2023.09.25
技術力だけじゃない エンジニアに求められるソフトスキルとは
エンジニアのみならず、社会人にとってソフトスキルは重要です。身につけているかどうかで、仕事の結果を大きく左右します。昔気質の職人のように、ハードスキルだけを極めていては、なかなか成功できません。
ソフトスキルは専門的なスキルではなく、誰でも身につけられるスキルです。時代が変わっても必要なスキルであり、生涯に渡って役立ちます。
今回はそんなソフトスキルについて解説します。エンジニアとして頑張ろうと考えている初学者の方は、ぜひ参考にしてください。
ソフトスキルとは個人の習慣や特性のこと
ソフトスキルとは、個人の習慣や特性を指します。多くの社会人に求められる基本的な能力です。
該当するスキルは具体的に定まってはいませんが、社会人としての基礎スキルをそのまま代用できます。
ただし、ハードスキルと違って独学では身につけるのが難しいスキルです。人間関係を通じてでしか磨けないため、習得している人とそうでない人の差が大きい特徴があります。
そんなソフトスキルを知るために、まずは以下について知っておきましょう。
- ハードスキルとの違い
- ソフトスキルは経験で身につけられる
- ソフトスキルの重要性は高い
ハードスキルとの違い
ソフトスキルとセットで語られるのが、ハードスキルです。ハードスキルとは、以下に該当するスキルになります。
- 資格
- 技術
- 学歴
- 語学力
- 専門知識
客観的な評価をしやすい能力です。履歴書で評価されると言われる能力と考えて良いでしょう。
ハードスキルを身につけていると、即戦力がどうかを客観的に判断できます。採用活動においても重視されていました。
ですが近年は入社後のポテンシャルも考え、ソフトスキルを重視する傾向が強くなっています。
ソフトスキルは経験で身につけられる
ソフトスキルは、ハードスキルと違って経験で身につけられる特徴があります。対人関係に由来するものが多く、座学ではなかなか身につけられません。
代表的なのがコミュニケーション能力です。本でいくら勉強したところで、実際のコミュニケーションを通してでしか学習できません。
結果、身につけるまでが難しいと感じる方もいますが、一度身につけると時代や職場が変わっても活用し続けられます。
仕事は人と人の繋がりが大切です。経験を元に身につけたソフトスキルは、生涯にわたって支えてくれるでしょう。
ソフトスキルの重要性は高い
ソフトウェアの重要性は高まりつつあります。それを後押ししているのが、ロボットやAIによる業務の自動化です。これまで人がやっていた仕事を機械に任せ、より創造的な業務にシフトしつつあります。
更に近年は雇用が流動化しつつあり、1つの業界・職場に所属し続けるケースも減っています。
そのような中で、どの企業でも共通して求められるソフトスキルの重要度は極めて高いと言えるでしょう。
エンジニア初学者がソフトスキルを身につけるメリット
エンジニア初学者にとっても、ソフトスキルは重要です。身につけておいて損はありません。
特に以下のメリットは非常に大きいと言えます。
- 日常的な業務をスムーズに行えるようになる
- 転職活動の際に高く評価されやすい
- 人間関係が円滑に進む
わからない部分があった際に、気軽に質問できる関係性を作っておくことは大切です。ソフトスキルを身につけておけば、そうした環境をいち早く作れるでしょう。
また、ソフトスキルは転職活動の際に有利に働きます。評価されやすいのはもちろん、採用担当者と良い関係を構築できれば、採用の可能性をぐっと上げられます。
エンジニア初学者が身につけるメリットは、非常に大きいのです。
エンジニア初学者がソフトスキルを向上させる方法
エンジニア初学者にとってソフトスキルは大切です。しかし、スキルを向上させるにはどうすればいいのかわからない方もいるでしょう。以下の方法がオススメです。
- スキルのある人の真似をする
- 様々な人とコミュニケーションを取る
- ビジネス書を読む
- 上司や先輩にアドバイスをもらう
- 新しい環境にチャレンジする
スキルのある人の真似をする
既にソフトスキルを身につけている人の真似をしてみましょう。真似をすることで、自然と身についていきます。
