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2023.08.19

ノーコードのメリット・デメリットと代表的なノーコードツール

ノーコードは、Webサービスやアプリの制作において、近年注目を集めているサービスです。特にアメリカで盛んに活用され、GoogleやAmazonといった大手企業が続々とツールを提供しています。

その人気は非常に強く、エンジニアとしては、ぜひとも触れておきたい開発ツールです。

今回はノーコードについて、「メリット・デメリット」や「ノーコードを使って開発された事例」「代表的なノーコードツール」を紹介します。

エンジニア初学者の方にも参考になる内容なので、参考にしてくださいね。

ノーコードとはソースコードの記述が不要なサービス

ノーコードとは、その名の通りソースコードの記述が不要なサービスです。プログラミングを一切せずにWebサービスやアプリを開発できます。

またノーコードは環境そのものを表して使われることも多く、「ノーコード開発をするためのプラットフォーム」を指します。

アメリカのGAFAが主導しているのもあって、IT業界では徐々に浸透し始めている考え方です。

近年注目を集めている

ノーコードが注目を集めている背景には、IT業界の人材不足が背景にあります。更にIT人材を新たに採用・育成していくコストも考えると、人を雇えば解消できる問題でもありません。

その点、ノーコードであればITに詳しくなくても開発できます。既存のスタッフのみでアプリ開発に取り組めることから、新たに人材を採用する必要もないのです。

そうした背景から、ノーコードは国内外問わず多くの企業が注目しています。

ノーコードを使って開発された事例

ノーコードを使って開発されたWebサービス・アプリには様々なものがあります。ここからは、以下の2つの事例を紹介します。

  • 株式会社パレモ
  • Twitter採用「kitene」

株式会社パレモ

画像引用:[yappli「株式会社パレモインタビュー記事」

株式会社パレモは、アパレル業界大手です。ノーコードの開発ツールであるYappliを使って、ショッピングアプリを開発しました。以下の点でメリットを感じています。

  • 開発コストが安い
  • デザインの自由度が高い

アパレル業界において、デザインの自由度は重要です。他社にはない魅力を発信するためにも、必須と言って良いでしょう。

株式会社パレモは、ショッピングアプリをリリースした結果、アプリ経由でのEC売上を145%向上させています。

詳しくはyappliの公式サイトにあるインタビュー記事に掲載されています。経緯が非常にわかりやすくまとめられているので、ぜひ参考にしてください。

参考記事:「アプリ経由のEC売上が145%と向上」

Twitter(現:X)採用「kitene」

画像引用:kitene

kiteneは、Twitter(現:X)に特化した人材のマッチングアプリです。Bubbleを用いて開発されました。

従来、採用活動における課題であった以下の解決を目的としています。

  • 採用までに時間と費用がかかる
  • 人柄がわかりにくい

これらを解決するために用いたのがTwitter(現:X)です。拡散能力を有効活用することによって、多くの人に対して募集内容を周知できるようになっています。

投稿内容から人となりもわかるため、書面だけでは見えない部分まで確認できるとして有名です。

ノーコードのメリット

多くの企業がノーコートで開発しているのには、理由があります。特に以下のメリットは、ノーコードを活用する上で重要な部分です。

  • プログラミングの知識が不要
  • 開発スピードが速い
  • 開発コストを削減できる

プログラミングの知識が不要

ノーコードは、プログラミングの知識が不要です。ソースコードの記述がないため、専門的な知識がない方でも開発できます。

自社にエンジニアが不在の企業であっても、ノーコードならば一定のクオリティのアプリやWebサービスを開発できてしまうのです。

  • プログラミングの知識を備えた人材の採用
  • 既存のスタッフを教育

これらが必要無くなるため、企業にとっては非常にメリットが大きいと言えます。

開発スピードが速い

ノーコードは、開発スピードが速い点もメリットです。以下の点から開発スピードの速さを実現しています。

  • ソースコードの記述が不要
  • プログラミング言語の学習が不要
  • コーディングのスキル・知識が不応

これらの要因によって、アプリによっては最短なら1日程度でリリースが可能です。従来では考えられない速度で開発できる点は、ノーコードが持つ大きなメリットと言えるでしょう。

開発コストを削減できる

ノーコードを使うと、開発コストを削減できます。直感的に操作できるものが多く、専門知識も不要なためです。外部に発注する必要がありません。以下の操作を見れば明らかです。

  • ドラッグ&ドロップ
  • テンプレートの活用

非常に簡単なのがわかります。企業によっては、自社の人材だけで簡単にアプリを開発できるでしょう。

結果、開発コストの削減へと繋がります。

ノーコードのデメリット

メリットが大きいノーコードですが、もちろんデメリットもあります。特に以下の3つは大きなデメリットとなるため、意識しましょう。

  • プラットフォームへの依存度が高い
  • 定型的なことしかできない
  • 提供企業のほとんどが国外

プラットフォームへの依存度が高い

ノーコードでの開発は、プラットフォームへの依存度が高いという側面を持っています。使用するツールに大きく影響されます。例えば以下です。

  • セキュリティ面が制限される
  • デザインがテンプレート
  • 機能に制限がかかる可能性がある
  • サービス終了で開発したアプリが使えなくなる可能性がある

