Linuxの資格には、就職・転職時に高い評価を得られるものがあります。Linuxのスキルを身につけているのなら、ぜひ取っておきたいですよね。
資格は複数ありますが、中でも代表格がLinuC(リナック)とLPIC(エルピック)です。どちらも評価される資格ですが、どちらに挑戦すればいいかわからない方も多いでしょう。
今回はそんな方に向けて、LinuCとLPICについて解説します。両者の違いはもちろん、どちらがオススメかにも触れているので、ぜひ参考にしてください。
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LinuCとはLinux技術者認定試験のこと
LinuCは、Linux技術者認定試験のことです。Linux認定試験を実施しているNPO法人「LPI-Japanが独自に作ったテストとなっています。2018年から提供されています。
LinuCは日本向けの資格試験です。LPICが試験内容を翻訳していたのに比べ、LinuCは最初から日本語で設問が作られています。
2020年からはクラウド技術に関する内容が追加され、より実用的な資格となりました。これから取得するにあたって、市場でも評価される資格です。
LinuCが作られた理由
LinuCが作られたのには、理由があります。LPICを提供・管轄していたLPI-JapanがLPICに課題を感じていたためです。
LPICは世界共通の資格なため、日本市場に対応できていません。市場が求める独自の技術変化についていけていませんでした。
更に海外では、試験問題の流出問題も発覚。問題点まで噴出したことから、LPI-Japanは独自の試験としてLinuCをリリースしたのです。
日本のNPOによる、日本の技術者に求められるスキルに対応した資格の提供。それが、LinuCが作られた理由です。
難易度や受験料
LinuCの難易度は、元となったLPIと似ている部分が多くあります。そのためほとんど同じ感覚で受験可能です。
試験は大きく3種類に分けられており、レベル1から順番に合格していく形になります。それぞれの受験料は以下を参照ください。
試験名 | 受験料(税込) |
---|---|
LinuCレベル1(101試験/102試験) | 各16,500円 |
LinuCレベル2(201試験/202試験) | 各16,500円 |
LinuCレベル3(300試験/303試験/304試験) | 各16,500円 |
支払い方法は、クレジットカード/コンビニ払い/銀行振込に対応しています。
お手軽な受験料かつ支払い方法も多いため、チャレンジしやすい資格です。
LPICとはLPIが運営する試験のこと
LPICとは、LPIが運営する試験です。2001年から資格の認定が開始されています。全世界で実施されており、資格保有者は20万人を超えています。Linuxの資格試験で最も有名と言っても過言ではありません。
LinuCと同様に難易度別に試験がわかれており、レベル1~3まで設定されています。全ての試験はオンラインで受験でき、CBT方式で実施されています。資格の認定期間が5年程度なため、取得後ずっと保有できない点はLinuCと同じです。
LPICとLinuCの違い
LPICとLinuCは、ともにLinuxの実用的なスキルを保証するスキルです。LinuC自体がLPICをベースに策定されたこともあって、試験形式も似ています。詳しくなければ同じ試験と感じる方もいるでしょう。
実際、両者の違いは、以下にしかありません。
- 認定効力範囲
- 合否判定方式
中でも最も大きな違いは、認定効力範囲です。LPICはグローバルスタンダードな資格なので、取得すれば世界で同じ評価を受けられます。外資系企業に就職・転職する際にも有利に働きます。
一方、LinuCは日本の市場に特化した資格です。日本国内向けの資格と言っても良いでしょう。国内では評価されますが、海外では評価されない可能性があります。日本で就職・転職する方は、こちらを選んでおくと良いでしょう。
このように、LPICとLinuCはどの市場を目的とするかで変わります。では、どちらを受験すれば良いのか迷いますよね。次の項目で詳しく見ていきましょう。
LinuCとLPICはどっちを受験すべきか
LinuCとLPICは、試験内容や難易度など多くの点で共通しています。そのため、どちらを受験しようか迷っている方もいるでしょう。
結論から言えば、どちらか片方だけ取得すればOKです。両方とも挑戦する必要はありません。以下に照らし合わせて、自分がどちらなのかで判断すると良いでしょう。
- LinuC:日本環境に最適化されているため、日本市場向け
- LPIC:グローバルスタンダードな資格であるため、海外市場向け
Linuxのスキルを高めたいのであれば、どちらを受験しても問題ありません。
未経験ならLinuCがオススメ
未経験のエンジニアの方なら、LinuCがオススメです。コンテナ技術やクラウド技術に関する内容も出題してくれるため、より現代に即したLinuxの知識を証明できます。
最初に受けるレベル1の試験であれば、勉強時間もそれほど必要ない点も魅力です。LinuCの公式サイトでは、勉強期間の目安を1ヶ月~3ヶ月程度と設定しています。それくらい学びやすい試験なのです。
そのため、未経験の方はLinuCに挑戦すると良いでしょう。日本市場で活躍する分には、過不足ありません。
Linuxの認定試験一覧
Linuxの認定試験は4つあります。ここからは、それぞれの認定試験を解説していきます。受験の際の参考にしてくださいね。
- LPIC
- LinuC
- Red Hat認定資格試験
- Linux Foundation認定資格
LPIC
画像引用:LPIC公式サイト
LPICは本記事でも紹介している通り、LPIが主催する資格です。難易度別に3つのグレードに分かれています。世界180ヶ国以上で活動しているため、グローバルスタンダードな資格として活用できます。
資格グレードは以下の通り。
- LPIC-1(101/102):Linux系OSの基本操作を問う試験
- LPIC-2(201/202):Linux系OSの導入や運用、ネットワーク系の基礎知識など実務関係の知識が問われる
