフィンをしているかのような感覚で使える点は、Bing AIならではと言えます。
使用に回数制限がある
Bing AIは無限に使えるわけではありません。使用に回数制限が設けられています。これは利用者が殺到したため、急遽設置された制限です。
2023年3月現在において、20回までやり取りできます。少ないようにも感じられますが、実際に使っているとそうでもありません。多いとすら感じるほどです。
やり取りできる回数は「ターン」とも呼ばれ、1日あたり最大60ターンまで利用できます。Microsoftとしても今後ターン数を増やすと発表しており、近いうちに100ターンまで延長するとしています。
回数制限を不便に感じていても、徐々に取り払われていくでしょう。
Bing AIの使い方
ここからは、Bing AIの使い方について解説します。難しい操作方法は特になく、以下の手順で誰でも使えます。
- Bingを起動する
- 「何でも聞いてください...」に入力する
- 詳細情報を見る際は「詳細情報」をクリック
- AIチャットの内容をリセットするなら「ほうきマーク」をクリック
Step1.Bingを起動する
まずBingを起動します。Bing AIはEdgeに付属している機能なので、EdgeをクリックするだけでOKです。
もしアンインストールしていた場合は、インストールしてください。検索エンジンに「チャット」と表示されているので、クリックすればすぐに画面が切り替わります。
Step2.「何でも聞いてください...」に入力する
Bing AIの画面に切り替わったら、画面下部にある入力欄に注目します。「何でも聞いてください...」とあるため、すぐにわかります。
入力欄に検索したい内容を入力すれば、後はAIが回答してくれるのを待つだけです。
Step3.詳細情報を見る際は「詳細情報」をクリック
Bing AIの回答の下部には、詳細情報が記載されています。回答内容で気になったものがあれば、クリックすればすぐに詳細を見ることが可能です。
より細かい情報を知りたい場合にも活用できます。回答に使用したWebサイトが表示される仕組みなため、参照元を知りたい際にも便利です。
Step4.AIチャットの内容をリセットするなら「ほうきマーク」をクリック
AIチャットの内容をリセットしたい場合は、「ほうきマーク」をクリックすればOKです。Bing AIへの質問は連続していなくても問題ありませんが、気になる場合はリセットしましょう。
もちろんそのまま使っても大丈夫です。ほうきマークをクリックしてもターン数はリセットされないため、注意してくださいね。
Bing AIの活用法
Bing AIには様々な活用法があります。利用する上でどのような使い方ができるのか、知っておきたい方も多いでしょう。
Bing AIでは、主に以下の使い方ができます。
- 情報を検索する
- コンテンツを作成する
- 対話をする
- 画像を生成する
情報を検索する
Bing AIで最も活用する機能が、情報の検索です。自分の知りたい情報について入力するだけで、AIが情報を収集して回答してくれます。
Web検索を手間に感じる際などに活用することで、時短にも繋がります。情報をまとめてくれるため、効率的に検索したい場合に活用すると良いでしょう。
コンテンツを作成する
Bing AIは、コンテンツ作成にも力を発揮します。特に、ブログのようなWebメディアで発信する際に有効です。
重要な情報をトピックごとにまとめてくれるため、見やすく使いやすいメリットがあります。参照元は詳細情報として掲載されているので、すぐに確認することが可能です。
コンテンツ作成において、強い味方になってくれるでしょう。
対話をする
Bing AIは、チャットを利用する対話型のAIです。対話を通して、より良い情報を得ることを目的としています。
対話型AIはChat GPTが代表格ですが、Bing AIは同じ言語処理モデルです。複雑な答えを得たい時にも、スピーディーに回答をもらえます。
更に対話型AIは、以下の複雑な情報を得る強みがあります。
- 文章やWebページの要約
- 競合分析
- SWOT分析
- インタビューなどの項目作成
非常に強力なアシスト機能ですが、利用者が適切に情報を見抜ける能力も必要です。
画像を生成する
Bing AIでは画像生成も可能です。Webコンテンツにおいて画像は重要なため、非常に魅力的な機能と言えます。
画像生成も非常に簡単で、チャットの中で「画像を描いて」と指示を出すだけでOKです。アートスタイルも選択できるため、自分好みの画像生成ができます。
心配なのが有害な画像の生成ですが、セーフガードと追加の保護が組み込まれていることもあって、生成は制限されています。