アプリ運用において、これらは大きなデメリットです。気軽に使える反面、デメリットもまた大きいと覚えておいた方が良いでしょう。

定型的なことしかできない

ノーコートは性質上、定型的なことしかできません。元から搭載されている機能をパズルのように組み合わせて使用するからです。そのため、複雑なシステム開発にはあまり向いていません。

またプラットフォームによっては使用できる機能が異なります。自社が欲しい機能はなんのかを検討した上で利用しましょう。

定型的なことしかできず、自由度が高くない点はノーコードのメリットです。

提供企業のほとんどが国外企業

ノーコードの主流は海外です。そのためプラットフォームを提供している企業も、ほとんどが国外企業となっています。少しずつ日本語対応の企業が増えてはいるものの、英語でのやり取りが基本です。

開発時も英語が基本となるため、日本語対応のプラットフォームを使うとなると、選択肢が狭まってしまいます。

ほとんどが国外企業の現状において、英語ができない方にとってノーコードは大きなデメリットとなるでしょう。

代表的なノーコードツール4選

一口にノーコードと言っても、様々なプラットフォームがあります。ここからは、ノーコードの中でも代表的な以下の4つを紹介します。

  • Bubble
  • Jet admin
  • Amazon Honeycode
  • Glide

Bubble

画像引用:Bubble公式サイト

Bubbleは、ノーコードの中でもトップクラスの知名度を誇ります。主にWeb開発で使用され、ボリュームもあるため様々なケースに対応可能です。

また、ノーコードでありながらコーディングが必要な細かいレベルの要件まで網羅しています。

ノーコードに触れるのなら、必ず触れておきたいプラットフォームと言っても過言ではありません。

ただ、できることが多い反面、覚える内容も多くなっています。習得までの難易度は比較的高いとも言えます。

Jet admin

画像引用:Jet admin公式サイト

Jet adminは、ノーコードでクライアントポータルや管理画面を作成できるプラットフォームです。GUI上で、コンポーネントを配置するだけで画面構築ができます。画面で表示するためのデータは、自身のデータベースやAPIから読み込み可能です。

そのため、「バックエンドは用意しているもののフロントの開発までリソースを割けない」といった場合に活躍してくれます。

SlackやMySQLなどとデータ連携も可能なため、自由度の高いノーコードです。

ポータルサイトや管理画面を作成したい場合に活躍してくれるでしょう。

Amazon Honeycode

画像引用:Amazon Honeycode公式サイト

Amazon Honeycodeは、2020年6月にAWSから発表されたノーコードのプラットフォームです。以下の構築を目的としています。

  • モバイルアプリ
  • Webアプリ

テンプレート機能が多く、誰でも直感的に使えます。保守性も高いため、エンジニア初学者の方でも使いやすいノーコードです。

また、個人利用ならば無料で使えるのも魅力となっています。ノーコードエンジニアを目指すのであれば、触っておくことをオススメします。

Glide

画像引用:Glide公式サイト

Glideは、2020年にGoogleが買収したノーコードアプリです。Googleのツールと親和性が高く、スプレッドシートをインポートするだけで、自動でシステムやアプリが作成されます。

スプレッドシートとGlideは自動で同期されるため、スプレッドシートを活用しているほど使いやすいノーコードです。

無料プランも提供されているため、まずは無料で試してみることをオススメします。

ノーコードエンジニアの需要も高まりつつある

ノーコードのサービスが増えている今、ノーコードエンジニアの需要も徐々に高まりつつあります。従来のようにプログラミングで制作するエンジニアの需要は無くなりませんが、システム開発・運用を内需化できるノーコードは企業にとって魅力です。

特にIT業界の人材不足は確実視されています。経済産業省が発表した「IT人材育成の状況等」のデータからも明らかです。

これらのことから、ノーコードを扱えるエンジニアの需要は高まりつつあります。エンジニアとして触れていくことでキャリアパスとしても活用できるでしょう。

ノーコードはエンジニア初学者にオススメのサービス

ノーコードは、コード記述をせずにWebアプリやサービスを制作できるサービスです。国外企業を中心に開発・提供され、多くの企業が導入しています。

プラットフォームに依存するデメリットはあるものの、知識不要で時間とコストを削減できるのは大きな魅力です。

IT業界の人材不足が叫ばれる中、ノーコードエンジニアの需要は高まっていくでしょう。無料で体験できるサービスも多いので、エンジニア初学者の方はまず1度触ってみることをオススメします。

同時並行で、ゲームのように楽しめる「Envader」をすればプログラミングを学びつつ習得可能です。ぜひ遊んでみてくださいね。

エンベーダー編集部

エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。

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