お金持ちの人が、お金持ちの行動を真似することで億万長者になることが多いのと同じです。真似はスキルを身につける土台を作ってくれます。
人はそれぞれ持っているソフトスキルが違います。良いな、と思ったスキルを状況別に分析し、積極的に真似をして血肉にしていきましょう。
様々な人とコミュニケーションを取る
コミュニケーション能力は、本では身につきません。実際にコミュニケーションを取って初めて身につきます。
ソフトスキルを向上させるのであれば、様々な人と積極的にコミュニケーションを取っていきましょう。方法は以下のように何でもOKです。
- 対話
- 電話
- メール
- チャット
コミュニケーションを取っている内に、自分に合っている方法が見えてきます。後は、得意な方法を重点的に磨いていくだけです。
ビジネス書を読む
ビジネス書を読む方法も、ソフトスキルを向上させる方法としてオススメです。自己啓発本も参考になります。
ただし、読んで満足するのではなく実践するよう意識してください。本を読んでも実行しない人が9割と言われています。読書から実行までを1つの行動としましょう。
なお、ソフトスキルは対人関係が基本のため時代を超えて共通しています。ビジネス書や自己啓発本に書かれている内容は全て仏教の経典に書かれているので、複数の本を買うのが手間な場合は、仏教に触れてみるのもオススメです。
上司や先輩にアドバイスをもらう
ソフトスキルは、自分ひとりではわからないものです。上司や先輩にアドバイスをもらうのも視野に入れてみましょう。両者とも自分より経験があり、タメになるヒントをくれる可能性があります。
客観的な視点で自分のソフトスキルを評価してもらえる点もポイントです。自分では上手くいったと思っていても、他人から見るとそうでもなかったというのは、コミュニケーションの現場では良くあることです。
上司や先輩から奇譚のないアドバイスをもらい、フィードバックしていくと良いでしょう。
新しい環境にチャレンジする
新しい環境にチャレンジする方法も、ソフトスキル向上に役立ちます。居心地の良い環境から一歩踏み出すことで、様々なスキルを磨けます。
人間は本来、挑戦しない生き物です。1万年以上前の狩猟民族だった頃、安定した場所から外に出ることは死と隣り合わせでした。その時の危機意識が遺伝子に刻まれているため、本能的に居心地の良い場所から出ないように生きています。
ですが、ソフトスキルは新しい環境でしか大きく向上できません。勇気を持って1歩踏み出し、新しい環境で向上させていきましょう。
エンジニア初学者が身につけたいソフトスキル4選
一口にソフトスキルと言っても、様々なスキルがあります。ここからは、エンジニア初学者が身につけておきたいスキルを抜粋して4つ紹介します。どれも大切なので、日々の生活を通して身につけていってくださいね。
- コミュニケーションスキル
- ストレス管理
- リーダーシップ
- タイムマネジメント
コミュニケーションスキル
コミュニケーションスキルは、あらゆる場所で求められるソフトスキルです。一口にコミュニケーションスキルと言っても、以下の3つがあります。
- 相手の話を聞く能力
- 自分が伝えたい内容を相手が理解できるように言語化して伝える能力
- 協調力
これらの能力は、一朝一夕で身につくものではありません。意識して身につけていきましょう。
また、幼い頃からコミュニケーション能力が高いと自負していても、周りが合わせてくれていただけ、というケースもあります。奇譚の無い意見をくれる家族や友人に、自分のコミュニケーション能力を確認してみると良いでしょう。
なお、コミュニケーションスキルを向上させたい方は、以下の記事で詳しく解説しているので、確認してみてください。
ここにURL
ストレス管理
忙しい現代社会において、ストレス管理は必須の能力です。ストレスが原因で心身に支障を来した人は枚挙に暇がありません。
ストレスを完全に無くすことは不可能です。生きていれば、必ずストレスは生まれます。大切なのは、どう向き合い管理するかです。例えば以下のように。
- どんな時にストレスを感じるのか
- 何をしていればストレスを解消できるか
ストレスとの付き合い方がわかれば、後は無理のない範囲で対処するだけです。時には思い切って休むことも必要になるため、自分を優先できる大胆さも身につけておきましょう。