- LPIC-3:専門分野別に認定が受けられる。自身の役割に合わせて取得する
101/102・201/202とありますが、受験の際は両方に合格しなければいけません。一方のLPIC-3は、自身の専門分野に関係する試験を受けます。
非常にわかりやすい試験体系となっています。
LinuC
画像引用:LinuC公式サイト
LinuCは本記事でも紹介している通り、LPI-Japanが主催する資格です。サーバー管理に必要な技術力やクラウド環境を重視した内容が出題されます。日本市場で活躍するのなら、こちらを選択すると良いでしょう。
以下のグレードに分かれています。
- LinuCレベル1(101/102):Linux系OSの基本知識や仮想マシンやコンテナなど
- LinuCレベル2(201/202):Linuxのシステム設計やネットワーク構築、仮想マシンやコンテナの管理・運用など
- LinuCレベル3(300/303/304):専門分野別に認定を受けられrう。自身の業務内容に合わせて取得する
LPICから独立したこともあって、基本的な構成は同じです。まずはレベル1と2を取得してから、最後のレベル3に挑戦しましょう。
Red Hat認定資格試験
画像引用:Red Hat認定資格試験公式サイト
Red Hat認定資格試験は、エンタープライズに強い「Red Hat系」の資格試験です。実技試験を伴い、難易度が高いことで知られています。LPICやLinuCと比べると、より専門性の強い資格になります。
グレードは以下の通りです。
- RHCSA:Red Hat Linuxを用いた大規模システムにおける運用・管理の知識
- RHCE:Red Hat Enterprise Linuxにおけるタスクの自動化など自動化適用に関する知識
- RHCE(EX294):Red Had Enterprise Linux 8を用いたシステムにおける知識
この他、様々なグレードがあります。細分化されているため、自身が取得したい知識・スキルに合わせて選ぶと良いでしょう。
Linux Foundation認定資格
画像引用:Linux Foundation認定資格公式サイト
Linux Foundation認定資格は、Linux Foundationが主催する資格試験です。日本国内の知名度は低いのですが、グローバル市場では評価される資格となっています。ブロックチェーンやコンテナ、仮想化といった内容が含まれています。LPIC・LinuCと比べて難易度が高く、実技の試験です。
以下のグレードがあります。
- LFCS(LFCS-Jp)Linux Foundation認定システム管理者:Linuxシステム管理者およびオープンソースエンジニアの初期レベルの知識・スキル
- LFCE(LFCE-JP)Linux Foundation認定エンジニア:Linux経験3~5年程度のエンジニアが対象。Linuxオペレーティングシステムをエンタープレイズ規模で展開・構成できるスキル
米国を拠点としている組織ですが、試験は日本語を理解する試験管によって監督されます。
実務経験ありのエンジニアが対象の試験もあることから、未経験者向けではありません。ある程度の実務を経験してから挑戦しましょう。
Linuxの資格はLinuCかLPICがオススメ
Linuxの資格は4つあります。中でもLinuCかLPICのどちらかがオススメです。特に未経験の方の場合、どちらかに挑戦すると良いでしょう。
両者の違いは、対象が国内市場かグローバル市場かどうかです。国内だけで活動するのであれば、LinuCでも問題ありません。しかし将来的にグローバル市場を視野に入れているのなら、知名度の高いLPICが選択肢に入ります。
どちらも難易度は同程度なので、キャリアプランを見据えつつ挑戦してくださいね。
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プログラミング塾に半年通えば、一人前になれると思っているあなた。それ、勘違いですよ。「なぜ間違いなの?」「正しい勉強法とは何なの?」ITを学び始める全ての人に知って欲しい。そう思って書きました。是非読んでみてください。
「フリーランスエンジニア」
近年やっと世間に浸透した言葉だ。ひと昔まえ、終身雇用は当たり前で、大企業に就職することは一種のステータスだった。しかし、そんな時代も終わり「優秀な人材は転職する」ことが当たり前の時代となる。フリーランスエンジニアに高価値が付く現在、ネットを見ると「未経験でも年収400万以上」などと書いてある。これに釣られて、多くの人がフリーランスになろうとITの世界に入ってきている。私もその中の1人だ。数年前、USBも知らない状態からITの世界に没入し、そこから約2年間、毎日勉学を行なった。他人の何十倍も努力した。そして、企業研修やIT塾で数多くの受講生の指導経験も得た。そこで私は、伸びるエンジニアとそうでないエンジニアをたくさん見てきた。そして、稼げるエンジニア、稼げないエンジニアを見てきた。
「成功する人とそうでない人の違いは何か?」
私が出した答えは、「量産型エンジニアか否か」である。今のエンジニア市場には、量産型エンジニアが溢れている!!ここでの量産型エンジニアの定義は以下の通りである。
比較的簡単に学習可能なWebフレームワーク(WordPress, Rails)やPython等の知識はあるが、ITの基本概念を理解していないため、単調な作業しかこなすことができないエンジニアのこと。
多くの人がフリーランスエンジニアを目指す時代に中途半端な知識や技術力でこの世界に飛び込むと返って過酷な労働条件で働くことになる。そこで、エンジニアを目指すあなたがどう学習していくべきかを私の経験を交えて書こうと思った。続きはこちらから、、、、
エンベーダー編集部
エンベーダーは、ITスクールRareTECHのインフラ学習教材として誕生しました。 「遊びながらインフラエンジニアへ」をコンセプトに、インフラへの学習ハードルを下げるツールとして運営されています。
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