画像生成のAIを別途起動しなくても良いのは、Bing AIの大きな強みです。
Bing AIとBardの比較
Bing AIと似ているものに、GoogleのAIであるBardがあります。ブラウザを使うため同じようにも感じられますが、明確に違う点があります。
特に以下の3点は全く違うため、使用の際は注意しましょう。
- 参考にする検索エンジンが違う
- 回答の範囲が違う
- 対応言語が違う
参考にする検索エンジンが違う
Bing AIとBardの最も大きな違いは、検索エンジンにあります。それぞれ独自の検索エンジンを持っているため、参考にするWebサイトが異なります。
- Bing AI:Bing
- Bard:Google
2023年3月現在、検索エンジンにおいて圧倒的なシェアを誇るのはGoogleです。Bing AIに人気が出ようとも、Googleの優位性をひっくり返すには至らないでしょう。
どの検索エンジンから情報を参照するのかによって、使い分ける必要があります。
回答の範囲が違う
Bing AIとBardでは、回答の範囲が違います。Bing AIでは回答が1つなのに対して、Bardでは3つの回答が表示されるのです。これは、GoogleがWeb検索において重要視する権威性が大きく関係しています。
回答が1つだと、その回答が正しいものだとユーザーが誤解しかねません。Bardではそうした誤解を防ぐために、あえて3つの回答を用意しています。
Bardの方が、よりユーザーの自主性に力を置いていると言えるでしょう。
対応言語が違う
Bing AIとBardは対応言語が違います。
- Bing AI:英語・日本語・中国語・スペイン語・フランス語・ドイツ語
- Bard:英語
Bardは今後日本語にも対応予定ですが、現状は英語のみとなっています。そのため、使いやすさだけで考えるなら、Bing AIに軍配が上がると言って良いでしょう。
Bing AIは検索に強いAI
Bing AIはMicrosoftが提供するAIです。Chat GPTと同じ言語モデルを使いながら、Windowsユーザーが使いやすい形で提供されています。Edgeを起動すれば誰でも使えるため、利便性の高いAIとも言えます。
一方で多くの利用者が見込まれるため、使用するには順番待ちに並ばなければいけません。情報の検索はもちろん、コンテンツや画像まで作成してくれるため、とりあえず登録しておいて損はないでしょう。
初めての対話型AIとして活用するなら、Bing AIはオススメです。
【番外編】USBも知らなかった私が独学でプログラミングを勉強してGAFAに入社するまでの話
プログラミング塾に半年通えば、一人前になれると思っているあなた。それ、勘違いですよ。「なぜ間違いなの?」「正しい勉強法とは何なの?」ITを学び始める全ての人に知って欲しい。そう思って書きました。是非読んでみてください。
「フリーランスエンジニア」
近年やっと世間に浸透した言葉だ。ひと昔まえ、終身雇用は当たり前で、大企業に就職することは一種のステータスだった。しかし、そんな時代も終わり「優秀な人材は転職する」ことが当たり前の時代となる。フリーランスエンジニアに高価値が付く現在、ネットを見ると「未経験でも年収400万以上」などと書いてある。これに釣られて、多くの人がフリーランスになろうとITの世界に入ってきている。私もその中の1人だ。数年前、USBも知らない状態からITの世界に没入し、そこから約2年間、毎日勉学を行なった。他人の何十倍も努力した。そして、企業研修やIT塾で数多くの受講生の指導経験も得た。そこで私は、伸びるエンジニアとそうでないエンジニアをたくさん見てきた。そして、稼げるエンジニア、稼げないエンジニアを見てきた。
「成功する人とそうでない人の違いは何か?」
私が出した答えは、「量産型エンジニアか否か」である。今のエンジニア市場には、量産型エンジニアが溢れている!!ここでの量産型エンジニアの定義は以下の通りである。
比較的簡単に学習可能なWebフレームワーク(WordPress, Rails)やPython等の知識はあるが、ITの基本概念を理解していないため、単調な作業しかこなすことができないエンジニアのこと。
多くの人がフリーランスエンジニアを目指す時代に中途半端な知識や技術力でこの世界に飛び込むと返って過酷な労働条件で働くことになる。そこで、エンジニアを目指すあなたがどう学習していくべきかを私の経験を交えて書こうと思った。続きはこちらから、、、、
エンベーダー編集部
エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。
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