リーダーシップ
チームで仕事をする場合、リーダーシップも重要なソフトスキルとなります。管理職やマネジメント職になっても活用できるスキルです。一方で、身につけるのが難しいスキルでもあります。
その際に活用したいのが、リーダーシップトレーニングです。以下の方法で簡単に行えます。
- インプットを増やし構想力を鍛える
- 論理的思考力を鍛える
- 自分で自分のご機嫌を取る
これらは日常生活の中でも鍛えられるものです。日々意識して過ごすことで、自然とリーダーシップのスキルが身についていくでしょう。
リーダーシップに関しては、『リーダーシップで面白いほど結果が出る本』の著者である川原慎也さんが書かれた記事が詳しいので、ご参照ください。
タイムマネジメント
仕事には期限があります。与えられた時間を最大限活用するためのタイムマネジメントも、ソフトスキルとして欠かせません。
エンジニアの場合、以下の場面で効果を発揮します。
- 納期から逆算して業務計画を立てる
- 計画通りに仕事をこなす
- 臨機応変に計画を変更して作業を進める
- 時間をかかりそうな仕事を先に済ませる
タイムマネジメントのスキルがないと、1つの工程にこだわるあまり、予定通りに進まない可能性があります。管理職にもなると自分だけでなく部下の業務進捗まで管理しなければいけないため、よりシビアに考えなければいけません。
タイムマネジメント力を向上すれば、作業をスムーズに進めるだけでなく、残業を無くすことすら可能です。身につけておいて損がない能力と言えるでしょう。
エンジニア初学者はソフトスキルを磨いて人として魅力的になろう
ソフトスキルは、個人の習慣や特製によって身につくスキルです。資格や技術のようなハードスキルと違って、職種を問わず求められるスキルになります。そのため、近年は多くの企業から注目を集めています。
チームを組んで業務を遂行するエンジニアにとっても重要です。ソフトスキルを身につけ向上させることで、ビジネスはもちろん私生活でも充実した日々を送れるでしょう。
一朝一夕で身につくスキルではないため、意識して生活してみることをオススメします。
【番外編】USBも知らなかった私が独学でプログラミングを勉強してGAFAに入社するまでの話
プログラミング塾に半年通えば、一人前になれると思っているあなた。それ、勘違いですよ。「なぜ間違いなの?」「正しい勉強法とは何なの?」ITを学び始める全ての人に知って欲しい。そう思って書きました。是非読んでみてください。
「フリーランスエンジニア」
近年やっと世間に浸透した言葉だ。ひと昔まえ、終身雇用は当たり前で、大企業に就職することは一種のステータスだった。しかし、そんな時代も終わり「優秀な人材は転職する」ことが当たり前の時代となる。フリーランスエンジニアに高価値が付く現在、ネットを見ると「未経験でも年収400万以上」などと書いてある。これに釣られて、多くの人がフリーランスになろうとITの世界に入ってきている。私もその中の1人だ。数年前、USBも知らない状態からITの世界に没入し、そこから約2年間、毎日勉学を行なった。他人の何十倍も努力した。そして、企業研修やIT塾で数多くの受講生の指導経験も得た。そこで私は、伸びるエンジニアとそうでないエンジニアをたくさん見てきた。そして、稼げるエンジニア、稼げないエンジニアを見てきた。
「成功する人とそうでない人の違いは何か?」
私が出した答えは、「量産型エンジニアか否か」である。今のエンジニア市場には、量産型エンジニアが溢れている!!ここでの量産型エンジニアの定義は以下の通りである。
比較的簡単に学習可能なWebフレームワーク(WordPress, Rails)やPython等の知識はあるが、ITの基本概念を理解していないため、単調な作業しかこなすことができないエンジニアのこと。
多くの人がフリーランスエンジニアを目指す時代に中途半端な知識や技術力でこの世界に飛び込むと返って過酷な労働条件で働くことになる。そこで、エンジニアを目指すあなたがどう学習していくべきかを私の経験を交えて書こうと思った。続きはこちらから、、、、
エンベーダー編集部
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